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神喰らい  作者: 新殿 翔
14/99

第三王女ソフィア

なんか矛盾がありまくりな気がする。

上手く文章がかけない。スランプか……?

テスト明けで力抜けちゃったからな。

「あの、ですね?」

「大丈夫でしたか、ソフィア様」



 馬車の中、近衛騎士が私を心配そうに見る。


 ……あの。



「城を抜けだすからこうなるのです。いいですかソフィア様、貴方の身は国の宝なのです」

「いや、ですから――」

「いいえ、言い訳は聞きません。姉姫様を真似て、少しお転婆になられるのはいいでしょう。ですが城を抜けだすなどという真似は止めて頂きたい。そんなこと、姉姫様だからこそ平気だったのです。言ってはなんですがソフィア様には剣の才も、魔術の才もありません。心苦しい事ですが、勝手な行動は慎んでもらわなければならないのです。下手に街に出ることがどれほど危険なことか……聞いていますか、ソフィア様」

「そうではなく、あのですね……?」

「貴方の身を狙う輩はごまんといるのです。今日のことでそれがよくお分かりになったでしょう?」

「違くて、それは――」

「本当にこれでソフィア様の身になにかあったらと思うと我々は――」



 だ、だからですね?



「私の話を――」

「この件は是非とも反省していただけますね?」

「あ、あの――」

「そもそもソフィア様は――」



 なんで話を聞いてくれないんですか……。



「あの!」



 思わず、大きな声が出た。


 近衛騎士が固まる。


 私が大声を出したのがさぞ珍しいのでしょう。


 私自身、こんな大声を出してしまって恥ずかしいです。


 ですが、これ以上この話をしないわけにはいきません。


 あの場所で馬車に乗って、すでに城の目の前までやってきてしまった。


 それほどの時間、彼は勘違いされたままなのですから。


 ……ああ、私はあの人になんと謝れば……。



「ソフィア様?」

「あ、あのですね……」



 どう言ったらいいものか。


 とにかく私は状況を近衛騎士に伝えようと口を開いた。



「あの男の人は……私を助けてくれた、だけなのですが……」

「――……は?」



 馬車が止まった。


 その揺れで身体が転がって、兵士の槍でつめられる。


 ……あ、逃げ忘れてた。


 いつでもこんな縄をちぎって兵士達の槍を無視して逃げだせたっていうのに、あまりの急展開に混乱していたせいか、俺はぼーっと馬車に転がったままだった。


 馬車が止まったことからして、もしかして目的地についてしまったのかもしれない。



「降りろ!」



 立ち上がらされ、そのまま馬車の外に引っ張り出された。


 急に視界が開ける。


 そこは……巨大な塔を真ん中に抱えた、巨大な城があった。


 遠目にはこれまで何度か見ていたものの、こうやって目の前に見るとその圧迫感は息を呑むものがある。


 凄いな……。


 感嘆していると、兵士が俺を怒鳴りつけた。



「なにをしている、さっさとこい!」



 ぐい、と縄を引っ張られた。


 もう少し城を見てみたかったのでその兵士の力に抵抗する。俺がその気になれば、兵士は俺を一ミリたりとも動かすことなんて出来やしない。



「く……いい加減にしろ!」



 俺を力ずくで動かすのは無理と判断したか、兵士の一人が俺に槍を突き出す。


 ……仕方ない。


 別に槍なんて怖くはないが、これ以上うるさくなるのも嫌だし、おとなしくついていこう。


 溜息をついてから、俺は兵士に従って歩き出した。


 城の正面にある馬鹿に長い階段には見向きもせず、その脇にある小さな通路に俺を連れた兵士が入っていく。


 これ、どこにつれていかれるんだろうか。


 責任者出てこい、って言いたい気分だけど、そんなことしたら大問題になること間違いない。


 かといってこのまま無抵抗でも、牢屋とかにぶちこまれるんじゃないだろうか?


