豹変しすぎでは?
閲覧・ブクマ・評価ありがとうございます。ガーっと勢いで打ち込んでるんで、誤字脱字が酷かったらごめんなさい。
ロシュロール殿下を追い出した翌日。
久しぶりに惰眠を貪っていたら父から手紙が来た。勿論中身はお仕事の内容で、アシュモード陛下から面会希望の連絡があったらしい。リーナが話していたことも含め全て報告したのだろう。今は優先すべき事があるので少し時間をもらうとして。
「こんにちは。調子はいかがかな?」
「っ!?アンタ…!生きてたのね…!」
「皆が優秀だからね。解呪には手間取ったけど、先日ロシュロール殿下のおかげで無事この通りさ。」
病院の地下。牢屋と呼ぶには綺麗すぎるそこで、私は今回の騒動の原因と対峙していた。
私の気配に気付かなかったのか、声をかけると驚愕の表情で振り返ってくれた。すぐに険しいものに変わったけど。
心底憎らしげに呟かれた言葉にくるりと軽快にターンして微笑めば更に舌打ちをもらう。怖いなぁ。
「殿下は!?ここに来たってことは私を助けに来たんでしょう?」
「はぁ?何を言ってるの?妄想癖があるのはリーナだけで十分なんだけど。ロシュロール殿下はヤシュカにお帰りになられたよ。アルテナはしばらく彼の国との交流を控えるからね。貴女が会うことはないかな。」
ガシャガシャと足枷を鳴らして近付いてきたと思えば斜め上な事を言い始めるハンナさん。何をどう解釈すればその考えに到れるのか一度頭の中を覗いてみたい。嘘だけど。
彼女がここに収監されてからの出来事を事細かに話していきたいのだが、いちいち騒いだりしてものすごく面倒くさい。今回は彼女から聞き出さなければいけない事があるから黙らせることも出来ないし、イライラするなぁ。
「貴女が何故殿下に執着してるのかはどうでもいいんだけど、今回何故こんな事をしたのか話してもらってもいいかな?」
私が動けない間にレイル君が尋問してくれたが、私には報告がなかったのでいまだに謎だ。フィオナ様が一度彼を回収しに来た時に悲惨なことになっていたと聞いたが、そんな状況でもこの態度だったのなら彼女のメンタル諸々の強さに拍手を送りたい。彼はとことんやるだろうから悲惨という言葉で片付けてもいいのか悩むレベルだっただろうし。
だから私がここに来たことで正直に話してくれるとは思わないんだけど。
「アンタが悪いのよ…!あの日から彼の隣に立つことを夢見てこの地位になるまで頑張ってきたのに、アンタみたいな忌まわしい黒髪がでしゃばってるんじゃないわよ!」
「えぇ…、完全に嫉妬…。」
行きの馬車の中での会話を今更思い出す。
これ、完全に巻き込まれただけなやつじゃんか。
 




