題名考えるのが面倒になった作者、よって以後気分でつけますの巻
ぁ〜、題名の通り、なんかつながりを見つけられなくなってきたんでこれからは私の好きにつけさせてもらいます。^^;
・・・よく考えたらこんなこと言わなくてもいい、のか?
第4話
『題名考えるのが面倒になった作者、よって以後気分でつけます (たぶんこの第4話はつけるとしたら『圧力と転移の関係』かな?)』
ある株式会社のある社長室にてある1組の男女の様子・・・
「・・・・・・」
少女は何も言わない。
「・・・・・・」
俺も何も言わない。
否、言えない、というほうが正しい気がしないでもない。
かといって物理的な何かが存在するわけでもない。
ただ前話の『ボールペン』云々が引きずっているだけだ。
・ ・・尤も、少女、清の娘であろう少女はそうではなかったらしい。
俺が何も返答しなかったからだろうか、少女の持つ右手のナイフ、自らの髪、周囲に存在した書類などが重力から開放されたかのように虚空に漂っている。
「フッ、フフフッ、なるほど、私をからかっているわけね・・・。
一応忠告しておいたはずなんだけど。
もう始めますよ。
手加減しようかと考えてましたが・・・、気が変わりました、覚悟して受けなさい。」
正直作者自身もココまでボケを引きずるとは予想していなかったようだ。
まったく、作者がちゃんとしていれば俺が気まずくならずに済んだものを・・・。
俺は心の中でそうぼやいた。
尤も、それによって何かが変わるわけではないのだが。
「・・・すみません、今回のはまったく考えての行動ではありませんでした。
謝罪します。」
「五月蝿いわ、問答無用よ。
死になさい!」
もうすでに目的がすり替わっているのだが少女は気づいていないようだ。
尤も、今回は俺の全面的なミスであると言わざるをえない、俺にある選択肢は1つだけであるのも明白である。
「わかりました、始めましょう。」
そうして、あまりにも無理のある流れで、俺の少女に認めてもらう為のテストが始まるのだった。
・・・俺の命をかけた理不尽な戦いが。
「はっ!」
少女が右手をかざし、中空に停滞させていた数本のナイフを俺に向かって撃ち放つ。
それらは飛翔中に四散、四方八方から俺に向かってその凶刃を向ける。
「ふん」
俺は向かってくるナイフを少女のほうへと転移させる。
俺を狙った凶刃は一転、少女へと襲い掛かった。
「なっ!?」
少女は一瞬驚愕の表情を見せ、すぐに表情を引き締めた。
そして自身の周りへと重力場を形成、その重力に負け、少女を狙う凶刃は失速し地面へと落下する。
「っく、危なかった・・・。
まさかそんな返し方をするなんて・・・。
あなたの能力は転移系か・・・。
ならこれでどう!?」
少女は懐からさらにナイフを取り出すと周囲に停滞させる。
実に20本近くの凶刃が様々な方向から俺を襲う。
まったく、これじゃ先ほどと何も変わってないじゃないか。
俺の能力を推測したならそれに対抗しないと・・・。
やはり『推測』に関しては清には遠く及ばないな。
尤も、清はそれが能力によるものである以上、早々簡単に越えることは出来ないが。
だが流石にこれを反す(かえす)と全てに対処できるかどうか・・・。
・・・仕方がない、避けるか。
「ふん」
俺はため息を一つ吐き(つき)、能力を発動する
俺は自らの能力としている『空渡り』、いわゆる空間転移によりその座標から脱出する。
「なっ!?
自らを転移させるなんて・・・!?」
少女はかなり驚いたような反応を見せる。
さっきはすぐに表情を引き締めたのに・・・、珍しいこともあるんだな。
さて、そろそろ終わらせるか。
俺は少女の目の前へと自らを転移させた。
シュッ!
