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【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
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【???side】魔術師は勝ち誇る①


サラ達を見送った後。

お義父さん(まだ早いと怒られたけど気にせず呼ぶことにする)と役所に戻って本日の業務確認をする。万が一を考えて先日から行商組に引き上げるように鴉を飛ばしてあり、その返事が全員分返ってきていたのでそれから片付けようと二人で中身を取り出す。



「既にこちらに向かっている奴もいるな。一番遠いルーヴ殿はどうなっている?」

「やはり遠いので魔法陣を使いたいそうです。後で何処に設置されているか確認して鴉飛ばします。」

「そういえば…。今朝方鴉が飛び立つのを見たが、アレはレイル殿のだろう?」



秘密で飛ばしたつもりだったのだが彼にバレていたようだ。

僕がサラに頼んで専用の鴉を用意してもらってから使うタイミングがなかったのだが、今回のエルフの国(国名はないとキルト殿が言っていた)までの道中で何か情報が得られないかと先に飛ばしてみたのだ。ちなみにサラの魔力を追えるように改良済みである。そこ、気持ち悪いとか思わないでほしい。純粋に心配なのと役に立ちたいだけだ。

ちなみに普通の鴉も彼女に一体だけ付けるように言った。過保護とか言わないで。



「そうです。全部で3体いますが、そのうちの2体を帝国の方に飛ばしてます。向こうに動きがあればシュゼールも何かあるでしょうし。それに兄が帝国に入ったら義弟が気付きますからね。そちらの行動も監視しようかと。」

「なんか…、理由がまともだったな…。」



義父の意外そうな顔と声に、自分の今までの言動なり行動が彼の中でどんな捉え方をされてどんな印象を与えていたのかなんとなく察せられて苦笑いになってしまう。これからは少しだけ控えよう。

正門の当番に魔法陣の場所を確認してもらう為に手紙を送り返事待つ。その間に地下施設の様子を見てみてくる為に一度退室する。

別に役所の職員ではないのだが皆僕が居ることに何の疑問も持っておらず、寧ろ意見を求められることだってある。ほら、現に、



「あ、レイル殿!丁度良かった!」

「…交易課の…。どうかしましたか?」



交易停止からほとんど見なくなった魔族が声をかけてくる。まぁ彼はアルテナで唯一の魔族の住民だから居てもおかしくはないんだけど。



「父から連絡がありまして。そろそろ交易再開をと…。」

「まだ一か月も経ってないのに必死だねぇ。うーん、商会長とお話出来る時間は作れるかい?」

「っはい!多分他の予定全て蹴ってこちらに来ると思います!」



それは商会長としてどうなんだろう。それだけアルテナの商品が珍しくて売れるってことなんだろうけどさ。あぁ大福食べたい。サラに作り置き頼んでおけばよかった。

そんな全然関係ないことを考えながら交易課に案内される。いや、僕施設確認したいんだけど。



「それと別件で…。本当はサラ様の判断を仰ごうと思ったのですが…。」



゛ロシュロール殿下がお来しになっているんです。゛



そういうのは扉を開けてから言うことじゃないからね。

サラごめん、施設確認の報告は今日中に出来ないかもしれない。


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