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学校へ逝こう!?玲の友人

結局1週間ほどたってしまいました・・・。

やはり学校が夜遅くまであるとなかなか執筆時間が取れませんね・・・。

今後とも頑張りますので応援よろしくお願いします。




第19話 『学校へ逝こう!?玲の友人』




「あ、騎士ナイト様の帰還だよ!」


俺達が教室へ戻ってはじめて耳に入ってきた言葉は、あまりにもなじみの無い言葉だった。



「本当だ、何でも囚われの氷姫様を悪漢から助け出したのだとか。」


うん?

この学校には騎士なんて呼ばれる人間がいるのか?

そして氷姫?

誰だそれ。

そうして俺は、声のする方向へと顔を向けた。

すると、


「きゃー!騎士様がこちらを見ましたわ〜♪」


「本当、それにしても氷姫様と並んで絵になる方なんて初めてですわね。」


という、声が新たに発せられる。

俺はその会話をしている女子達の反応に違和感を感じながら自身の机へと向かうのだった。

氷姫様?

騎士様?

絵になる?

駄目だ、さっぱり意味がわからない。


「あの、玲さん。

この学園には、騎士や氷姫と呼ばれる方がいらっしゃるのですか?」


悩んでいても仕方がない。

俺は玲にその疑問を聞くことにした。


「え、ぇっと、それはね・・・。」


そういうと、玲は言いづらそうに口ごもる。

どうやら聞いてはいけないことだったのか?


俺たちの間に気まずい空気が流れるのが感じ取れる。

だからといって一度言った言葉を戻すこともできず、ただ2人、その場に立ち尽くすのだった。

居心地の悪い、しかし逃げることはできない、そんな空間が出来上がる。

残念ながらこの空間だけは、俺の能力でも転移することはできないだろう・・・。


何気に俺が初めて自身の能力で実現できぬことに出会った瞬間だった。

正直そんな瞬間、訪れてほしくはなかったが。


「やっほー、お二人さん♪

食堂では災難だったね。」


そんな中、居心地の悪い空間を物ともしない軽快な声が教室に響き渡る。

その声の正体は、小柄な少女だった。

小さな体に肩にかかるぐらいの髪、小さな顔に大きな瞳、その姿はどこか小動物を彷彿とさせるのだった。


「あぁ、夏海でしたか。

もうその情報を知ってるのね・・・。

本当、勘弁してほしいわよ。」


玲はため息混じりにそう返す。

確かに、アレは精神的にきついものがあるからなぁ・・・。

あの変態ナルシスト、何が厄介ってあの性格もだが、何より人の話を聞かないところである。


そうして少女と玲は親しそうに会話を始める。

どうも知り合いのようだ。

正直、玲にこんな友人がいたなんて意外である。


「ところで、そっちの人がうわさの転入生?」


玲と話していた少女が俺のほうを向きながらそういう。


「えぇ、ちょうどいいから紹介するわ。

彼の名前は『逆神 隆』。

隆、彼女の名前は『壬生みぶ 夏海なつみ』、不服ながらも一応、私の友人ね。」


そういいながら玲は少女に目配せをする。


「こんにちは、隆くん。

私は壬生夏海、夏海って呼んでもらっていいよ。」


そういいながら右手を出す。

俺はその手をそっと握り、握手を交わす。


「こちらこそよろしくお願いします。」


俺はあくまで紳士的にそう返す。

最近忘れがちになっているが、俺のモットーは『如何なる時も紳士であれ』である。


「うん、よろしくね〜♪

ところで、隆くんは何の能力者なの?」


少女は唐突にそう、質問を繰り出すのだった。


「ん?

