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#45 無縁のはずなことが起こってしまった件

 「それにしても、綺麗ですね。本当に悪霊なんて住んでいるんでしょうか。」

ルチアが言う。確かに、この豪邸はとても綺麗で悪霊が住んでいそうには見えない。だが、そう見えてると言うだけがもしれない。ならば、ここで悪霊退散的なことをしても良い筈である。

 「取り合えず、悪霊退散みたいなことすれば良いと思う」

そこで、俺はルチアにそう言ってやった。ルチアに言ったその悪霊退散みたいなことはプリーストがやるのだと分かっていたからである。これに対して、ルチアは

「そうですね。」

と言った後、大きな声で唱えた。

「『ラージデリートアンデッド』っ!」

と。すると、屋敷が大きく青白い魔方陣に包まれ、眩いばかりの輝きを放ちながら、やがてそれは消えた。

 「これで取り合えず大丈夫だな。」

俺はそう呟き、3人を背に玄関への道を歩いていった。まだ、昼間だと言うのにフクロウはホッー!ホッー!ホッー!と騒がしく鳴き声を連ねた。

 「広っ!」

俺の第1声はそれであった。目利きではざっと150坪。十分な豪邸である。それが2階分もある。部屋もかなり多く、寝室は5部屋。リビング、ダイニングキッチン、浴場、物置き、書斎、応接室など諸々がそれぞれ1部屋ずつ。空き部屋は十数部屋残っており、2階にはベランダに加え、テラスまである。さらに、広大な庭には大きなプールがあった。しかも、1階にある浴場はあたかもホテルにいるかのような大浴場であった。

 早速大浴場に行ってみたかったが、生憎と俺はお疲れモードに入っている。それはみんなも同じようで、欠伸をしながら2階にあるそれぞれの寝室へ散らばっていった。それに便乗し、俺も自分の寝室に行き、フカフカの大きなベッドに飛び込んだ。

「これ、寝返りし放題だな...。」

俺はその言葉を最後に深い眠りに就いてしまった。


 そして、俺は目を覚ます。窓を見ると、低く月が登り、辺りは闇に包まれていた。俺はスクッと起き上がり、寝室の扉を開けた。

「晩御飯の前に風呂にでも行くか。」

俺はそう呟き、1階へ。そこを奥へと進み、浴場の扉を開けた。

 すると、見えてくるのは下着姿の3人。見ると、ルチアがルナの胸に手を伸ばしては引っ込め、手を伸ばしては引っ込めしていた。これが俗に言うラッキースケベって奴?てっきり、俺には無縁なことだと思っていたが、起こってしまったな。ところで、俺は何故この状況で何も感じないんだろう。俺はそのことが少し気になっていた。 

 あとちなみに、下着の色はルナ白、アリシア黒、ルチア青で、個人的には性格的に見てルナとアリシアは逆なのではと思うのである。

 「じゃあな。」

先客がいるのなら、もうここに用は無い。俺はドアノブに手をかけようとした。すると、後ろからこんな声が聞こえてきた。

「と、年下になら!べ、別に裸を見られても良いですよ。」

「君はもっと自重した方が良いよ。」

「下着も脱ごっかぁ?」

「要りません!」

「この状況でこんなに冷静沈着だなんてさっすが私!天才ね!」

「ハイハイ、ソウデスネー。」

ツッコミは心の中に留めておくつもりだが、思わず口に出てしまった。でもまあ、良いか。俺はそんな軽い気持ちで浴場を出ていった。

 それから、俺たちは晩御飯を済ませた。全部ルチアの手料理だったが、それがとても美味しかったのであった。そこで、俺はその事を褒めてみた。照れるだけならそれで良かったが、興奮までし始めたのである。もちろん、微笑ましさは皆無で、俺は褒めなければ良かったな、と後悔しながら今度こそ浴場へ行き、風呂を済ませた。

 その後、自分のベッドに飛び込むと、俺はまた眠りに就いてしまった。とは言え、さっきよりは浅かったかが、夢を見るには十分であった。その夢は完全に悪夢と言う感じで、俺は夢の中でも不幸を感じていた。

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