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ひとりぼっちの百物語  作者: 夏野篠虫
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俺のストレス解消法

 ここ何ヶ月か寝つきが悪い。


 原因はわかっている、悪夢ばかり見るせいだ。



 夢の場所は日毎に変わる。

 だいたい俺が知らない街にぽつんと立っているところから始まる。


 しばらく彷徨いていると、不意に天から音の外れたゲームセンターのBGMみたいな曲が流れ出す。


 これが合図なのだ。



 ある時は空から、またある時は地面から、全く見ず知らずの人が現れる。



 手には包丁もしくはナイフが。たまに金槌やバットなど鈍器の日もある。


 そいつはまっすぐ俺を目指して走ってくる。



 汗を流し、呼吸を乱しながら逃げ回る俺。



 追いつかれたら最期、滅多刺し滅多打ちの末に殺される。



 必ずそこで目が覚めるのだ。



 夢だと認識できる、いわゆる明晰夢なのに内容までは手を出せない。まるで誰かの夢に迷い込んだかのように。


 その夢の空間は肌に触れる空気の温度、漂ってくる匂い、殺される瞬間の肉に刃物が食い込む感触まで恐ろしく現実的で、痛みすら感じてしまう。


 だが起きれば身体は何ともない。

 気色悪い感覚は全て文字通り夢物語の産物だったと思い知らされる。



 とはいえ頻繁に夢の中で他人に殺されていてはいくら身体が無事だとしても精神的に耐えられない。かかるストレスが健康に影響を及ぼすだろう。




 だから俺は明晰夢を見れることを利用して時折ストレスを発散する。





 もちろん、自分の夢の中で創り出した見知らぬ人を延々と追いかけ回したあと、ズタズタに殺してやるのさ。







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