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ひとりぼっちの百物語  作者: 夏野篠虫
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黒猫の怪

 我が家の庭には毎週水曜日に1匹の黒猫がやってくる。



 彼は日没と共にふらりと現れて日の出と共に帰っていく。どこから来ていてどこへ帰るのかは知らない。


 首には革の輪がついているので、今もそうかはわからないが飼い猫のようだ。


 整った毛並み、研がれた爪、ぴんと立った耳、凜々しい眼をしている。


 彼は悠然と庭を闊歩し、止まると毛繕いをして時々窓から見つめるこちらを意識する。


 夜の間しか来ないから直接触れ合ったりはしていなかった。飼い猫だと色々面倒なので餌をやったりもしなかった。



 なぜ彼が庭に来るのか、見当もつかなかった。





 ある夜、家を出ると玄関横でいつもの黒猫がウニャッと鳴きながら背を向けて何かを転がして遊んでいた。


 飼い猫が玩具のボールを前足の間で突き叩いているみたいに。


 そんな姿はこれまで見たことなかったから興味が湧いた。


 動画でも撮ろうと思い、私はスマホのカメラを構えながら彼に忍び寄った。



 庭の芝生を踏んだときのわずかな音に反応して、黒猫は素早くこちらに体を向け直した。




 カメラが捉えたのは、首のない猫がウゥ、ニャと鳴く自分の頭を玩具にしている光景だった。


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