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似非ボッチの私が逆ハー女の親友になってた  作者: 黛 カンナ
そうだ!遊園地に行こう!
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第23話 待ち合わせ

千秋は少し後悔していた。

自分が埋め合わせのつもりで適当に言った日にちが、まさか鳳と被るなんて思っても居なかった。


しかも千秋絶対至上主義である胡桃は、千秋が唯一空いた日を逃さないし、またバッくれたら今度こそキレる。

だったらいっそ鳳君も来ればいいんじゃね?

と言う呑気極まりない千秋の思いつきにより、皆で遊園地に行く事になった


・・・そう、み・ん・なでだ


あえて言おう、会長もついて行く事となったのだ。

めっちゃ反対した、物凄く千秋は反対した。

ありとあらゆる語源を使い言葉をつかい、理論を展開しまくった。

しかし、こちら側に非があるのと和人会長が全部論破したせいで無理だった。


最終的には土下座をするようないきおいで懇願したそうになったのだがそれをする前にもう話は付いてしまった。せめての幸運はその姿を鳳アレンクシスに見られていなかった事だろう。


さて、腹をくくった千秋だったが当日になって新たな問題が発生した。


「・・・・」


『・・・・』


待ち合わせ場所に二人っきりと言う事だ。

これは二人の性格のせいともいえるだろう。腹黒いとは言え胡桃に対する恋愛感情や女性に優しくという

騎士的精神の強いアレンクシスは勿論待ち合わせ場所に遅れる等という事はせず、寧ろ早くにやってきた。


一方、マイペースではあるけど、現在の友人関係においても疲れない程度に下手に出ている中カーストであるのと、忙しい年上男性の貴重な時間を無駄にしないデートをしている故に時間に遅れるなんて事は絶対にない人間であった。


こうして生まれた悲劇・・・ハッキリ言おう、気まず過ぎる


『いや~格好いい服着てるねー!そのブランドってバラクータ?』


先に喋りだしたのは千秋の方であった。別に鳳と仲良くしたいとか友好関係を築きたいとかではなく純粋に気まずいのだ、普通校舎で時々グループに入れてくれるメンバーは基本的にテンションが高いカーストトップで胡桃は勝手に喋ってるからそれに相槌うてばいい、そんな風に人に合わせてる千秋にとって静寂は気まずい以外の何者でもない。


嫌われているから無視される可能性もあるが、最悪一人でずっと喋ればいいと千秋は判断した。似非ボッチはそう言うのも意外と得意だ・・・しかし意外な事に


「ええ、胡桃さんが似合うと言ってくれたので購入したんです」

鳳は無視することも無くちゃんと返事をした


『・・・』


「どうしました?」

呆けていたら、顔をのぞきこまれた

『へ?ううん、なんでもないよ!ちょっと驚愕しただけだし』


何時もの営業スマイルを装備した。一体何故?とも思うがその答えは簡単に出た


「あの人たち綺麗~」「男の人?女の人?」

    

     「美人同士で絵になるわー・・」「BL?GL?NL?え?どっち」


「モデルが二人も・・・」


鳳と千秋の周りを遠巻きに見る人が多数いる。


そう、千秋の現在の姿は・・綺麗なのである。

流石に美形3人の中に一人目が腐ったゾンビみたいな人間がいるのは絵図ら的に汚い為、ある程度のメイクと服装をしたのだ。


腐った目をカラコンで誤魔化し、酷い隈をファンデで薄く隠して、顔色の悪さは髪に赤のエクステをつけたりして雰囲気を変えた。そして服装はタンクトップが見える肩出しTシャツで所謂ロック系のボーイッシュなのを着ている。


因みに二人の中性的すぎる容姿と格好のせいで野次馬達は若干混乱しているのは仕方無いだろう。


「今の貴方なら・・まぁ知り合い程度には認めてやってもいいですよ」


『わーい☆ありがとう』


上から目線で高飛車に言われても態度を変えない千秋。

同じ年代の嫌味なんて言われ過ぎてどうでも良くなっている。

そしてある程度会話をしていると・・


「ごめんね~!!待った!?本当に・ハァ・本当にごめんね!?・・ハァ・」

可愛らしい走りで可愛らしい声で可愛らしい吐息をしている胡桃が現れた

若干泣きかけだ


「大丈夫ですよ、待っていま「千秋ちゃん!ごめん!怒らないで!・・ハァ・あう~・・やっぱ怒るよね」・・」


大丈夫、待っていませんよ。と言おうとした鳳アレンクシスの言葉は千秋の事で頭が一杯になっている胡桃には届く事が無かった。


因みに千秋本人はと言うと・・


「ごめんな~・・胡桃が千秋の好みに合わせようとしてたら時間がたって、んでもって俺も一緒にやってたんやけど、叔父さんがな、〔そんなに気にして男とでも行く来か!?〕って感じで怒りだしてな、でも千秋と一緒って言ったら直ぐにOk出たんやけど、そしたら今度は叔母さんが、だったらお土産渡してきなさいって感じにお菓子の詰め合わせを持ってきだして、それで遅刻してん。・・はいお菓子」


同じく遅刻した関西人に絡まれていた。

両手一杯にある紙袋の中に決して安くは無いであろう銘菓のお菓子が入っていた。


『これから遊園地に行くのにこんなのどうするんですか?と言うか家に送って下さいよ・・』


「前にお歳暮で渡して食べてたの親やったやん・・叔母さん千秋に食べてくれなくて悲しんでたで」


『まあ家に居ませんからね基本』

それには複雑な事情があるが今のところ割合する。


取り合えず、今問題なのは羊羹やらカステラやらケーキやら饅頭やらモンブランやらが中に大量に入っている袋をどうすれば好いのか・・・千秋は呆れた。

胡桃の両親には気に入られていて、公認で親友認定されてます。

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