 そしたら、牢屋壊して逃げよう。


 でも……出来るならそれは避けたいな。


 俺はしっかりと兵士達に顔を見られている。黒なんていう目立つ髪の色もだ。


 逃げだしたとなったら、兵士が俺のことを街中探し回るのは予想するに易い。


 闘技大会にも出なくちゃならないしなあ。


 これでウィヌスなら、城ごと関係者全員を叩き潰して解決、なんて言い出すのだろうが、生憎俺はあいつみたいに外道じゃない。もちろん聖人君子とか名乗るわけでもないけど。


 しばらく歩くと、不意に後ろから新しい兵士が現れた。


 ん、なんか慌ててるな。


 その兵士は俺を連れている連中の側によると、焦燥感まるだしで何かを言った。


 途端、連中の顔が青くなる。


 ……なんだ?


 なにかあったのだろうか?


 とりあえず、俺はウィヌスとメルが今なにをしているのかを想像してみた。


 どうせ、気楽に盛り上がってるんだろうな。ウィヌスだけ。


 メルは俺のこと心配しているに違いない。


 早く帰ってやらなくちゃな。



「あの、ウィヌスさん。ライスケさんは……」

「あー、大丈夫大丈夫。例え全人類が敵になったところで傷一つつけられないような反則存在なんだから。ライスケの心配なんてするだけ無駄よ」



 浮かない顔でメルが言うので、私は軽く答えてから、果物を練り込んで作ったという焼き菓子を口に放り込んだ。


 生地のしっとり感と果物の酸味が合うわね。


 その菓子を一袋たいらげたところで、私は次の食べ物を探すことにした。



「あの、ですけど……なにか困っているんじゃ、」

「大丈夫だってば。まったく、仕方ないわねえ……」



 メルがあんまりにも心配するものだから、私はライスケの気配を探ることにした。


 あれだけ大きい存在感を撒き散らしているのだ。見つけるのはそんな難しい事じゃない。


 ――いた。


 って、あれ?



「どうしたんですか、ウィヌスさん?」

「ライスケ……今、城にいるわ」

「城……!?」



 なんで城なんかにいるのかしら、ライスケってば。


 なんか面白そうな匂いがするわね。


 どうしようかしら。今から城に突撃してもいいけれど……食べ物探すのも大事よね。


 ライスケか、食べ物か……。


 食べ物だろう、それは。


 うん。



「まあライスケなら大丈夫よ。ギロチンにかけられても平然としてられるようなやつなんだから。さ、食い歩きを続けるわよ」

「え、ええ? いいんですか?」

「いいのいいの」



 さ、次の食べ物はなにかしらね。



「ライスケさん……」

「行くわよー、メル」

「あ、はい!」



 俺の目の前には、思いっきり頭をさげる兵士数名。



「も、申し訳ありませんでしたっ!」



 ちなみに手の縄は既に解かれたあとである。


 ……なんだこの状況。



「いや、とりあえず頭をあげてくれませんか?」



 なにが起きたのかは不明だが、とりあえず人に頭を下げられるのには慣れてない。


 そう言うと、ゆっくりと兵士達が頭をあげる。



「どういうことなんですか?」

「そ、それは……その、どうやら貴方を捕えてしまったのは、完全にこちらの手違いだ、ということが……」



 あー。


 そりゃそうだろ。


 女の子助けたら捕まるとか、それが手違いじゃないわけもない。


 けど俺が聞きたいのはそこじゃない。


 俺がなんで捕まったのか、だ。


 正直、いまだに事の展開が理解できてない。



「そもそもどうして俺が捕まらなくちゃならなかったんだ?」

「実は……」

「それは、私がお話します」



 背後から小さな足音が一つに、大きな足音が二つ聞こえた。


 見ると、そこに立っていたのは……さっきの女の子と、それを追いかけていた中年二人。


 驚いたことに、さっき見た時とは三人とも服装が一変していた。


 女子は銀や金で豪勢に作られたドレスを着ているし、中年二人はいかにも高貴そうな黒い服を着込んでいた。中年二人の服はまったく同じものであることからして、制服かなにか、だろうか?



