表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】魔女の箱庭  作者: うかびぃ
117/208

【???side】王弟、見つける、見つけてしまう


「今回のサラ様の件に関しましては、我々は何も知らず、ハンナの独断で行われたことでありまして…。」

「でもこの資料を確認すると、王家でしか栽培されていない植物が使用されていますが?」



ひたすら彼らが謝罪を繰り返す1日目は話も進まないと罪人の研究棟へ向かい、手当り次第情報を探した。

兄さんが影を連れてやってきた2日目は、彼が抗議文を叩きつけたことにより更にパニックになった王家が使い物にならず、引き続き影と共に研究棟を物色した。

影だけ残して早朝に兄さんが帰った3日目、それを遂に見つけた。



「材料部分に記載されているこのミーツという植物…、調べさせていただきましたが、代々王家の女性のみが育てることが出来るらしいじゃないですか?」



乱雑に置かれた資料を一枚ずつ確認するのはとてもしんどかったが、彼女が焼却等していなくて本当に良かった。残っていたということは、もしかしたら今後サラ以外の犠牲者が出ていたかもしれない。

媒体が液体というのは非常に厄介だ。外に見えている装飾品等と違い、体内に取り込むことで一体化してしまい解呪しようにもその体に何かしらの影響を与えるリスクが高い。



「それは…きっとミリアの所から盗み出したと思われます…。」

「警備ガバガバですね。それとも、ミリア殿下のお気に入りだったから問題ないと通していたのですかね。」



少し威圧してしまったらしく、向こうが真っ青になってしまった。これで今日も決着がつかなかったら面倒なので、気絶されるのは困る。最悪国王さえいれば構わないのだが。



「こちらの資料と研究棟の物は全てヤシュカが回収させていただきます。今後のことですが…、ヤシュカはあくまでアルテナと同盟を組んでいるだけなので最終的な判断はあちらに任せます。ただ現在城主であるサラ殿があのような状態なので、落ち着くまでは私達で監視させていただきます。万が一そちらがやらかした場合は、分かっていますよね?」



昨日兄さんが軍の調整も行っていると伝えているはずなので、それをほのめかせば最早真っ白な顔で首を縦に振る向かい側一同。同盟の件は嘘なのだが、そんなこと分かりようもないしね。

とりあえず自分のやれることはやった。後は急いでアルテナに戻って中和剤の作成に取り掛からないといけない。影を一部残してすぐにでも出発しなければ。

彼らに簡単な挨拶を済ませ応接間を出ようとした時だった。



「きゃっ!………ここ何処…?」



背後に見知らぬ親子が突如現れたのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