少女が俺に向かってナイフを打ち出す。
俺はさらに自らを転移させ少女の真後ろへ。
少女は背中に気配を感じたのか、咄嗟に自身の周囲へと重力場を形成した。
俺は瞬時に10メートル近く離れた位置へと転移、離脱する。
「くっ、ちょこまかとっ!
少しはとまりなさいよっ!」
少女は不満を爆発させる。
確かに、からかっているようなもんだからな、相手の前後を行ったり来たり。
「そんな無茶言わないで下さい。
俺の能力はあくまで転移、それ以上でもそれ以下でもない。
ならば自身の能力を最大限に利用するしかないだろう。
本来ならば貴様の後ろをとった時点でその首を刈ることも可能なんだがな、流石に俺もそれはしたくない。」
「あなた・・・、口調が素になってますよ・・・。
まったく・・・、それにしてもとても厄介な能力ね・・・。」
そしてポン、と少女の肩へと手を置いた。
最後のセリフは少女の後ろから言った、少女も自身の負けを理解していたのかすでに抵抗はしなかった。
尤も何故か手を置いた瞬間、体を震わせていたが。
まー、何にしてもこれで俺の勝ちだ、まー、今回のは能力の相性が良すぎたな。
「ふ、触れた・・・。」
ん?
「わ、私に、触れた・・・。」
何だ?
どうも様子がおかしいぞ?
触れた?
お前が触れろと言ったんじゃないか。
「い、いえ、私が触れろと言ったのですからあなたが気にすることはありません・・・。
で、ですが、まさか触れられるとは思っていませんでしたので・・・。」
少女は急に汐らしくなりそう言った。
まったく、変な感じだな・・・。
さっきまで俺を殺そうとしたくせに。
「ところで、私はあなたに認められた、ということでよろしいんでしょうか?」
俺はこの騒動の発端であることを聞いた。
まぁ、本来俺は清に呼ばれたんだから、このテストとやらを受ける必要はなかったんだがな。
「え、ええ、認めます・・・。
予想外でした、まさか戦闘向きでない能力で私を圧倒するなんて・・・。」
「・・・あの、失礼ですが、何故急に口調が変わられたので?
先ほどまでもう少し、あー、そう、元気であられたのに。」
「あなたも同じですよ。
とはいっても、あなたの場合すぐに元に戻ってしまいましたが。
これは・・・、そう、あなたにはもう私の素を見られてしまいましたから隠す意味がないか、と。
やはり戦闘になると自分を抑えるのが難しいです。
私は 黒崎 玲 (くろさき れい)
あなたも素で接していいですよ、私は認めた人間には態度などといったことを気になどしませんから。」
・・・普通は汐らしい態度が被った皮で少し我がままで高飛車な態度が素、ってのが一般的だと思うんだが。
逆ってのはなかなかないよな・・・。
今まで多くの人間に会ってきたが俺も初めてだぜ、こんな人間と会うのは。
「そうですか、いや、そうか。
ならば素で接するとしよう。
すこしお前に興味が沸いてきた、これからよろしく頼むよ。
はははっ、この場合俺が雇われるほうだからこの態度は注意を食らうかも知れんな。
というか、今更な気がするが、俺のモットーは『如何なる者にも紳士であれ』なんだが、どうやら例外も存在したらしい。
こういうのは苦手だったんだが、考えていたよりずっと心地いいな。」
俺はそう、少女、いや玲へと告げる。
「へ〜、例外って私?
なんだか変な感じ、例外ってあんまりいい言葉じゃないのに何故か心地いい。
そうだ、なら私の執事になるってどう?
そうすればこの心地いい気分にずっと浸れるよね。」
そう玲は満面の笑み、という言葉がピッタリな顔でそう言った。
おいおい、なんだ、この変わり身の早さ・・・。
急に幼くなった、いや年相応になったってとこか。
うん、やっぱりどこか無理してるようにみえたもんな、このほうがいいや。
俺はどこか心地いい気分のまま、清が来るまで玲と談笑したのだった。