夏海さんも能力者なんですか?」


俺はほぼ直感でそう返答する。

どうもこの学校は能力者が多いみたいだな・・・。

玲といいさっきのナルシストといい、割合的には異常だな。


「ま、そういうことさー。

で、何の能力なの?」


≪ちなみに私は思念を相手に飛ばす能力だよ。

所謂テレパシーってヤツ〜。≫


この頭の中に響く声が、彼女の能力なのだろう。


少女はそういいながらカラカラと笑う。

何が可笑しいのかわからないが、少女を見ていると警戒心が薄まるから不思議である。


「テレパシーですか。

珍しい能力ですね。

私の能力は『空渡り』です。

所謂空間転移ってトコですね。」


俺はそう答えながら、机にあったペンを手元へと転移させる。

実際は、この世界に存在するすべての事象を引き起こすことも可能であるが。


「へー、すごい能力だね。

でも戦闘向きの能力じゃないのにあの変態ナルシストを倒すなんてやるね〜。」


そう、少女は感嘆してみせる。


「ところで何なのこの雰囲気、なにかあった?」


そう、半ば話しに割り込む形で玲が言う。

なぜか執拗に夏海に問い詰める玲だった。

玲の周りには先ほどのペンが不自然な形で浮遊していた。


確かに、午前中はこんなざわざわしてはいなかった。

・・・俺の転入で多少のざわめきはあったが。


それにしても玲よ、なぜ能力を発動させている?


「にゃはは〜、この話の張本人達が何言っちゃってんのよ〜。」


少女の思いがけない答えに、俺たち二人は顔を見合わせる。

そして二人同時に首を傾げるのだった。


「変態ナルシストにとらわれた氷姫を颯爽と現れた騎士が救い出す!

今はそんな噂で持ちきりだよ?」


夏海はそう言いながら少し邪な笑みを浮かべ、こう続ける。


「氷姫こと黒崎玲と、転入初日から玲とともに登校してきた逆神隆。

それだけでも十分噂される要因になってるというのに、極めつけの食堂での一件。

これはもう、噂されて当然でしょ?」


夏海はニヤニヤと笑いながらそういう。


「・・・。」


その反応と正反対の反応をする玲。


「???」


いまだ状況をつかみきれていない俺。


その3人でまともな会話が成立するはずもない。

しばらくの間、この状況が続くのだった・・・。





「ってちょっとまって!?」


その膠着状態からいち早く復帰したのは俺だった。

というのも、先の話に違和感を覚えたからである。


「騎士様ってだれ!?」


俺は一抹の不安をもちながらそういう。

正直に言うと、俺の中ではひとつの可能性に行き当たっていた。

ただそれを認めたくないだけである。


「なーにをいまさら〜♪

隆くんのことにきまってるよ♪」


自身の仮説を否定してくれるのを期待していた俺に、しかし仮説どおりの答えが返ってくる。


「お、俺が騎士!?」


驚きのあまり、地が出てしまう俺。

しまった、と思ったが、どうも夏海は気にとめてはいないようだ。


「そうだよ〜、だって玲があの変態に捕まったとき、あなたが助けたんでしょ〜?」


確かに助けた覚えはある。

だがその程度で騎士、などと呼ばれるなんて俺には考えられない。


そりゃ、玲が姫ってのは分かる。

見た目もピッタリといっていいと思う。

だが俺が騎士なんてイメージに合わないにもほどがある。


「まーまー、名誉なことじゃない♪

そんな呼び名、普通は貰えないよ?」


夏海は未だニヤついた笑みでそう答える。


「そういう問題ではないでしょう・・・。」


どうやらもう否定できる段階ではなくなってしまっているようだ。

今後のことを考えると、頭の痛くなる俺だった・・・。


そのころ、玲はというと


「隆が騎士で私が姫・・・?隆が・・・。」


と、頬を朱に染めながら、うわごとのように呟いていたとさ。

おい玲、ちょっと猫の皮が剥がれてきてるぞ〜?



前途多難な学園生活は、まだ始まったばかり・・・?




リアルで模擬面接がありました。

何も内容を考えずに臨んだところ、緊張のあまりなにもできませんでした・・・。

やはり準備は大切ですね、痛感しましたよ、ええ。

噛みまくりの、詰まりまくりでした。^^;

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