第4話
今後は1話1000~2000字でをあげていけたらなと思います!
「続いては、○○市立○○小学校の演奏です。指揮…………」
いよいよ私たちの演奏順が近づいてきた。
演奏順は今演奏している学校の次なので、私たちは舞台袖で待機をしているところだった。
このコンクールは課題曲と、各校がそれぞれ選んだ自由曲の演奏で競う。
各校が様々な自由曲を歌うため演奏を聞くのは楽しみだけど、とても上手な演奏を聞くたびに感動と不安が入り乱れる複雑な気持ちが込み上げてくるの。
これで私のコンクールは最後か…………
私たちは大丈夫かな?
ああ、ここの音程私たちよりも安定している!?
こんな歌いかたもあったかー!
え、私たちの演奏大丈夫だよね!?
この学校と比べると聴き劣りする気しかしない!?
こんなんで私たち大丈夫かな…………?
私が音間違えたらどうしよう…………?
ここ直しておけばよかったな…………
最後だと考えたら震えが止まらなくなってきた………
いやだ、こんな状態で歌いたくないよ……………
どうしよ……
『詩!大丈夫だよ。』
『波人…………』
え?波人が私の手を……………
『詩はずっと頑張ってきたんだ。周りのみんなもそんな詩のことをわかってる。みんな詩と一緒に悔いのない合唱がしたいんだ。詩は胸はって歌えばいいんだ!詩に助けてもらった僕が保証する。』
『そうですよ!詩先輩は私たちの誇れる団長です!いつもみたいにかっこいいとこ見せてくださいよ!』
『結愛…………!』
『それに今年は波人先輩も帰ってきてるじゃないですか!詩先輩と波人先輩が揃っているのでみんなも心配してないですよ!』
『三春ちゃん………!』
『ふふっ、芦戸さんありがとうね。』
『ほら、団長シャキッとしな!私はあなた達の声が好きだ。みんなに届けて上げなさい!』
『瑞季先生…………!』
『先輩、一緒に頑張りましょう!』
『私も先輩の声大好きです!』
『私もー!』
みんな……………そうだよね!団長がしっかりしなくちゃダメだよね!
『みんな!ちっちゃな声で円陣するよ!』
みんな、私もがんばるよ!
『『『はーい!!』』』
みんなに信じてもらったんだ!
今なら私は過去最高にいい歌が歌える気がする!
『よーしみんな!頑張るぞー!』
『『『オー!』』』
とても小さな、お互いにすら聞こえないような声の円陣だけど、この会場に響き渡ったようなみんなの想いがこもった円陣だった。
うん、私たちは私たちの最高の合唱をするんだ!
この大切な団員たちと!
「続いては…………」
いよいよ私たちの出番だ!
『みんな、行くよ!』
『『『はい!』』』
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