幼い頃とは一瞬で終わるもの
毎日0時に間に合わせたい日々だった・・・(早い)
あれからもう月日は3年が経とうとしていた。え?いきなり過ぎだろ?って。子供の頃は早いもんなんだよ、みんなだって経験があるはずだ。って誰に言ってんだろ俺。
まあ気にしたら負けか。あれから3年で俺は自分に対することやこの転生した世界についていろいろなことを学んだ。最初はどうするか・・・そうだな俺の姉について語ろうか。
俺の姉、名をリナという。年は今年で8歳を迎えるとのこと。身長は目測120cmくらい、3年前はおっきいと思ってたけど、俺が小さ過ぎただけだったのだろう。腰まである長い髪は後ろでまとめられていてポニテになっている。顔はとても美形で、少しつり目な感じの目と自信に満ち溢れた表情はポニテと合わさってとても元気良さが感じられる。胸もこの歳にして若干膨れてきてい・・・ゲフンゲフン。少し泥などがついた白い布製の半袖に、女の子っぽさのかけらもない深緑のズボン。でもこれが元気いっぱいの女の子系統で狙っているのなら完璧だ。多分本人はそういうのは全く意識していないのだろうが。
まぁ結論を言わせてもらうとだ・・・俺の姉、可愛い。
家で料理してる時鼻歌交じりにリズムに乗りながら左右に首振ってて可愛い。掃除の際、たまに桶に溜めた水をぶちまけちゃうドジさがかわいい。いっつもキリッとしたさわやかな顔なのに俺の前で蕩けた笑顔見せるのが可愛い。その他にも色々、それはもう色々あるがここらへんで止めておかないと置いてけぼりになるからやめておこう。ここまで饒舌になってしまうのはやはりオタクのサガなのか。
よし、次は俺のステータスについてだ。ふふっ、すご過ぎて驚くなよ。ではあの有名なセリフとともに見せてやろう。
「ステータスッオーーーープンッ」
いくばくかの慣れない恥ずかしさを残し顔が少し赤面する。転移や転生系を読んだやつなら一度は言ってみたい言葉ランキングでは絶対上位間違いなしの呪文だ・・・が実際に言うとなると恥ずかしういんだよなこれが。
そんな恥ずかしさからくる誰に対してでもない言い訳を脳内でしながら、俺は目の前にすっ、と現れた半透明の水色の板を眺める。
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レイ 3歳 男
筋力 G
体力 G
敏捷 G
知力 G
魔力 E
精神力 G
器用さ G
運 C
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ふははは、どうだ見たかこの俺のステータスを!ちなみに姉から教わった知識では、最高値がSから始まり最低値がGらしい。
・・・んだよ。低いことはわかってんだよ!仕方ないだろこちとら幼児なんだよ!かろうじて魔力と運は少し高いけど、運の値はこれからもこのままらしいし、Cは一般的な値のようだ。
「結局こっちでも一般人じゃん」
誰もいない部屋で愚痴る。せっかく転生したのに特典なしは辛いわー。俺はイージーモードで楽しみたいんだよ神様〜。いや、もしかしたらステータスは平均的だが・・・顔面偏差値で俺Tueeeeかもしれん。
むふふ。これは将来に期待できそうだ。
よし、眠くなってきたし最後に我が家の壮絶な物語を語ろう。
今この家には俺と姉の二人だけが生活している。父と母は死んだらしい。もう一度言う、死んだらしい。
母は俺を産んだ時に死んで、あとを追うように父も狩りに出たまま戻らなかったらしい。
そして赤子の俺を今もこうやって元気よく育ててくれたのは姉だ。
姉は神童と呼ばれているらしく、俺と同じ3歳になった時には既に狩猟の才能を開花させていたらしく、父の狩りの手伝いをしていたらしい。また家事スキルもその頃から母に教わってあげていたらしく。わずか5歳で赤子の俺を育てていたらしい。
うん、バケモンかよ。子供が前世にいたことがなかったからどれだけ大変なのかはわからないが、とても大変と言うことは先人たちがSNSなどでよく愚痴っていた。特に夜泣きなどは酷いらしく睡眠時間はないに等しい人もいるとかいないとか。
そのことをこの前姉に聞いたところ「夜泣き?うーん、そういえばしたことってないような・・・」と少し心配していた。だがその後すぐ「夜泣きしなかったの偉いね〜、よしよし」と頭を撫でながら褒めてくれたのが嬉しくて、そのことはどうでもよくなったが。
家なども前に住んでいたとこは追い出されてしまい、仕方なく父が狩りに出る時に利用していた小屋で生活しているらしい。森が近いので狩りや野草取りにも便利らしく結果的にこっちの方が姉は良かったと言っていた。また近くに川があるので水源にも恵まれているのもポイントが高いとも。
ただ一部の塩などの作るのが難しい必須食料や生活必需品である服などは、街に狩りで得た動物などと物々交換しに行かなければいけないのが面倒とぼやいていた。
ふう語っていたらなんだか眠くなってきた。なんせまだ3歳児だから仕方ないよね。
「ただいま〜」
「あ、おかえり〜」
姉が玄関を開け、家に入ってくる。
労いの言葉を向けるとまだ俺が起きているのに気づいたのかこっちに向かってくる。
「あ〜、帰るの待っててくれたの〜レイは優しいな〜」
蕩けた顔で俺に抱きついてくる。身長差があるので俺の顔は胸に押し付けられるようになっている。
ここは楽園か?
大好きな姉に抱きしめられ、姉の甘い香りが頭を麻薬のように刺激する。あぁ、や、やばい・・・頭が・・・何にも・・・考えられ・・・・な・・・くなっ・・・て・・・
「ん?眠くなってきたの?じゃあ一緒におねんねしてあげるね〜」
その言葉を最後に俺の意識は完全に途切れた。
ちょっとやばい感じになりましたね(^^;;
ド ウ シ テ コ ウ ナ ッ タ