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#52 大混乱の中あの牛までが出現した件

 青の大蛇の襲撃。それは突如として起こった。奴等の首元には紅玉がはめられた黒い首輪があり、そこから何やら嫌な気配を感じる。

 「あれは『隷従』って言う現象の産物だよぉ、悠人ぉ。『隷従の首輪』って言うんだけどねぇ、あれは召喚獣と『隷従の儀』を行った時に自然に産まれるものなんだぁ。つまり、あれは誰かの召喚獣であるって証なんだよぉ。」

起き上がったルナが後ろから教えてくれた。と、その時である。キュィィィッッッン!キュィィィッッッン!キュィィィッッッン!四方からそんな音が聞こえた。見ると、奴等が一斉に口元で黄金の球体を作り出しているのが分かる。

「マズい!離れろ!」

俺はそう忠告してから無理矢理彼女たちを後ろへと行かせ、俺も退きながら、ありったけの魔力を込め、しっかりと計算をして、

「『マルチロック』っ!」

と唱えた。すると、大きな岩が幾つも地面へと落ちていく。それは美しく横へと並び、壁のような物を作り出す。それをさらに何層も作られていく。

 ドゴドゴドゴドゴドゴ...!砕けた岩の欠片が空を交い、土煙が俺たちへ迫る。それを見つつ、俺は

「アリシア!さっきの『スピリッツテレポート』を!行き先はギルドの前だ。」

と叫ぶ。すると、アリシアは

「え?あっ、うん!『スピリッツテレポート』っ!」

その詠唱とともに俺たちは白い光に包まれ、気付けばギルド前に立っていた。

 俺は勢いよく扉を開け、足早にカウンターへ。そこにいた漁師姿のカウンターの人に俺は報告する。

「さっき、この近くのビーチで青い大蛇の大群を見まして、しかも俺たちに攻撃して来たんです。」

「何?青い大蛇とはリヴァイアサンのことか!?」

「多分そうです。」

「リヴァイアサンが人を襲うことなんてないはずだが...。」

「あっ、『隷従の首輪』がついてました。」

「そうか。では、警報の鐘を鳴らしてこねば。」

その人はそう言うと、猛スピードでカウンター奥へと進んでいった。俺は戸惑いのためその様子を細い目で眺めていた。

 と、ガラァァァッッッン!ガラァァァッッッン!ガラァァァッッッン!上からけたたましい鐘の音。さらに、

「隷従された現れたぁぁぁっっっ!海岸には無闇に近付くでなぁぁぁっっっい!」

とさっきの人の大声。ガラァァァッッッン!ガラァァァッッッン!再び、鐘の声。外へ出ると門の方へと進む人々の長蛇に、あちこちの鐘から鳴り響く音と轟くような男声。

「道を開けてくれ!道を開けてくれ!」

そう叫びつつ長蛇を掻き分け掻き分け進むは、金やら銀やら緑やらの鎧を身に纏う屈強そうな戦士たち。おそらく、この町のためにあの大群と戦ってくれるのだろう。

 俺はそんな彼らに胸の内で感謝をし、人々の長蛇に流されていく。新たなる事件が起こったのはその少し後であった。それが起こったのは門に近い場所。そこの上に突如として白い魔法陣が現れ、そこから巨大な牛が落ちてきた。肌は赤と黒が入り乱れ禍々しく、その手には黒く巨大な斧。血が空高く吹き上がるのが遠くからでも分かった。

 「ブモォォォォォォッッッ!」

と、その牛が胸を揺らし、空へ向けて咆哮する。ん?待てよ、あの怪物どっかで見たことある気がする...。色は少し違えどその姿は明らかにあの神話上の生き物である。神話に出てくる牛型の怪物。そう、その名はミノタウロス。大変お顔の広いギリシャ神話の登場人物(怪物?)である。もう2度目となる神話上の生き物との遭遇に俺は驚きを隠すことが出来なかった。

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