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【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
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なーつーもーちーかづーくー。

専門的な知識に自信はないので間違えていたらごめんなさい。


「すごーい!!みどりー!!」

「きれー!」



緑茶を交易品として出荷することにしてからの行動は慌ただしかった。

まず箱庭に畑を追加。それら全てを茶畑に充て、数人がかりで土魔法を駆使し成長促進させ。

そこで一安心かと思いきや魔族さんのお父さん(ハドゥーク商会長というらしい)からの催促が激しく、さらにそこから魔法を駆使して先日漸く摘めるところまできたのだ。

お茶は茶葉の製造の違いで種類が分けられる。一度に全て売りに出すのもこちらの体制が整ってないし人手不足でもあるので、とりあえず煎茶と抹茶のみとした。抹茶に関しては原料のてん茶を作る為に一作業あったのが少々面倒であったが、飲料以外にもバリエーションはあるので期待。



「はい!今日は茶葉を摘む体験授業ですよー!皆さん頑張りましょうねー!」

「「「はーい!!」」」



広大な茶畑の収穫には頭を悩ませていたが、学校の先生の1人が校外学習を提案してくれたのでそれに飛び付いた。ずっと机にかじりついてるよりは、子供達にも良い気分転換になるだろう。

前日に収穫にあたっての注意や収穫方法の授業をお願いして今日を迎えたので、きっと大丈夫なはず。

一昨日追加した専用の工場も稼働確認済み。



「さぁ!いきますよー!」















朝から始まった作業はお昼休憩を挟んで午後2時頃で無事終了。

摘んだ茶葉は全て転移魔法で工場に運んだので、恐らく既に荒茶工程が始まっているだろう。いつの間にか日記の棚に増えてた本を片手にマニュアルを作成したので、方法に間違いはないと思いたい。荒茶工程が煎茶で確かだいたい3時間くらい必要だった気がするが、魔法を使用することで時間の短縮も出来るはず。結構な量が今日中に完成するだろう。



長時間の作業で流石に疲れた子供達は用意したバスで帰宅してもらった。今頃車内で夢の中だろう。



私もだいぶ疲労が溜まっているがやらねばならない事はまだまだある。工場にすぐにでも移動したいが、転移したのは自室。

役所の交易課へ工場の作業が始まった旨を伝える手紙をしたため箱に投入。そのままもう1枚、便箋を手に取る。



「王族に手紙書くとか…。これこそマニュアル欲しいわ…。」



ヤシュカとのやり取りのせいで後回しにしていた、正妃フィオナ様への連絡を取らなければならない。

半年はあるが、黒髪の待遇改善を一刻も早く実現してもらわないと肝心の他種族差別問題は解決出来ない。同時でもいいと思ったが、それこそ足掛かりが必要だ。いきなり全てを受け入れろなんて上手くいかないに決まってる。それなら段階的に改善していくしかない。



「というか、そもそも向こうは此方がフィオナ様だって気付いていないって思ってるんだから、そんなに畏まらなくてもいいのでは?」



と開き直ればあとは早い。

つらつらと筆を進ませ、箱に入れても無意味なのでこの件は遺品の監視鴉を使う。本来の使用用途は監視カメラ代わりだが、まぁ問題ないだろう。なんなら王都の様子を録画してきてくれてもいい。



「じゃぁこれを至急フィオナ様に。くれぐれも人に見られないようにね?」



足にくくりつけてお願いすれば、少し機械的な鳴き声を発しそのまま窓の外へと飛び立った。明日には届くだろうか。



姿が見えなくなったのを確認して、今一番賑やかであろう工場へ転移した。



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