「ひ、姫様っ!」



 兵士達が地面にひざをついた。


 ……姫様?


 そういえば捕まったときもそんな言葉を聞いたような……。



「自己紹介が遅れました」



 優雅、という表現がいやというくらに似合う仕草で女の子が軽くお辞儀。



「私はソフィア=ベルファスト=シュナウ=ソングストリース」



 ん?


 ソングストリース?


 それって、この国の名前じゃなかったか?


 ……ってことは、まさか――、



「ソングストリース王国第三王女です」



 …………つまり、なんだ?


 この子が、お姫様?


 ――マジで?



「あー」



 こういう時って、どうすればいいんだろう?


 えっと……、



「貴様、頭が高いぞ!」



 女の子――姫様の背後の中年が俺にそう言った。


 ああ、そっか。


 えっと、膝をつけばいいのかな……?


 近くの兵士の見よう見まねで地面に膝をつこうとしたところで、姫様が俺を止めた。



「構いません、そのままで……それよりも、申し訳ありませんでした」



 いきなり頭を下げてくる姫様。


 って、またこの展開かよ。



「な、ソフィア様! このようなどこの馬の骨とも知らない小僧に頭を下げるなどと――!」

「いいのです」



 慌てる中年を姫様が制す。



「貴方達も謝ってください。今回の件は私の軽率さもありますが、貴方達の勘違いも多分に問題があったのですよ?」

「ぐ……す、すまなかった」

「すまない」



 中年二人まで、渋々と俺に頭を下げてくる。



「あ、いや。もういいんで頭をあげてください」



 俺は人に頭を下げられるのなんて慣れてない。居心地が悪くなるばかりだ。



「それよりも正直、状況が読めない。なにがどうなってるんだ……ですか?」



 敬語を後づけでつける。



「普段の喋り方で結構ですよ」



 くすり、と姫様。


 ……まあ、そう言ってくれるなら、いいのか?


 ぶっちゃけ、年下に敬語を使うのは違和感がある。



「なりませんソフィア様! このような者相手に気安い言葉使いを許すなどと……!」

「貴方は少し静かにしていてください」



 さっきからなにかとうるさい中年に姫様が微笑む。なんかちょっと寒気のする笑顔だった。


 中年はそれで口を噤んでしまう。



「その、今回のことなのですが……」



 一転して、姫様が気まずげに口ごもる。



「なんと言いますか……その、実は原因は私、なんです……」



 申し訳なさそうに姫様の肩を縮められる。



「話すと少し長くなるのですが、よろしいですか?」

「ああ」



 そして姫様はぽつぽつと語り出した。



「私には、姉がいるんです。世間にはあまり知られていないのですが、姉は武術と魔術の両面で非常に優れていて、おそらくこの大陸――いえ、世界から見ても指折りの強さを持っています」



 ふうん……そんな凄い人なのか。



「しかしその姉の強さはこの平和を第一とする王国には不似合い。父――つまり国王は姉を、適当な理由を付けて辺境の町に追いやりました。姉の力は余計な闘争を呼びかねなかったからです」



 自分の娘を追いやるなんて、それが政治ってやつなのだろうか。


 出来るだけ関わりたくない話だな。



「そして姉のいる町というのが、実はこのクルーミュの近くにあるのです。ケリュオという町なのですが、ご存じですか?」

「いや、知らないな」


 ……あれ、でもなんか聞き覚えがあるような……気のせいか?


「それで、ここからが肝心なところなのですが……どうやら姉は、その町を抜けだしてしまったようなのです」

「抜け……それ、マズいんじゃないのか?」



 小さく姫様が頷いた。



「まあ、もともと姉はそういう天邪鬼なところがありましたから、そのくらいのことは不思議ではないのですけれど。むしろ、よく人を一人も傷つけずに町を脱出してくれたものだ、と感心すらしました」



 なんだそれ。


 貴方の姉はどんだけ凶暴なんですか?



