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#76 錬金術師と最後の戦いを行じた件

 「敵を撃ち抜けっ!」

舟に乗るままにアントニウスが魔剣を前に向けると、真横の短剣が一気に撃ち出される。まず俺がそちらに片手を掲げて、

「『マルチファイア』っ!」

と高く魔力をこめて多く火の玉を放つ。それらは向かい来る短剣を破壊し、雅のダーインスレイブは破壊し損ねた短剣を破壊する。

 「『マルチエクスプローシブサンダー』っ!」

次にアリシアの魔法攻撃。爆裂の雷は散らばり敵の四方八方からその命を狙う。アントニウスは

「『障壁』よ、我を囲め!」

とバリアを生み、全て跳ね返す。次いでは敵の攻撃。

「数多なる『魔剣』よ、敵を撃ち抜けっ!」

と詠唱。加え、その手の魔剣もまるで投げる槍のように投擲する。

 この攻撃には流石に「マルチファイア」などでは対処出来ない。俺は、

「『テレポート』っ!」

と唱えて、その場から離れそこを雅が処理する内に俺は後ろから「マルチファイア」。生まれる火の玉は骨舟に亀裂を現し、攻撃対象はこちらに向く。

「貴様のような者ごときがこの我の舟に傷を現すか強者っ!」

と言い、今度はこちらに数多の魔剣が射出される。俺はそこを瞬間移動でかわして、元の場所にまで戻ってくる。

 「チッ、ちょこまかと動きおって。逃げ足だけは速い奴め。」

そう言って今度はその手に杖を生み、魔法攻撃を仕掛ける。その魔法を俺は

「『マルチファイア』!」

と火の玉で相殺する。次に数多の魔剣に刃に槍。ズゴゴゴゴゴッ!それらは取り混ぜ撃ち出される。

「そんなことをしても無駄、ですわよっ!」

雅は告げてダーインスレイブを振り回しその全てを弾く。魔剣の方は横に反らし、刃の方は粉砕し、さらに槍の方はその中部から2つに分断する。

 ルナはあちらへ手を翳し、

「『マルチシャイン』っ!」

と唱えて、光の球を撃つ。加えて、俺の「マルチファイア」にアリシアの「マルチエクスプローシブサンダー」、雅の「エンゼルレイン」が奴を狙い、それらは生み出される障壁をも破って舟を崩壊させる。

 その後、敵を飛んで地に降り、

「『魔剣』よ、我が手にっ!」

と今度は魔剣でこちらに振り下ろす。ルナはそこに寄って、

「『ディスポーズ』っ!」

と唱えてその威力を無視する。魔剣は魔力を帯びるためその分をは食らったようだが敵は怯んだし、その程度ならルチアが回復魔法で癒す。

 が、そんな方法では奴を倒すのは程遠い。雅が一度突っ込んだが食らったのは初撃だけで致命傷にはならず次に俺が繰り出した「マルチロック」も全てかわされる。


 「クソッ、このままじゃキリがないな。」

俺は歯を噛み、ある作戦を思い付く。そこには雅が不可欠なために俺は彼女にそのことを伝える。

「い、いけませんわ!そんなことをなされば今度は先のようにはいかないかもしれませんわよ。」

思った通り彼女は反対してきたが、もし死んだとして進化が面倒臭いだけで魔王討伐までは形式上死ぬことはない。

 「今度ばかりは大丈夫だ。だから、任せた。」

俺はそう言い残し敵に突っ込む。

「わ、わかりましたわ。」

その言に雅も作戦を承諾。

 「数多なる『刃』よ、敵を撃ち抜けっ!」

唱えられると多くの短剣が撃ち出されてまず、俺は漆黒に光輝する甲虫を強く想像して

「『ファミリア』っ!」

と久方ぶりに固有スキルを叫ぶ。すると、俺の手足が縮まり、細まり、胸のあるところからはもう2本足が生え、胴は地面に伏せてやがてゴキの胴と化す。このことは伝えていないが、ゴキブリとなったことには遂行のための訳がある。

 「『センサー』っ!『センサー』っ!『センサー』っ!『センサー』っ!『センサー』っ!」

それこそ危険回避のスキル。俺は幾度もその名を呼び次々とかわす。そうやって仕上げに「ハイド」を唱えて気配を隠し、敵の股の下を潜って奴の後ろに回ってそちらを向く。さらに、「カサカサ」を唱えて敵を怯まし今度は「ファミリア」解除。

 そのまま、俺は右手に拳を作り、「ハイプロテイン」も唱えた後にその背中目掛けて

「『スマッシュ』っっっ!」

と叫ぶ。と、ズッゴォォォッッッン!敵は吹っ飛び雅の元へと飛ぶ。

「良い狙いですわ、悠人くん。さて、今度こそ終わりですわよ、鎧の方。」

そこを雅がその手の魔剣で縦に横に斜めに前に。何度も剣を交わして奴の体を微塵切りにする。

 英霊と言うのは何らかの理由で実体は持てど、基本は霊体。そこから大量の血が出るなどは無くそのまま光となって空に消えていった。

 それから俺たちはダンジョンの元から離れ、「テレポート」でギルドに戻り、ダンジョン攻略及び魔物討伐の報酬総計3万コルドを受け取る。

 

 「ほう、あれが魔王様の言っていた異邦人か。」

そんな俺たちのを双眼鏡で遠くから見つめる1人の男。彼こそは魔王軍幹部の一角であり、その片手には黄金の槍が握られていた。

 とは言え俺たちにはそのことも、また俺には奴がその後命を脅かすことになろうことも知る由は無かった。

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