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似非ボッチの私が逆ハー女の親友になってた  作者: 黛 カンナ
愛憎うずまく波乱のセレ祭 準備編
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第34話 引き受ける

和人は目の前の光景に少し唖然としていた。千秋はカップの中に大量の角砂糖を入れ、蜂蜜を少し入れチョコシロップを入れ、止めに大量のガムシロを入れた液体を作り上げて飲んでいるからだ。


最初に作った激甘のココアとは比べ物に成らない位の液体は見ているだけで吐き気と胸焼けがしてくる。


しかもケーキの上にも大量の蜂蜜を加え、最早ケーキじゃない何かの物体が出来上がっている。


「(いや、確かに千秋は甘党やとは知ってたけんど、これはちょっとヤバいやろ。)」


最早甘党とかそんな問題ではないように見えた。そして千秋がこんな行動にでるのは大抵混乱してる時である。千秋は物体と液体を飲み干し


『・・・・分かった引き受ける』


覚悟を決めてた顔で引き受けた。










綾ヶ崎学院

その歴史はそこそこに古く、創立80年を迎える。偏差値はセレントには及ばないながらも高く、日本有数の名門校である。最近はセレントを見本にして改革をしており、今回レプラを派遣されたのは、セレントの文化祭を視察し、交流と友好関係を築き上げる為である。


とは、表の事情であり体なのだが・・・


『(これ友好関係を築き上げようって感じじゃないな)』


目の前にいる少女はどう見ても睨み付けており、どう見ても友好関係を築き上げようとかではなく、殺しに来たと言われた方がしっくりくる感じの女の子だった。


しかし、普段から目付きが悪い訳ではなさそうで寧ろちょっと垂れ目である。女特有の小さな体にお大きな目、年上だがまだ幼さを残す姿は年齢に見合った可愛いさがあった。


[真面目委員長系美少女]そんな感じだ。服装はちゃんと校則を守っており、髪型はキチンとしたショートカットで、普通にしていれば全体的に小柄なイメージも合わさってちょこまかと可愛い女の子である。


スクールカーストなら、トップカーストの派手な人達を嫌い、バカにし、真面目系の子達の中で上位に君臨するタイプである。


胡桃みたいな異常なまでの幼い可愛さではなく、子供が大人ぶろうとしているような・・千秋からすれば特別校舎の人達や普通校舎で自分を侍らせている人達に近い気がした。


「何じろじろ見てるのよ」


視線に気付いたのか彼女、安藤リカは苛立ち気にそう言った。千秋は別にそこまで見ていた訳ではなく寧ろ睨み付けられている視線と合っていただけだったのだが、千秋は軽くいい流す。


『いや~可愛い女の子がいましたから、つい見てしまったんです』


へらへらと笑いながら相手を肯定するのは千秋の常套手段であり、争いを生まない為のやり方なのだが・・・


「はぁ?何よそのバカにした顔、後睨み付けないで」


どうやら通じなかったらしく、寧ろ更に苛立たせてしまった様である。千秋は別に睨み付けている訳ではない。母親譲りの目付きの悪さがあるのである。


一応はその自覚があるので普段はヘラりと笑ったりして誤魔化してるし、今もそうしてるのだがどうやらダメみたいだ。


何故か彼女は自分に対して敵対心があると言うか、嫌われているらしく、脳内で何か変な解釈をされている様にも見えた。


「天崎さん、私は貴女が・・・大嫌い!!」


立ち上がり、指をさされてそう宣言された。

ある意味純粋そうであり、無知で何も知らない様であり、例えるならサンタさんはこの世に居ない事を自慢気に話している子供の様な印象があった。


そんな無知では無いが故に無知な子供と言う感想を抱いた。勿論、普段はいい子なのだと思う、きっと学校では委員長とかしているんだと思う。


純粋過ぎる胡桃や、色々と妥協や適応して逃げてる千秋とも違う。年齢に見合った正義感がそこにあった。ちょっと千秋が苦手なタイプではあるが、嫌いでは無かった。


『(前途多難だなー・・)』

安藤リカは別に悪い子って訳では無いんです。ただ彼女なりに事情があって、それはちょっと身勝手だけど彼女自身は正当だと思ってます。

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