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012_人間辞めたかも

誤字脱字は誤字報告してくださると、助かります。


 


 ダンジョンに十日間こもったラックとゴルドは地上に戻ってきた。

 初日に大量の経験値とガチャポイントを得たラックは二日目からもノリノリでスライムを狩った。

 その結果、レベルも上がったが、ガチャポイントが大変なことになっている。



【氏名】 ラック・ドライゼン 【種族】 人族 【性別】 男

【天職】 ガチャマン 【レベル】 20(174944/200000)

【HP】 1042/1042 【MP】 1040/1040

【腕力】 521+30 【体力】 531 【魔力】 510 【俊敏】 522 【器用】 520

【称号】 スライムデスメイト

【固有スキル】 ガチャ ガチャ変換 【ガチャポイント】 98674

【スキル】 物理攻撃耐性1(1/100) 真贋の目1(0/100) 異空間庫 結界魔法1(0/100)

 装備品:守りの革鎧 鉄の片手剣 守りの盾 腕力の指輪



 普通、四層のスライムを狩ってレベルが二十にはならない。

 スライムが人気のないモンスターということもあるが、あるていどレベルが上がったらもっと深い層へ移動するからだ。

 それが、ラックはほとんどゴブリンとスライムだけでここまでレベルを上げてしまった。

 そのためか、称号のスライムキラーが、スライムデスメイトに変化している。

 スライムを滅ぼす勢いで狩っていたので、称号が変わってしまったのも納得できてしまう。


 冒険者ギルドで思わず魔石を売りそうになったが、考えてみたら今のラックにはスキルにガチャ変換がある。

 このガチャ変換はアイテムをガチャポイントに変換してくれるものなので、大量にあるスライムの魔石をガチャポイントへ変換しようと思う。

 ガチャ変換を発動させると、ガチャの画面と同じようにラッキーが出てきた。


【アイテムをガチャポイントに変換するよ。画面の右側に表示されているアイコンからアイテムが保管してある場所を選んでタッチしてくれるかな】


 アイコンを見ると、保留カゴ、異空間庫、目の前という三つのアイコンがあった。

 どうやらラックのスキルである異空間庫から直接アイテムを変換できるようなので、異空間庫をタッチした。


【表示されているアイテムを選べば変換する数量を選べるよ】


 スライム(青)の魔石が六千九百個もあるので、それをタッチすると画面にスライム(青)の魔石百個が二十ガチャポイントに変換できると出てきた。

 また、赤、黄、緑の各スライムの魔石は百個で三十ガチャポイントに変換できる。

 持っているそれぞれの魔石をガチャポイントに変換すると、三千四百五十ガチャポイントに変換できるので、全部変換した。

 すると、ガチャポイントが十万を越えたため、なんとウルトラレアの十一連ガチャを二回回すことができるのだ。

 ラックは思わず口角を上げ、ゴルドがそんなラックを見つめている。


「ゴルド。ウルトラレアの十一連ガチャを二回も回すことができるよ!」

「おめでとうございます。ラック様」


 ラックはさっそくウルトラレアの十一連ガチャを回す。

 赤色のカプセルが十一個落ちてきたので、今回は一つ上のレジェンドレアはないようだ。


「そうそう出ないよね……」


 剛腕の種が十個、持久の種が十個、魔導の種が十個、俊足の種が十個、匠の種が十個、生命の種が十個、魔法の種が十個、聖剣ソラスティーバ、聖鎧ヴァルギニア、固有スキル剣聖、スキル超越強化。


