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【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
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【???side】商人は帰りたくにゃい


「にゃ…、やっと到着…。」



そこまで遠くにゃいからと沢山商品をリュックとやら(サラ様特製)に詰め込んだのが完全に裏目に出たにゃ。両肩が悲鳴を上げているのでまずは宿を探さにゃいと。

この領、シュトング辺境伯領で恐らく一番大きい通りをえっちらおっちらと進んでいけば、早い段階で宿屋の看板を発見。隣は酒場のようだし、情報収集するのにも丁度よさげだにゃ。

受付のおばちゃんにちょっと変にゃ目で見られたが無事部屋を借りて荷物を降ろして一息。今回の滞在期間は3日間しかないのでそんにゃに売り物を持っていく必要は無いと爺ちゃんには言われたけど、場所が場所だし、余れば帰り道で売りさばけば問題にゃいので。



「サラ様達はメドニエに着いたかにゃぁ?」


彼女達が出発する前にアルテナを出たので見送りは出来にゃかったけども、行商に出る際は一日の終わりに監視鴉が報告書を届けてくれるのでだいたいの状況は把握出来ている。どうやらヤシュカの王様がやってきたと。報告書は当番制で書かれていて、昨日の爺ちゃんのやつに書いてあった。



「これはいよいようちの王様も動くんじゃにゃいかにゃ…。」



メドニエの更に向こうに位置する獣人の国はとても小さい。幼い頃から両親と共に各国に散らばって行商のイロハを学ぶ為、国に居ることがほとんどないからにゃ。アタシ達が帰ってくる為の土地を維持するのが面倒になった3つくらい前の王様が王都以外の土地を放棄したらしい。それでも国として成り立ってるんだから、王様達ってば凄い。



「さぁて、商品の反応を確認がてら酒場で腹拵えだにゃ。」



アルテナでしか生産されていない商品をいくつか見繕って鞄にしまう。一度に全部出すのじゃ面白くにゃいからにゃ。



「よし…ってあれぇ?鴉、早くにゃい?」



カツンと小さな音と共に現れたのは監視鴉。いつもなら闇に紛れるような時間帯にゃのに。窓の外はまだまだ明るい。



「緊急事態でもおきたのかにゃ?」



状況によってはここでの商売を諦めて、明日朝イチでシュトング領の転移魔法陣を使わにゃいと。

頭の中でソレの場所を思い出しつつ受け取った報告書を開く。今日はトゥ先生のようだ。



【カイル様暴走 至急帰還せし】



にゃ?カイル様の暴走?魔力の制御でも出来なくなったのかにゃ?至急っていうくらいだから今から?

あまりにも詳細が少ない報告書(最早メモ)に、とりあえず返信してみる。飛び立った鴉が見えなくなったのを確認してから、酒場に向かう。



結論から言えば、トゥ先生のは個人的な救難信号だったらしいにゃ。戻ってきた鴉の足にはオズマン侯爵様のちゃんとした報告書が付いていて、そこにカイル様の状態も書かれていたのだけども。



まぁ、帰る案件ではにゃいにゃ。人の恋路を邪魔すると馬に蹴られるらしいから、アタシはスルーだにゃ。

帰ったらトゥ先生に八つ当たりされそうだけども。






やっぱり書きにくいキャラなルーヴさん。

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