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#34 俺があのビッチを助けてしまった件

 俺が奴らを追い掛けて、行き着いた先は町の外れ。苔まみれのレンガ塀。蔦の絡まった鉄門。その蔦は門の真ん中てプツリと引きちぎられている。見るからに、廃墟って感じだな...。

 俺はそう感じながら、門の上を通過し、そのまま、地面に降りる。そして、「ファミリア」を解除した。すると、俺は人間に戻った。

「さぁて、行くか。」

そう言った後、木製の大きな扉を押した。

 キィィィィィ!ドアの軋む音がした。廃墟の暗闇にしばし光が差すが、バタァァァンッ!という大きな音ともにそれも遮断され、真の暗闇を取り戻した。明かりとなるものは窓から下りるわずかな光のみ。

「こ、こえっー!帰りてぇっー!」

思わず俺は弱音を吐く。だが、それではあのビッチを助けられない。

 バタンッ!バタンッ!バタンッ!バタンッ!バタンッ!俺は館の扉をどんどん開けて、全ての部屋を確認していく。時々、扉が壊れて中が丸見えの部屋があったが、そこにはいなかった。俺は入り口まで戻り、両脇の階段の右の方を上っていった。別にグラピカ理論などでは無く、その時の気分で右をえらんだのである。

 そして、2階でもさっきと同じことを始める。バタンッ!バタンッ!バタンッ!バタンッ!2階は蜘蛛の巣だらけで、俺はそれを斬って斬って進んでいた。その作業を繰り返していると、やがて蜘蛛の巣が極端に少ない廊下を俺は見つける。俺はそこを通ってついに奴らのいる部屋へと辿り着いた。

 「ちょっと、弄くってみようぜ!」

「ダメですよ!」

「文句あんのかぁ?お前らの他に誰も見てねぇんだから良いだろ。」

「それはそうですが、その女に訴えられる可能性が。」

「フンッ!そんなのイ○モツさえぶちこめれば、俺の言いなりになるさ。」

ど、怒濤の下ネタ...。これは早速介入せねば!ここで引き留まったら、事が終わるまで介入など出来るはずが無い。何故かって言うと、恥ずかしいから。

 俺は「スマッシュ」をかまして、扉をぶち壊した。

「へ?」

「ん?」

「お?」

「はい?」

「む?」

「は?」

不良たちは一斉にこっちを向く。超サ○ヤ人擬きもビッチから手を離し、こちらを向いた。

「よっ、よっーす!」

俺はなるべく自然に挨拶をする。

「よっ、よっーす!」

彼らも返してくれる。だが...。

 「なーんて、お前なんかに見覚えはねえよっ!掛かれっ!」

たが、流石に無理があった。擬きの命で5人の不良が一斉に襲いかかってきた。不良と言うのは本当に1人じゃ何も出来ないんだな。

「『スマッシュ』っ!『スマッシュ』っ!『スマッシュ』っ!『スマッシュ』っ!『スマッシュ』っ!」

俺は「スマッシュ」を連呼し、何も考えずに突っ込んできたその5人を倒す。

 それからビッチの方をふと見てみると、彼女は下着姿で擬きがそれに手を掛ける直前である。女の下着姿に恥じらっている場合では無い。俺は拳を強く握りしめ、

「『スマッシュ』っっっっっ!」

と叫んで突っ込む。

 バチコォォォォォッッッッッン!高い魔力の顔面ストレートが決まった。擬きは壁まで吹っ飛ばされる。だが、立ち上がった。血のしたたる顔面を押さえながらも、

「『ブースト』っ!」

と唱え、一気に俺の前へ。

「『ニーキック』っ!」

さらに、膝蹴りを鳩尾に食らう

「うっ...。」

俺はそこを押さえながら、ヨロヨロと後ろへ。

 「『プレス』っ!」

さらに、擬きの詠唱。俺の体に大きな重力が加わり、無理矢理ひれ伏しの状態のされぬ。やがて、それは解除されるが、全身の骨が言うことを聞かない。そんな俺の足を、擬きは容赦なく踏みつけてきた。今まで感じたことの無い痛みが足に走る。

 「ファ...ファミ...『ファミリア』...。」

俺はその痛みに耐えながらも必死でそう唱える。カナトカゲ化を思い浮かべていた俺は蜥蜴となり、

「『テールカット』っ!」

そう唱えて尻尾を切り離す。それを見て擬きが拳を握り、

「『デッドリースマッシュ』っ!」

俺めがけて地面を叩く。すると、広い範囲に亀裂が走った。俺はとっさの判断でゴキブリとなり、辛うじて「ハイスピード」でかわすことが出来た。

 「『ハイド』っ!」

続いて、そう唱えると擬きは俺を見失った。

「どこに行きやがった!?」

部屋中をキョロキョロと見渡す擬き。俺はそれを見上げながら、壁を上り、天井に張り付く。と、擬きが近くに来たところで、

「『カサカサ』っ!」

すると、作戦通り、奴は怯んだ。

 俺はそのわずかな隙を逃さない。まず天井を離れ、次に羽ばたき裏返った体を元に戻し、最後に「ファミリア」を解除。俺は空中で拳を握る。擬きも流石に気付き、振り向こうとするが、もう遅い。

 「『スマッシュ』っっっっっっっっっっ!」

部屋中に怒号が響く。そして...。

 バッチコォォォォォッッッッッッッッン!振り向き際の側頭部。そこに、スーパーマンパンチが決まった。名前はダサいが威力は確か。残る魔力のほとんどを込めた俺の拳は、擬きを吹っ飛ばし、今度こそ気を失ったことを確認した。

 と、そこは服を着直したビッチが。ま、まさか、お礼に何でもするとか言う気じゃないだろうな?こういうビッチが言うそれは本当に何でもすると言う意味が含まれているからして、非常に困る。て言うか、何を言ってもいけない方へ持っていかれそうである。

 頼む。頼むから、それだけは止めてください。神様、仏様ぁ!今までペルセウスに喧嘩を売ってきた俺が神頼みだなんて虫が良いとは思うけど、本当にお願い!お願いします!ペルセウス様ぁ!この時、俺は初めて本気で神頼みをした。

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