プロローグ いつもの夜
プロローグ-私達の夜-
私、三嶋 鈴音の夜はいつも同じSNSのグループで会話をして途中から打つのが面倒だからグループ通話にしようと誰かが言い出す。そこから眠くなるまで通話をするんだ。今日もそう通話が始まる。時間は23時
「もーしもーし!」
「うぃうぃーなぁ三嶋時間考えろよテンション落とせ」
暗い声で私を叱るのは佐島 祐介 いつも私達のツッコミ役で暴走した私達……主に私を止めてくれる役。ねみぃが口癖で夜になると声もテンションも下がるの、普段は明るくて元気クラスでも人気なんだ。
「ふふ、こんばんはー」
大人しそうな綺麗な声で挨拶したのは神崎 美穂声だけじゃなくて容姿も綺麗。少しおっとりしてるけど普段の私の高いテンションにも合わせてくれるの。たまーに天然ボケがはいって祐介に突っ込まれてる。
私と美穂は中学の頃からの友達、祐介は高校に入学して同じクラスになって仲良くなったの。大体はこの3人で一緒に遊んだりしてる仲なんだ。いわゆる親友ってやつかな本当に出会ってよかったと思える私の最高の友達なんだ。
「あはははごめんてーでも珍しいね祐介から通話始めるなんて」
いつもは私か美穂が通話を始める。祐介はねみぃんだよとか時間を考えろとか明日も学校あるだろとか言いつつもじゃあ私達だけでいいねとか言い出すと
「いやそれは違うじゃんか」とか言って結局付き合ってくれる寂しがり屋な面があるんだ笑。今日は珍しく祐介が「なぁ通話にしね?」って言い出した。
「いやねみぃし文書打つのめんどくなってさ」
「ふふふ佐島君らしいね」
「ねみぃなら無理せず寝てもいいんだよ?」
「うるせぇそれはなんか違うじゃんか」
「やっぱり寂しがり屋ね」
笑いながら美穂がからかう。
「るっせぇやめろやめろ。んで?何話すんだ?」
祐介は声だけでもわかるくらい照れてる。
「あんたが通話始めたんだからあんたが決めなさいよ。」
「あーーんーーじゃあ来週から文化祭の準備だな」
私達は高校2年生来週から2度目の文化祭の準備が始まる。
「そうねぇ私達のクラス何をするんだろうね」
「うーんたこ焼き屋とかやりたい!文化祭と言ったらって感じでしょ?」
「はぁ?三嶋料理できねぇじゃねぇかよ」
「そうよだなら焼くのは祐介で、私はレジやるよ!美穂は美人だし呼び込みやってー」
「えー呼び込みとかちょっと恥ずかしいよ」
「うへぇ俺頼りかよ。」
「まぁクラスには祐介以外にも焼ける人いるでしょ
美穂もそんなこと言わずにやってみようよすっごく人集まると思うよ。」
「確かになぁつってもまだたこ焼き屋やるなんて決まってもねぇしなぁ。まぁなんの店でも神崎が呼び込みやったら客は入るだろうなぁ」
「佐島君までーやめてよー」
こうやって今夜は文化祭の話で盛り上がり結局時間は深夜1時を過ぎていた。
「おいおいもう1時じゃねぇかよもうまじでねみぃし明日も学校だし今日はここまでにしようぜ。」
いつもこんな感じで祐介が通話の終了を告げる
「まぁそうだね明日もあるし今日はここまで」
「ふふふ今夜も楽しかったー2人ともまた明日ね」
「うぃうぃー」
ぷつんと祐介の通話が切れる。
「はやっ!それじゃあ美穂もお休み!また明日ね」
「うん鈴音ちゃんまた明日ね。お休みなさーい」
ぷつんと美穂の通話も切れる。
あーあー今夜も楽しかったな。確かにもう眠いや。
私はスマホのアラームをセットして、電気を消して笑顔で目を閉じて明日を楽しみにしながら眠りについた