 聖剣ソラスティーバは、固有スキル剣聖がなければ、装備できない。折れず、歪まず、ただ悪を断ち切る剣。聖剣技、光の裁きシャイニングジャッジメントを発動できる。

 聖鎧ヴァルギニアは、固有スキル剣聖がなければ、装備できない。切られず、貫通せず、破壊されず、使用者を守り抜く。聖防技パーフェクトプロテクトを発動できる。

 固有スキル剣聖は、片手剣、片手剣術、体術、気配感知、気配隠蔽、直感の複合上位互換スキル。スキルレベル一時点で内包されたスキルレベルは十に相当する。

 スキル超越強化は、身体強化の上位互換スキル。スキルレベル一が身体強化のスキルレベル十に相当する。


 さすがはウルトラレアだと絶句する。


「僕、人間辞めたかも……」

「さ、左様で……」


 二人して苦笑いする。


「も、もう一回ウルトラレアの十一連ガチャを回せるんだけど……」


 二人してゴクリと唾を飲む。


 ウルトラレアの十一連ガチャを回した。

 ひと際派手な演出があって、赤色のカプセルが十個と紫色のカプセルが一個出た。


「レジェンドレアが……出た」


 ゴルドがゴクリと唾を飲む音が聞こえてきた。


 十個のウルトラレアのカプセルを開けていくが、今度は種類が全く出なかった。

 勇者の指輪、聖騎士の指輪、賢者の指輪、聖者の指輪、名工の指輪(鍛冶)、生命の指輪、スキル氷魔法、スキル状態異常無効、スキルパーフェクトフェイク、スキル神速。


 勇者の指輪は、ハメていると全能力が三百ずつ上昇し、HPとMPが五百ずつ上昇する。

 聖騎士の指輪は、ハメていると体力値が五百上昇し、HPが千上昇する。

 賢者の指輪は、ハメていると魔力値が五百上昇し、MPが千上昇する。

 聖者の指輪は、ハメていると神聖魔法がスキルレベル五相当で使用できる。

 名工の指輪(鍛冶)は、ハメていると鍛冶がスキルレベル五相当で使用できる。

 生命の指輪は、ハメていると即死ダメージを受けてもHPを10だけ残す。

 スキル氷魔法は、氷魔法を覚える。

 スキル状態異常無効は、状態異常無効を覚える。毒、麻痺、暗闇、精神汚染、隷属、石化、時間干渉、混乱、火傷、病気など、ありとあらゆる状態異常を無効化する。

 スキルパーフェクトフェイクは、パーフェクトフェイクを覚える。容姿とステータスの内容を完全に偽装できる。

 スキル神速は、神速を覚える。発動時、俊敏値が五倍になるが、発動時間と再使用までの時間はスキルレベルに依存する。


「ゴルドも種を食べて」

「ラック様が食べてください。某は、老いて死にゆくだけの老体。種を食べさせていただく価値はありません」

「そんな悲しいこと言わないでよ。それぞれ一個、最低でも食べてもらうからね」

「……ありがとうございます。ラック様」


 ゴルドは目に涙を浮かべ、ラックから各種を一個ずつもらって食べた。

 ラックが二個渡そうとしたが、二個目は固辞して食べなかったのだ。

 また、スキルは全部ラックが使い新しい装備もラックが使うことになったので、それまでラックが使っていた装備はゴルドが使うことになった。


「ねえ……。この装備、すごく目立たない?」

「ラック様にとても似合っておいでです」


 白金に輝く聖鎧ヴァルギニアと同じく白金の鞘に入った聖剣ソラスティーバがその存在感を遺憾なく発揮している。

 ただあるだけでキラキラと煌めく剣聖用の装備の存在感は半端ないのである。


「そう言えば、パーフェクトフェイクというスキルがあったではありませぬか。容姿とステータスが偽装できると先ほど仰っていましたので、偽装したらどうですか?」

「あ、そうだね!」


 ラックはパーフェクトフェイクを使って、剣聖装備をただの革鎧とただの長剣に偽装した。

 そして、ステータスもあり得ない数値やスキルなので、ただの剣士に偽装することにした。



【氏名】 ラック・ドライゼン 【種族】 人族 【性別】 男

【天職】 ガチャマン 【レベル】 20(174944/200000)

【HP】 11542/10042+500+1000 【MP】 11540/10040+500+1000

【腕力】 5021+300 【体力】 5031+300+500 【魔力】 5010+300+500 【俊敏】 5022+300 【器用】 5020+300

【称号】 スライムデスメイト

【固有スキル】 ガチャ ガチャ変換 剣聖1(0/100) 【ガチャポイント】 2124

【スキル】 物理攻撃耐性1(1/100) 真贋の目1(0/100) 異空間庫 結界魔法1(0/100) 超越強化(0/100) 氷魔法1(0/100) 状態異常無効 パーフェクトフェイク 神速1(0/100) 神聖魔法5 鍛冶5 

 装備品: 聖鎧ヴァルギニア 聖剣ソラスティーバ 勇者の指輪 聖騎士の指輪 賢者の指輪 聖者の指輪 名工の指輪 生命の指輪



【氏名】 ゴルド・シバーズ 【種族】 イヌ獣人 【性別】 男

【天職】 守護剣士 【レベル】 35(588/350000)

【HP】 1485/1485 【MP】 1075/1075

【腕力】 876+30 【体力】 875 【魔力】 540 【俊敏】 875 【器用】 795

【称号】 騎士

【スキル】 片手剣10(3056/100000) 片手盾10(108/100000) 片手剣技5(MAX) 守護7(765/70000) 体術8(111/80000) 気配感知5(MAX) 直感5(MAX) HP回復増5(MAX)

 装備品:守りの革鎧 鉄の片手剣(予備に剣王の剣) 守りの盾 腕力の指輪



 ラックの装備が完全にインフレーションを起こしているが、現在のラックの能力はあり得ないほどの数値になっているため釣り合うのかもしれない。

 これならドラゴンでも一瞬で倒せるのではと思うほどの能力値である。


「さて、最後に残った……レジェンドレアを開けるよ」

「は、はい(ゴクリ)」


 ウルトラレアでさえこれだけ素晴らしい景品が出たのだ。レジェンドレアになったらどれほどの景品が出るのか、その期待感で心が震える。

 ゴルドに至っては、緊張で顔色が蒼白になって、いつも立っているイヌ耳がぺたんと折りたたまれている。


 紫色のカプセルにタッチする。

 派手な演出があって、画面に現れたのは……。


 

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