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部下が優秀(笑)な世界統一記録  作者: 陸奥ノ花
第1章 バジリスク公爵
6/11

第五話 役者

エモット)平和な世界


民衆)敵はルートヒ帝国!


軍人)敵は権力者!


貴族)敵は自分以外!


エモット)\(^o^)/

「実は今回の戦い、確かに勝ちました。が、神聖ルートヒ帝国に大打撃は与えられていないんですよ。」


「あぁ」



パリストンは、レバールベルトの言葉に確信を持っていた。

パリストンも首都にて、神聖ルートヒ帝国軍2万を打ち破ったとしても、今度は神聖ルートヒ帝国の本軍が来るのではとう意見があるからだ。


私は今の神聖ルートヒ帝国軍は、植民地から動員された兵士ではと考えています。神聖ルートヒ帝国軍の魔道士の数が見えただけでも十名、少なすぎでした。



レバールの言葉にパリストンは同調した。

パリストンの知っている情報とレバールの話す事は、現実味があるからだ。


全線で戦っていたからだろう。真実味がある。

バークの豚とは、大違いだ。




「そうか、私はこれから首都に戻るが何か伝えて欲しいことはあるか?」



「でしたら一つお願いがございます。」



パリストンは、ペンと紙を取り出し、レバールの言葉を書いた。




エントラント城の兵士の増加。

目的、防衛の強化。

数1000〜10000



「分かったよ。伝えておく。」



パリストンは、笑顔をレバールに向けた。




「ありがとうございます!

バジリスク公国の為頑張らせていただきます!」



そういうとパリストンは、首都へ帰還する為、レバールと別れた。




「あの様な愛国者がいるとはな。素晴らしい。」



パリストンと別れた後レバールベルトの下へ一人の部下が駆け寄った。


「レバールベルト副副指揮、良かったのですか?」



部下が少し笑いながら問いかけた。



「嘘はいっていない。国の為頑張らせてもらうよ」


レバールベルトの表情は、笑ってはいるが、目が笑ってはいなかった。



「あの豚が貴族であるなら、国は終わりだよ。」




レバールベルトは、バークに対し不快感があるらしい。

パリストンの比では無いだろう。







バジリスク公国、諜報部本部。


「A1からの情報が入りました。神聖ルートヒ帝国約23万の軍勢をこちらに差し向けるそうです。軍の編成に関してはまだ情報が入ってはおりません。」



諜報部の一人が冷静にそれを諜報部のトップらしき人物に話すと、バジリスク公宛に手紙を書き始めた。


その表情は、青かった。


「対処できるのか?バジリスク公国に?」

手紙を書いている最中に出てしまった言葉。

流石に不安は拭えなかった。



バジリスク城 大庭



「....勝ったかな..。いくら来るかな?まぁいいか。」


エモット・バジリスクに焦りは感じられなかった。

大庭の椅子に腰掛けくつろいでいた。


いや

焦りはあるだろうが、焦らない様にしているだけだ。



上手くいかなければ、我々が滅ぶ。独立など夢で終わる。

私が国の指導者である限りは、この国を安定に導く。



そう誓ったのだ。




エモット・バジリスクは不安と葛藤し目を閉じた。





エモット・バジリスクという人物は、本来臆病な人物である。

だが、彼にもプライドがあった。


公爵としてのプライドが。



プライドが彼の本来の人格を殺していた。彼は自分がわからなくなっていた。




指導者としての自分と公爵としての自分。そしてエモット・バジリスクとしての自分。



彼は涙を流し浅い眠りについた。









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