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#198 七珠衛皇六騎が一斉に襲いかかってきた件

 「と、とりあえず助かってよかった...。」

レスターとともに再び扉を抜けて、ヒリヒリする頬の痣を手でさすって、俺は雅に言う。

「えぇ、まぁ...。ルーナちゃんのおかげで...。」

これに答える雅は少し赤らめて言う。一体、ルナがどうやって魔力を供給したのか気になるには気になるが、それを詮索する程、俺は野暮ではなかった。

 と、ドゴゴゴゴゴゴォ...!突如、響き渡る崩壊音。辺りは暗闇に包まれ、唯一ある光と言えば礼拝堂から漏れ出る仄明かりのみである。雅がすぐさま、

「『フロートランプ』」

と光の球を浮かしてこれを光源とする。俺たちはこれを頼りに入り口の方へ。

 しかし、おかしい。そこにあるのは岩の山のみである。この洞穴は一本道で道に迷う余地はない。

「これは、もしかして...。」

「えぇ、そのようですわね。」

と目配せするアリシアと雅。俺も「ペルスペクト」でそのことを自ら確認する。岩の向こうに見えるのは間違いなく外の景色、波がそこの山に打ちつけている。

「俺たちは何者かに閉じ込められたってわけか...。俺たちがここにいることを知ってんのはあの声の主、つまりはフィアマンのみのはずだ。俺たちはしてやられたたって訳だ。」

と言う。これに皆、焦りを覚える。

 だが、レスターのみはその例外であった。彼は全くもって焦りを見せず焦る俺たちを鼻で笑って見せる。しかも、その目は特に俺を見下すような目である。

「クッソ、腹立つ...。その顔もやめろ!」

と俺は抗議するがもちろん、聞く耳も持たれなかった。

 「離れろ!変幻大山崩しドライヴァルトザファールでぶっ飛ばしてやる!」

レスターは言うと魔剣を構える。俺たちはすぐに礼拝堂の方へ逃げ、後ろから

変幻大山崩しドライヴァルトザファールっ!」

ギュゴォォォ...と連なる叫びと爆発音を聞く。瞬間、横にある壁が煌めき、その輝きが波のように通り過ぎて行くのが見えた。

 俺たちはすぐに戻って出口を確認する。だが、未だ岩の山は顕在である。崩れていないどころか、傷一つない。

「ぶっ飛ばせてじゃねえか...?」

俺はニヤリと笑って言う。

「き、貴様ぁぁぁっっっ!」

その顔を見るなりレスターは憤怒し、殴りかからんとする。これに対抗して俺も、と思ったところで雅が

「おやめなさいな。まだ、終わってないのかもしれませんのよ!」

とレスターの腕を掴んで止める。俺に対抗心剥き出しの彼も彼女の言葉はしっかり聞くようですぐに手を下ろした。


 「召喚の儀六つをここに...。我、七珠の番兵復活を望むもの。我は汝が王となり、汝は我が剣となる。絶約限呪ミスラを告げる。汝は我が忠実な僕となりて、その命のある限り我に絶対服従を誓え。『リバイバルレジェンド』。」

と、そこであの時に聞いた声で詠唱がある。

「また、お前かよ。」

俺は言う。これに答えるように、

「貴様らが魔王軍幹部を9体、そして今、10体目を倒した異邦人とその一味か...。しかも、私の召喚した三大英霊全てを落とした。実に忌まわしい!」

と声の主。ともに目の前に魔法陣が6つ現れ、それぞれ中からプロテギウスみたいな奴らが六種現れた。プロテギウスのようなイカつさこそなかったが、そのゴツさは同じである。鎧はそれぞれ、赤・青・緑・黄・紫・金に染められている。奴らの片手には個々別々に大剣がある。

 「我が名は炎の番人エルプティウス。」

「私こそ氷の番人グラキエス!」

「我、風の番人ウェントスと申す者なり。」

「光の番人ルクシウスと申します。」

「闇の番人ノックスと言う。」

「剣の番人グラディウスである。」

奴らは名乗り、次に剣を構えてその刃に力を貯める。やがて、エルプティウスと名乗った奴のは炎に、グラキエスと名乗った奴は氷に、ウェントスと名乗った奴のは風に、ルクシウスと名乗る奴のは黄金に、ノックスと名乗った奴のは漆黒に、グラディウスと名乗った奴のは蒼白にそれぞれ包まれる。

 「「「「「「我ら、七珠衛皇セプト・ウォール。まずは我らが正義の鉄槌をお見せしよう。滅裁大牙ジャッジメントスタブっ!」」」」」」

そして、奴らを声を揃えてそれぞれ大剣を振り下ろす。迫り来る炎と氷、風に黄金の光、漆黒の闇、そして、蒼白い光。七珠衛皇セプト・ウォール残る六騎の一斉攻撃である。

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