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【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
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【???side】姉、助言を聞かず散る①


あの忠告を聞かなかったアタシが悪いの?



『気を付けてね。私はなんとか幸せに終われたけど、それを見る限りしっかり対策していかないときっとハッピーエンドにはならないわ。』

「ハッ!そんなの心配いらないでしょ?ヒロインなのよ?」



この世界に来る前に真っ白な空間で出会った前のヒロイン。

彼女から渡された日記と共に語られた話は最初信じられなかった。だって中身が変わって延々と繰り返されているなんて、それこそどこのラノベよ?って思っちゃうじゃない。

適当なページに適当に目を通しても全部がハッピーエンド。こんなの見せる必要あるの?



『持って行かないの?後悔するかもよ?』

「こんなものなくても、めでたしめでたしで終わるでしょ?」

『………。それなら私はもう何も言わないわ。気を付けて。』



そう残して彼女は消えて、アタシも無事転生して始まった世界。倒すべき妹も転生者なのは日記で把握していた。そのパターンも見越して、ラノベとは無縁そうな女を生贄にした。

順調にいっていた。多少の誤算はあれど未来の王妃というポジションは確定して、妹も排除できた。

なのに。



「ちょっと王太子『黙ってましょうか』。ついでに動けないように、足も『折っておきますね』。」

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁああ!!」



アタシを守るように立っていたジョエルは絶叫と共に崩れ落ちた。妹が恐らく魔法を使ったのだろうけど、詠唱した素振りも特にないのにどうやって。

コツコツとこちらに近付いてくる妹が怖い。



「本当に喋れないし動けないんですね。」

「…。」

「あんなに大掛かりな呪いを貴女が作りあげることなんて不可能だと思っているので、恐らくハンナさんが何処かに隠していたものを見つけて使ったのでしょうね。」



正解だった。

この王太子妃の部屋を使うようになってすぐの頃に、本棚の隙間に挟まっていたのを見つけた。この国の古語とやらで書かれていた為最初は内容が全く分からなくて、城の図書館で使えそうな本を借りて解読した結果が呪いの資料だった。

都市そのものにかける呪い。

妹が作ったあの都市に使うにはもってこいのソレを、アタシはすぐに実行した。

まさか解呪されると思わなくて、その報いがこんな酷いものだなんて。



「どうせもう消す人間だからネタばらししちゃいますけど。私のあの都市、先代の魔女の遺産なんですよ。ミニチュアが存在してて、それ動かすとその通りに作り変えられるんです。今回の呪いに関しては取り除くことが出来なかったので、土地のリセットをして解呪しました。」



「繰り返される話の中で、私達魔女はズレから生じる出来事を日記に記して残していきました。いつかこのループが終わることを信じて。魔女が救われる日を夢見て。それがやっと、叶うのです。」



日記。

まさか魔女も残していたなんて。

中途半端ですが、長くなりそうなので分けます。

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