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似非ボッチの私が逆ハー女の親友になってた  作者: 黛 カンナ
愛憎うずまく波乱のセレ祭 準備編
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プロローグ①

「ほんじゃ、会議を始めよか」


伊集院和人の声ではじまった。生徒会室には会長の和人、副会長の天王寺、会計の桜ノ宮、書記の鳳アレンクシス、庶務の赤坂孝太が揃っている。


「今日の会議は文化祭についてや」


聖セレント学園の文化祭、通称セレ祭。

普通校舎の間では、3週間後の中間テストで赤点を取れば容赦無く退学にされる事から、[最後の思い出] [good-bye] と影から言われている。


「まずは、レプラ決めからだ」


副会長の天王寺が引き継いでそう喋った。鳳はパソコンで記録を打っている。


レプラ。レプラコーンの略称であり、アイルランドの童話[小人の靴屋]で有名な妖精の事である。ザックリ説明すると色々と仕事や手伝いをしてくれる小人だ。

西洋の文化を取り入れてるセレントではそう呼ばれている。


「アレ?レプラって俺達が決めるんすか?」


生徒会の新人、赤坂孝太はそう疑問視した。まず特別校舎の生徒は一クラスに二人が選ばれる。普通校舎は基本的に不干渉で、余程の人材がいれば選ばれるが、そんな人材がいたらとっくに特別校舎に行っているので、元普通校舎ならばともかく、現普通校舎の生徒は選ばれない。


「ん?あぁ、今年から変わってな、この学園のレプラは一人になってん」


「え?何故っすか?」


「生徒会に色目を使うバカが現れたり、無闇に権力を振るったり、中途半端に有能な人間が集まれば内輪揉めが発生するからだ・・・ったく、素晴らしき日本文化の民主主義がこんな所に落とし穴があるとは・・」


Japanオタクである桜ノ宮は、苛立ち気にそう言った。早い話、レプラは烏合の衆なのだ。


勿論、一番の権力は生徒会にあるので纏めようと思えば纏めれるかもしれないが、そもそもこの時期の地獄の仕事を楽にするために、レプラがいるのに、そのレプラのせいで仕事が増えてしまっては、本末転倒だ。


去年は和人がレプラの実質的なリーダーとなり、持ち前の外面と要領の良さでなんとかまとめ上げていたが、正直な話、仕事を割り振って、自己主張とプライドの高い皆の中に勝手な意見を出す奴も現れたりと、大変過ぎなので、和人とあと一人有能なだけでした方が良かったんじゃね?てかそっちの方が絶対よかった。


なので、今年は中途半端に有能な人間を集めて烏合の衆を作るよりか、凄く有能な人間一人をレプラにしてしまおうと言うことだ。


「誰か意見あるか?」


シーン・・・


皆、凄く悩んでいる。それもそうだ、聖セレントは世界最高水準で有るために一定の有能な人材はいるが、それ以上が心当たりない。


勿論凄く有能な人材は存在するが、そんなのは生徒会に入っていたり、風紀や図書等の委員会に既に所属してる為に残ってる生徒で考えなければならない。


誰も喋る人がいないので、記録を取ってない鳳が


「千秋さん・・・とかは?」


ポツリと言った。蚊の泣くような声だったが、めざとく気ずいた桜ノ宮が眉を潜めながら


「あやつのどこが良いんだ?」


「ふぇ!?・・あ、えーとですね。あの人って沢山の資格や免許を習得してる位には有能ですし、分を弁えてますので権力を振りかざしませんし、クラスでの振る舞いを見るからに、社交性も持ってますから平和的に進行出来ますし色目も使いません・・・・どうせ千秋さんは年上が好きですしね」


最後の部分だけ苦い顔をした鳳だったがすぐに戻した為に誰も気ずけなかった。千秋が20代前半男性とキスしてたのを見てた事なんてかんけいない。


「なんや、よう見てるな」


「見てません、眼中にないです」


目を反らして答える鳳。記録には、レプラ候補千秋の文字が打っている。


「でも・・あの人を選んだとして、許可とか降りるんすか?ほら、立場的に」


素朴な疑問を孝太が言った。この学園では生徒平等と言うのは掲げられていない。平等なのは校則だけで身分と扱いは特別校舎と普通校舎では歴然の差だ。

しかし和人はあっけらかんと


「ん?あいつ一応大量にある資格と免許と受賞歴で無試験合格してた奴で学費免除されてる生徒やねん。書類とか色々手続きしたら特別校舎も行ける程やから千秋の立場は案外上手いことになってるねん」


似非ボッチだが持ち前の社交性やコミュ力と時折見せる有能さで生徒間の評価は低くても、千秋の地位は案外ちゃんとしている。


因みに特校に行かないのは、生徒会が千明の評判を落として、社交性もコミュ力も通じないようにして敵だらけにしたのと、それを引き抜いても、千秋が個人的についていけないと感じた為である。


「俺は嫌だ・・・何であんな腐った根性と目の女・・」


「そこが良いんじゃ無いっすか!」


「ブス専はだまれ」


「ブス専じゃ無いっす!」


「まぁ、孝太のブス専は置いといて、桜ノ宮は他に有能な人材を知ってるん?」


「それは・・・」


口ごもる桜ノ宮、それを見た和人はニヤっと笑い、勝利を確信したが・・・


「無理だと思うぜ」


天王寺が口を開いた。


「何でそう思うん?いくら千秋が嫌いやからって・・」


この時の和人は、千秋の有能性を教えるつもりでいた。天王寺が千明を毛嫌いしてるのは一目瞭然であるし、だから無理だと言ってるのだとおもったからなのだが・・


「今日の朝に言ってみたが、


『無理だよ独裁国家の俺様野郎、君の頭は・・・いや、何でもない、気にするな、ちょっと頭がアレなだけで・・ギャー!!暴力反対!!』


と、言って俺様の誘いを断ったんだ。ムカついたからその後ちょっと喧嘩した」


「朝の騒ぎは先輩達だったんすね・・・」


既に誘った後だったらしい

ちょっと続きます。現在、フワッとした大筋は考えてますが、書けるかどうかが分からない・・・

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