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衒学と敷衍

作者: 炉谷義露

 衒学こそ衒学であり、敷衍こそ敷衍為れねば成らない。知って居らっしゃろうが、此れは僅かな閑話と為て聞いて欲しい。然う云えばで始まるような、何も生まぬ私の話を。

 衒学は正に学を衒う事、然し乍ら諸君、考え給え。衒学と書いて通じる人間が身の回りに多数居るであろうか。衒学を使う事、其の物が衒学的なのである。自己が自己を定義為る、素晴らしい言葉じゃないか、衒学とは。

 敷衍は難解な事柄を易しく換言為る事を云う。即ち敷衍を、難解な事柄を易しく換言為る事を云うと説明為れば、此れが敷衍である。敷衍が敷衍為れる時、敷衍を敷衍為る敷衍も敷衍為ればければ成らぬ。果たして諸君、日常に於いて敷衍の言葉を使おうか。通じぬであろうから私は使わぬし、人生に於いて初めて聞いたのは学生の頃、教授が講義の中で用いた一度許りであった……。

 私は此の愉快な事柄を諸君と共有為たい許りであるから、余計な事は謹慎為よう。諸君が日本語を眺める時、愉悦が其処に息衝いて居るかも知れない。

 其の時は、私にも話して頂きたいと願う許りだ。

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