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【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
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父さんにおねが…今いないんだった。


「サラ、なんか手紙きてる。」



空き部屋を作るべく大掃除していたら箱庭部屋からレイル君が手紙と共にやってくる。差出人はカイル様で、役所からきているので仕事のことだろう。手が離せないのでレイル君にお願いして音読してもらってその内容に叫ぶ。



「父さん!って、今はいないんだった!これカイル様とトゥコーテンさんの問題じゃん!?私関係なくない!?」

「いや、ほら、一応未来の義兄と義姉だし…。」



゛空から人が落ちてきて結界にぶつかって空中停止してるから回収したらトゥの弟だったから対応してほしい゛



なんじゃそりゃな案件でもうどこから指摘したらいいか分からない。空から人がってどこぞのアニメですか?「親方、空から」って言いたくなったよ阿保か私。ふざけるのは後だ。

しかも結界にぶつかってるのに何の反応も無し?欠陥があるのかと疑問に思ったが、そこはレイル君が悪意のある攻撃にのみ反応があるように細工していたらしい。無くても侵入は出来ないのね、なるほど。

そして一番の衝撃である゛トゥの弟゛の文字。トゥってトゥコーテンさんのことでいいんだよね?え?弟?



「とりあえず掃除は後回しでいいから役所行こ?僕も行くから。」



今片付けている部屋はレイル君の部屋にする予定のものだ。鍵がかかっている所はそのままでいいから此処に住みたいと懇願されたので、街の皆からお祝いをもらった日から片付けているのだが。こちらの世界では使えないものばかり(前世私が使っていた部屋が実は家の中に存在していた)な其処に手を着けたが、懐かしすぎて思い出に浸ったせいでほとんど進んでいない。



「はぁ…。トゥコーテンさんは?」

「多分呼んだんじゃないかな。特に手紙に記載はなかったけど。」



そうして仲良く手を繋いで役所まで転移すれば皆からニヤニヤされ。

案内された部屋の扉を開けると其処は、



「なんで極寒の地?」



普通の応接室が一面真っ白だ。誰の仕業だとソファに目を向ければ、取り繕ったキラキラスマイルなカイル様は薄い膜に覆われてる。トゥコーテンさんも手を掲げて魔法で防いでいる。

ということは。



「レイル君。」

「了解。」



パチンッと隣から音がすれば、綺麗に元通り。最近無詠唱で使える魔法が増えたって喜んでたけど本当のようだ。

横の彼にお礼を言って、自分の魔法が無効化されて驚いている元凶を見つめた。



「私が来る前に何があったのかは知らないけど、こんなことする奴を歓迎出来るほど私は寛容じゃないですよ。」

「………。」



だんまりを決め込み此方を睨む件の弟さんは随分と機嫌が悪いようだ。


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