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似非ボッチの私が逆ハー女の親友になってた  作者: 黛 カンナ
そうだ!遊園地に行こう!
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第25話 メリーゴーランドと和人の悪巧み

黒龍園に入り、和人はチラリと千秋を見た。

相変わらずヘラりとした笑みを浮かべてはいるが、どこか疲れている様である。

その理由は多分鳳の視線や胡桃の引っ付きだろう。


鳳は先程の受け付けのお金の事で苛立っている様で、胡桃は千秋しか目に入って居ない為に、引っ付きまくっている。


鳳の視線に気づかないフリをして目線をそらし、引っ付く胡桃をやんわり拒否しながら頭を撫でて、適当な会話をしている。


まぁ全ての発端は何も考えずに提案した千秋であるので、自業自得といえばそうなのだが・・

これはちょっと可哀想だと思った和人は少しの親切心(要らない)とちょっとした好奇心(もっと要らない)で有ることを思い付いた。


人はそれを、小さな親切大きなお世話と言う。

もしくは単なる悪巧み。


どちらにしても、この男の好奇心と悪戯心は千秋が最も嫌う部分であり、苦手意識と警戒心を持つ理由であり、千秋が尊敬や敬意を表す感情を全てを台無しにしてしまう要因である。


「千秋ちゃん!!メリーゴーランド乗ろう!」

胡桃は入り口に一番近い乗り物を指差した


『うん、いいよ』

千秋は同意し、鳳も反論はない。

高校生がのるのはどうかと思われるが、胡桃ならば可愛らしく、相性が良いだろう。


「よし、この馬車に乗ろうや」

4人のりのカボチャの馬車を会長は指名して、千秋を手招きする。

この時、和人が悪どい笑みをしている事に誰かが気づければ良かったが、生憎誰も気づけなかった。


「千秋入り」


『はーい』

最初に千秋を馬車に入れさせる


「アレン、入り」

そして次に鳳アレンクシスを手招きする


「分かりました」


そして、二人が馬車の中に入り後は和人会長と胡桃になった時・・・


バタン


馬車のドアが閉まった。


「じゃあ俺は胡桃と遊んで来るから、二人で遊んでてや!」


「えぇ!?兄様!?ちょっ・・キャアアア!!」


和人は、いきなり胡桃を抱きかかえ、そのまま走りさってしまった。


『・・・え?どういうこと?』

いきなりの展開に目を点にする千秋


「この扉開きません」

いち早く冷静になった鳳はすぐさま扉を開けようとしたが、安全性の為に一度閉めたらスタッフを呼ぶか、クルクル回るのが終わるまで開かない様になっている。


一応ガラス無しの窓があるので、子供か小さい人ならば脱出出来そうであるが、方や180越えしているハーフと方や170近い長身の女性。

普通に考えて無理である。いっそ関節を外してしまおうかと千秋がバカな事を考えていたら・・・


<では、シンデレラのメリーゴーランド、発車します>


動きだしてしまった。


「仕方ありませんね」


『・・そうだね』


このままメリーゴーランドが動くのを待つしか無い

二人はそう結論付けて、早く終わるのを待った。


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