「そして……姉は今、どうやらこの街に来ているようなのです」

「この街に?」

「はい。私が最後に姉と顔を合わせたのは二年も前……ですから、できることなら姉に会いに行きたかったのですが、姉の正確な居場所も分からない上に、街は今祭りの前日で人も多く集まっています。私のような身分の者が出歩くには少しばかり危険、という判断で、私は街に下りることを禁止されてしまいました」



 そりゃそうだろう。日本っていう平和ボケした国で暮らしてた俺でもそのくらいは分かる。


 王族とか、そういう地位の高い人間ってのは常に狙われる立場だと。



「ですから……城を、抜け出してしまいました」

「――へ?」



 今、このお姫様はなんとおっしゃったのだろう。


 可愛らしくはにかむのはいいが……言ってる内容がちょっと信じられない。


 抜け出した、だって?


 一国の姫様が?



「幸いにも私には、子供の頃に姉によく連れられて城を抜けだした杵柄がありましたので。王都の城の城壁と比べれば、この街の警備など穴が開いているようなものでした」



 姫様の後ろの中年が苦い顔してるぞ。


 そりゃ、警備に穴が開いてる、なんて言われたら……なあ。



「そうして無事に城の外に逃げ出したのはいいのですが……そこで近衛騎士のこの二人に見つかってしまいまして」



 二人の中年を見て、姫様が苦笑する。


 近衛騎士……?


 あの二人の事だろうが、とりあえず名前の響きからして偉っぽそう。



「ここで捕まっては抜け出した意味がない、と。私はどうにか近衛騎士達を振り切ろうと逃げたのですが、衛兵なども応援に駆り出されてしまって、徐々に追い詰められていってしまったのです。そして、そこで出会ったのが……貴方です」



