須藤 優香編:1
「あなたのことが大好きです。付き合ってください//」
私、須藤 優香は、この暗い人生を抜け出そうとあの事故以降、いやこれまでの人生で最も、勇気を出して告白した。
「…うん//…いいよ」
今の自分の心を映したかのような、真っ赤な夕日の光が差し込む教室。大好きな男子の顔が照れながらも、喜びながら返事を返してくれたあの顔を、私は決して忘れないと誓った。
*
今の彼を最近一言で言うと「傲慢」である。
言動が過激になっていて、自分を大きく見せたかったか、正直女性である私には怖かった。
彼も付き合いたての頃は優しかった。
孤児である私はクラスになじめずに孤立していた。
私は孤独だった。孤独だったせいか、人の優しさ、暖かさ、温もりに飢えていた人間が少し優しくされただけで惚れてしまうのは、あたりまえのことなのかもしれない。
付き合ってから人間が変わる人はいる。
身体の関係の強要。人を小馬鹿にしたような話題やモデルガンやサバイバルナイフを買ったなどの話題
ここまで来ると「傲慢」というより「高圧的」で怖かった。
「余裕を見せよう」、「大きく見せよう」と、恋人ができたのならそう考えてしまうのは当たり前なのかもしれない。が、恋愛経験の無い、少ない学生ではアピールの仕方を間違えてしまうものなのかもしれない。
仕方がないと、大人になれば思えたのかもしれないが、その関係を長く続ける理由にはならない。
私たちはまた放課後の教室で、二人だけの場所で、私が切り出して、別れた。そして問題は起こってしまった。
今考え直せば、あの別れ方は失敗だった。あれほどまでに攻撃的になった人間が、「別れよう」と言って、素直に頷き、未練を残さないわけがない。
いや分かっていた。分かってはいたが、どうするべきだったかはもう少し慎重に考えるべきだった。恐怖に負け、一刻でも早く関係を断ち切りたくて、焦った私は付き合って10か月経ったある日、半ば強引に別れを切り出して、逃げるように教室を後にした。
そして彼はストーカー行為をするようになった。連絡先を消しても消してもつなげてくる。家が反対のはずなのに、帰宅路に現れる。など挙げ出したらきりがない。
自分の身を守るために、複数人で行動する癖がつき、おかげで友達はまたできるようになったが、メリ
ットとデメリットが釣り合っていない。
今でも強烈に、何よりも色濃く覚えている。あの逃げるように教室を出た時の彼の顔、次の日から私に向ける憎悪の顔。…そして、私があの言葉を言った瞬間の顔
「別れましょう、私たち」
とても期間が開いた理由としましては、わたくし、恋愛物を全然見ないんですよ、ドラマとかアニメ。
だからこの話を書くにあったて、いろいろ見てきたわけなんですよね。




