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第10話 生徒会 注:千秋出ません

「千秋ちゃんが出席するの!?本当に!!」


キャー!と可愛らしい声を出す胡桃を微笑ましく見る。


「ああ、本当だ胡桃もでるよな?」


「勿論だよ!!」


顔を高揚させ、赤みが掛かって嬉しそうにしている胡桃。


まるで天使のようだが、その可愛さを出しているのが千秋なのが苛立つ。


「じゃあ俺と踊ってくれないか?…そしてら千秋が出るって言ってたぜ」


そんな内容は一切言っていないのだが、まあいいだろうと天王寺正宗は結論づけた。


「いいよ!」


最早、千秋しか頭にない胡桃は快諾した。


それを端から見ている生徒会メンバーは楽しいものではなく、隅っこで傍観している


鳳・アレンクシスは綺麗な銀髪をいじりながら


「正宗さんは一体何で天崎千秋さんを釣ったのでしょう?」


と、嫌味交じりに桜ノ宮 敦に言った。


「どうせ金だろう」


敦は、即答する。


あの女は、何の利益も無しに敵地に踏み込む程愚かな人間だと思ってもいなければ、胡桃の為に出席するなどと言う人間らしい感情を持っていないと分かっているからだ。


「本当は、わたしが誘いたかったのですが…はぁー…」


鳳は落胆の表情を見せる、これならば胡桃を説得するより自分も金をチラつかせて、あの腐った目の女を説き伏せればよかった。


「大体、胡桃は何であんな腐った目の女が好きなんだ?」


心底理解できないと言う顔だ。

胡桃の会話で絶対に出てくるのが千秋であり、胡桃は親友だと言い張っている。


「知りませんよ、もし私が女でしたら、あの腐った目の女とは近づきたくもありません。顔の造形はいいかも知れませんがドロりとした…日本で言う溝みたいな目が嫌です」


二人して言いたい放題である。


胡桃を誘えなかった苛立ちからか、胡桃が好きだと溺愛している千秋に対してか不満をぶちまけている


「え~俺結構好きやで?」


その中で異論を唱える人間がいた。


伊集院 和人(かずと)

この生徒会の会長であり、胡桃の又従兄妹にあたる親戚だ。


「どこがですか?あんな女…」


「人間は見た目とちゃうで?それに結構整った顔立ちしてるやん」


二人は顔を見合わせて、どこが?と言う表情をしている。


「確かにいい顔してるっすよね!?」


赤寺は賛同しているが…


「貴方、いい度胸ですね」


鳳が怒りをあらわにしている。それを見た赤寺が真っ青になりながら必死の弁論を展開した。


「違うっす!あんな女嫌いっすよ!単に顔がって言うか…」


「ほら、そこらへんにしといたり」


見かねた和人が、笑いながら止める。


「…はい」


そんな遣り取りをしていると…


「和人兄様!!」


花をも羨む美少女の胡桃がトテトテと走ってきた。


「ん?どないしたん?」


「明日のパーティー楽しみですね!」


その笑顔に生徒会メンバーは、そうだねと同意した。



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