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#60 強き吸血鬼と戦闘を繰り広げた件

 幾度か行きたプロスペレの森。そこで、俺たち5人組とヴァンパイアとの戦闘が繰り広げられていた。敵はバットを召喚し、こちらへけしかけてくる。当然、只今絶賛クエスト中である。

 「『スマッシュ』っ!『フロントキック』っっ!『フリップキック』っっっ!」

連なる殴ると蹴る。それをまともに食らい、バットは吹っ飛ばされ、散ってゆく。見れば、突進を払うルナに魔法を放ち続けるアリシア、メイスを振り回すルチア。

 片や、魔剣持ちの雅。彼女は白く輝くダーインスレイブを時には突き、時には横に凪ぎ、時には縦に凪ぐ。それを対峙するヴァンパイアは時々斬撃を食らいつつも、華麗にかわしてゆく。

「フハハハハハ...素晴らしき速さ、そして剣捌きだ!是非、その血を吸ってみたいものだが、速すぎてかわすのが精一杯だ!」

「ちょこまかとお動きになられますわね。良い加減倒れたらどうですの?」

そいつと話す雅は剣を強く横へ凪ぐ。それを紙一重で回避し、仰け反った体勢のまま、服の胸元辺りを引っ掻く。

 不意にそれが見えてしまった俺は顔が紅潮するのを自覚した。と、そこへバットが突っ込んでくる。無論、俺は恥じらいで硬直していたので避ける暇など無かった。

「『ファイアショット』っっっ!」

それをアリシアが助けてくれる。

「余所見しないでよ!天才である私に無駄な労力使わせないでっ!『ウィンド』っ!」

「す、すまん...。」

不覚にも反射的に謝ってしまった。今、「天才である私」みたいなことを言った気がするが、今回ばかりは無かったことにしよう。僕はそう思いて、目の前のバットを「スマッシュ」で殴り倒す。

 ギィィィィィッッッッッン!グゴゴゴゴ...!と、後ろで凄まじい音がした。俺は目の前のバットたちを「フリップキック」で払いそちらを見る。そこには、地に突き刺さる魔剣と亀裂の走る地、手の千切れたヴァンパイア。

「グハッ...!」

「やっと、まともに食らってくれましたわね。」

血を吐く奴を見て雅はそう言い、さらに切り込む。それでも、ヴァンパイアはその攻撃をかわし続ける。

「また、ちょこまかと...!」

大きな負傷を与えたもののはたまた、振り出しに戻る雅とヴァンパイアの戦闘。

  そんな中、俺のスキルポイントは17ポイントとなっていた。俺は目の前に来たバットを「フロントキック」で蹴り倒し、アリシアの元へ。

「アリシア!唐突だけど『テレポート』を教えてほしい。」

「本当に唐突ね。別に良いわよ。」

俺が言うと、アリシアはすぐに承諾してくれた。いくらナルシストでも人並みの優しさを持ち合わせているようである。そうやって、教えてもらった「テレポート」。その登録が完了し、スキルの欄には名の横に15Pと所要ポイントの表示。

「『テレポート』ってこんなにポイントいったのか...。まぁ、良いや。」

俺はそう呟いて指を左から右へ。

 俺はいつものあの感覚に包まれ、「テレポート」を習得する。そして、雅とヴァンパイアの戦闘をしっかりと見極め、彼女が突きの構えに入ったところで、

「『テレポート』っ!」

と唱え、その先へ瞬間移動。

「いい加減、その胸を貫かせなさいな!」

「フフフフフ...それは無理なお願いだな!」

その突きをかわそうとする奴。

 「いや、無理なお願いじゃない。」

先の「テレポート」で奴の後ろを取った俺はその言葉を否定し、強く拳を握る。

「なっ...!?」

狙うは剣の先。

「『スマッシュ』っっっっっ!」

俺はそう叫び、自らの感覚に任せ、胸の丁度真後ろへ渾身の拳一発。結局、少しずれてしまったが、それは雅が修正してくれ、勢い余って魔剣の奥へ奥へ。そのまま、ヴァンパイアは事切れ、残りのバットは雅が瞬時にして倒してしまったのであった。

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