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【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
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【???side】商人、壁の花に出会う②

更新遅くなってごめんなさい!


「んー…。王子様とお嬢さんは稀にみる恋愛結婚ににゃったかもしれないのかぁ…。」



多分いつもの場所にいるだろうとお店のおばちゃんが言っていたので中央広場に向かってみる。隅っこのベンチの後ろを覗けば、確かに植え込みの間に人1人通れそうな隙間が。この先はお嬢さんと王子様の秘密の場所らしい。第三者が知ってる時点でお察しだけどにゃ。



「勝手なことしたらサラ様怒るかにゃぁ…?」



不安ににゃるけどそのまま先へ進む。彼女よりレイルの方がヤバそうな気はするけど。

ほんの少しほふく前進するとすぐに拓けた場所に出た。

何もない原っぱの向こうは海が見えていて、にゃるほど、秘密の場所にはピッタリだにゃ。

小さく丸まってる背中に近付く。気配を消してしまうのは癖なので許してほしい。



「………誰。」

「…夜会ではうちの魔術師が随分とご迷惑をかけたようで、大変申し訳にゃかったにゃ。」



流石辺境伯のお嬢さん。武芸に秀でてるだけあって気配には敏感だにゃ。

彼女が反応してくれそうな話題で話しかけてみれば、案の定物凄い勢いで振り向いてくれる。



「アルテナの…?」

「行商のルーヴだにゃ。」

「わざわざ謝罪しにいらしたの?行商の貴女が?」

「いんにゃ、たまたま。」



訝しげな視線に思わず苦笑い。さて、どう警戒心を解こう。



「私を笑いに来たの?」

「それはにゃいにゃい。完全に好奇心。」

「何それ…。てっきり、婚約解消される私を見に来たのかと…。」

「その件に関してはアルテナは一切関係にゃいにゃ。」



くしゃりと顔を歪ませたお嬢さんは思ったより脆かった。隣に腰掛けてポケットから飴を取り出して渡す。



「しんどい時は甘いものにゃ。」

「何?この緑色…。」

「うちで作ってる抹茶っていうお茶の飴にゃ。」



甘味のバリエーション豊かな偉大にゃる抹茶がアタシは大好きだ。作ったサラ様最高。マジ神。

恐る恐る口に含んだ隣からは「…美味しい。」と一言。当たり前だにゃ。



「…お嬢さんは婚約解消されちゃうのかにゃ?」

「本当に何も知らないのね。」

「アルテナには関係ないことだからにゃ。そもそも、オズマン侯爵の奥さん達は近いうちに離縁されるから、王子様と婚約させるにはだいぶ無理があるにゃ。」



あくまでアタシの見解なので確かではないと前置きをして軽く説明すれば、みるみる彼女の表情が明るくなっていく。

この子は本当に王子様が好きなんだにゃ。是非とも成就させて、あわよくばアルテナに干渉してこにゃいように王家を牽制して欲しい。



「さて、アタシは帰るにゃ。」

「え?何か探りに来たんじゃ?」

「さっきも言ったけど、ただの好奇心。これ以上居ても面白くはにゃらにゃそうだし、余計なことして怒られるのは嫌だからにゃ。」



現在隣国を訪問中の黒髪二人(主に男の方)を思い浮かべて身震いする。サラ様のあの意味不明な魔法も勿論怖いけど、笑顔でじわじわいたぶってくるレイルの方が恐ろしいので。

茫然としているお嬢さんを置いて、本日の報告書の内容に頭を悩ませるのである。


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