表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
94/208

可能性は無限大。


「現在唯一成功したのはこれくらいですね…。」



そう言ってカミュさんが見せてくれたのは物凄くシンプルな魔法陣だった。陣自体がコンパクトになっていて、確かにこのくらいなら使う魔力も少量で済みそうだ。

用途を問えば天井の隅に設置されているのを見せてくれる。まったく想像もつかないので彼に視線を戻すと、パーシルさんが不意に手元の紅茶を服に零した。その状態のまま陣の下に行けば、淡く輝き服が元通り。



「浄化の魔法?」

「簡略化しすぎでちょっとした汚れを綺麗にすることしか出来ないですが…。」



浄化の魔法は回復の魔法に似たようなものだった気がする。被る部分が多いので使う人間があまりいないから詳しいことは本で調べるしかないのだけど。軽度の呪いを解呪するのに浄化の魔法が必要なことが一番有名だろうか。ゾンデルさんの部下の時は使える人間がいなかったし、そもそもレベルが高すぎたせいで使っても意味なかったんだけど。



「アルテナには浄化が使える者がいないので初めて見ましたね。」

「そうなんですか?…確かに、回復と被りますから好んで習得する人は少なそうですけど。」



どうやら浄化が使えるのはパーシルさんの方らしい。聞けば、家系がそうなのだとか。

この魔法陣には、魔族との戦争時代にアンデッド系の魔物に使用していたホーリー(前世よく聞いていた呪文だな)を簡略化しすぎたものらしい。汚れを落とすことしか出来ないといえども、魔法陣の作成に成功しているのだから充分凄いと思うけど。



「サラ様はどんな魔法を?」

「サラ様の力は強すぎて加減が出来ませんので披露するのは不可能ですね。」



カミュさんの質問はメロがぶった斬ってくれたけども、ハードル上げられても困るんだが。

案の定キラキラした目で見つめてくる二人にとてつもない罪悪感を感じる。彼等は純粋に研究に取り組んでいて、王家の影がチラつくとかが無さそうだから。



「アルテナでは魔法使ってますよね?うわぁ…行ってみたい…見てみたい…。」

「隅から隅まで観察してみたい…。もしかしたら、魔法陣があれば分解して研究出来るかも…。」



いや、分解しちゃったら元に戻せないでしょうが。というか、既存のものはバラせるのね初耳。魔法が関わるものはあらゆる可能性を秘めているのか?



「アルテナは現在、ヤシュカとの交易以外で他国の者が入るのは許可していないので。いつか真の平和が訪れたらお招きいたしますね。」



死亡エンドを回避出来るのが何時になるか、まったく分からないけども。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