#3 俺のステータスとスキルが色々ヤバい件
「ということで、まずは、君のステータスの発表だよー。空を見てー!」
ペルセウス(もう、呼び捨てでいいや)はそう言うので、俺は精一杯、空を見上げた。クソッ!空見るだけでも、こんな疲れるなんて。で、俺のステータスはっと...。俺は空に浮かび上がった、自分のステータスに目を凝らす。って!
≪ステータス≫
新嶋悠人-Lv.1(残り25経験値)
体力/5000
生命力/5000
魔力/50
筋力/3000
知力/100
素早さ/1000
器用さ/100
幸運/1
状態異常/ゴキブリ化
「幸運指数1って、おい!どおりで不幸なわけだ!
俺はなくなく納得した。すると、ペルセウスは言う。
「全く、君は本当に不幸だねー。ひょっとして、上じょ...」
「う~み~は~青い~な~!大き~い~な~!」
俺は消されまいと、ヤケクソ気味に「海」を歌った。
「それに、何ですか。レベル1にあるまじき、この体力は?5000って、ヤバくないですか。あと、素早さと筋力もヤバいだろ!1000と3000って!」
俺は聞く。
「だって、ゴキブリは生命力が高いもーん!ステータスにもあるよー!それに、足も速いもーん!筋力もすごいもーん!」
ペルセウスはそう答える。でしょうねっ!
「で、俺がゴキブリなのは、状態異常に入るんですね。」
俺はさらに、聞く。
「そうだよー!そういう設定だったはずー!」
ペルセウスは答える。メタいな、おい!
俺は、ステータスを見終わり、体を元に戻した。それなのに、ペルセウスは
「は~い!次はスキルだよー!空を見てー!」
と言ってきた。クッソー!俺が下向くの待ってやがったな!
ドーン!
俺に怒りの雷(本物)が落ちた。その雷は、不幸なことに急所に当たり、全身に痛みが走った。だが、死んではいないようだ。
「次は、もっと強いの落とすよー!」
ペルセウスにそう言われ、
「はい。すんませんでした。」
と謝ってから空を見た。
≪スキル≫
ハイド:相手は、使用者を見失いやすくなる。
カサカサ:相手は、恐怖で怯む。
ハイスピード:一定時間、素早さが上がる。
センサー:危険を察知し、回避しやすくなる。
ツーブレインズ:体力が0になっても、一定時間、生き残る。
「全部、クッソ迷惑なスキルだな、おい!俺たちはこんな奴に付き合わされてたのか!」
俺は、改めてゴキブリの迷惑さに気づいた。
「ますます、ゴキブリになるのってダレトクだな。」
俺はため息をつく。
すると、ペルセウスは全力で否定した。
「いやいや、美少女に気持ち悪がられるかもよー?」
「俺はドMじゃねぇー!」
「女子のパンツをさりけなく、見れるよー!」
「俺は、欲求不満じゃねぇー!」
俺を変態扱いするペルセウスに、俺はとても腹が立った。そうだ、俺は欲求不満なんかじゃない。まだ...。
さて、これから、俺はこの色々な意味でヤバいステータスとスキルで新生活を始めるわけだが...。
「不幸だ...。」
俺はそう悲観する。「不幸」はもはや、俺の中の流行語大賞だった。