 あー。


 おおよそ理解した。



「なるほど。で、俺が姫様を連れて逃げたから、そっちの二人や兵士達が俺を誘拐犯だと思ったと?」

「そういうことです。完全な早とちりだったのですが……本当に、ごめんなさい」

「あー、いいよ。別に気にしてない。間違いは誰にでもあるだろ」



 特段怒りはわかない。


 むしろ……呆れてる。


 なんとまあ、そんな理由で俺はここまで連れてこられたのか、と。



「というか、それなら俺はもう帰らせてもらってもいいのかな? 連れが心配してもいけないから」

「あ、それはもちろん。ですが、このままお返ししては、私の気がすみません。なにかお詫びをさせていただけませんか?」

「お詫び?」

「はい」



 姫様の目は「なんでも言ってください」と言わんばかりに俺を見ていた。


 これは……断れないんだろうな。


 なんかそういう力のある瞳だった。


 かといってとくにしてもらいたいことなんてないし……。


 仕方ない。


 即物的ではあるが……ここは、金だろ。


 それが後腐れもなくて一番だ。



「だったら少し金を貰えないか? 実はちょっと路銀に困ってて」



 実際はそんなことはないが、世間体を気にしてそんな嘘が口から出た。



「分かりました。ならば銀貨八百枚ほどで――」

「百枚でいい」

「……そうですか?」



 八百枚とか、そんな大金貰ったら逆にこっちが申し訳なくなるわ。


 百枚でも十分に大金なわけだが……まあそこは俺の金銭感覚が微妙におかしくなっているのだろう。ほら、普通に金貨とか持ってたことあるし。



「では、すぐに用意させますね」



 姫様が近衛騎士の一人に指示を出すと、その人は急ぎ足で通路を引き返していった。



「そういえば、まだお名前を聞いていませんでしたよね?」

「ああ……俺はライスケだ」

「ライスケ、さん……ですか」

「姫様。このような者に余計な敬称など――」

「先程、静かにして下さいとお願いしましたよね?」

「……は」



 この子実は恐ろしい子なんじゃないだろうか。


 あの笑顔、怖いんだけど。



「ライスケさん。今回は本当にすみませんでした」

「大丈夫。姫様にこうして会えただけでも儲けものと思っておくよ」



 実際、普通ならこんな近くで姫様を見ることなんて出来ないだろう。


 自慢話の一つくらいにはなる筈だ。



「ソフィア、でいいですよ」

「ん?」

「あまり姫、という呼ばれ方は好きではないのです」

「じゃあ……ソフィア、様」



 最後の「様」は近衛騎士に睨まれて付けたものだ。


 それが彼女には不満だったらしい。



「ソフィアです」

「……ソフィア」



 また近衛騎士に睨まれた。


 いやいや、どうしろと?


 彼女がこう言うんだから俺としてはそう呼ぶしかないだろうが。


 ――それからすぐに、近衛騎士が銀貨の詰まった袋をもって走ってきた。


 ソフィアがそれを受け取ると、俺に手渡しする。



「それではライスケさん。お元気で」

「ああ。ソフィアもな」



 とりあえず無事に解放されてよかった……。



「あー。そういえば、ソフィア来てるかもなあ」

「妹姫様、ですか?」

「ソフィア様、でいいぞ。あいつは姫とか、そういう立場で呼ばれるのを嫌うからな」



 昔からそうだった。


 なんでも、姫と呼ばれるたびに相手との距離が遠のくような気分になる、とか。


 ちょっと変な子なんだよな、ソフィアは。


 昔から気は弱いのに、時々とんでもなく冷たい声を出すし……表舞台じゃきちんと王族の顔も出来る。


 切り替えが早い、といえばそれまでだが……姉のわたしとしては少し心配だ。


 ソフィアは精神的に脆い部分もあるからなあ。


 下手に感情を抑え込んだりしたら、いつかどこかで無茶が出てしまうんじゃないかと考えてしまう。


 ……まあ、心配し過ぎだとは思うのだが。



「ソフィアはこの祭りの開会式によく呼ばれるんだよ。まあ、王族じゃ一番見栄えがいいからな。わたしを除いての話だが」



 わたしはいろいろと問題があるせいで表舞台には立てないからな。祭りの開会式になんて招待されるわけもない。


 ――今回は出場者側なわけだが。ふふふ。


 もちろんわたしとバレない格好で出るが、ソフィアは気付くだろうか?



「自意識過剰ですね」

「貴様このわたしに対して本当に不敬すぎやしないか?」



 これで貴様が面白くなかったら即座に打ち首だぞ。



「まあ、そういうわけだから今から会いにいこう……と思ったのだが、駄目だな。流石にソフィアに会うとなったら、わたしを探している連中にわたしの居場所が知られる」



 既にこの街にいることだけは向こうも分かっているらしいが。


 さっきからわたしを探しているらしい、一般人に扮した連中をよく見かける。


 あいつらはまさか、普通に街中を目を使って探せばわたしが見つかるとでも思っているのだろうか。


 だとしたら馬鹿にしている。連中の死角を移動するなんてわたしにとっては朝飯前だというのに。


 今もわたしを探している馬鹿の後ろを通り過ぎた所だ。


 ふん、見つかってやるものか。わたしはまだまだ楽しみたいのだ。


 どうせお飾りにすらならない王女だ。少しくらい好きにさせてくれてもいいだろうに。



「まあ、ソフィアとはまたいつか会うとして、さあヘイ、なにか面白そうなものを置いている露店はないか?」

「自分で探そうという気はないんですか……?」

「うむ」

「……」



 なんだその顔は。


 わたしの我が儘を聞けて嬉しがっていいところだぞ、ここ。





今回の話は冗談抜きで駄目っぽい。二回くらい大幅に書き直した。

……うう。問題点があったらお知らせください。



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