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#180 悪魔5体が急襲を仕掛けてきた件

 スライムの数攻めを何とか乗り切った俺たちは、アリシアの魔力回復のために1日を湖畔の野宿で待ち、次の日、プロスペレへ戻ってきた。

 ギルドに入るとサモナースライムの件など事後報告を行い、それから数日が経つと、依頼主である観光業結社「ルイーネ・ゼーゲン」の審査が入り、基本額700万コルドに加えて、原因究明及び、根絶で25万コルドが、つまりは725万コルドがギルドから渡されることとなった。

 

 そして、その事件が起こったのは俺たちが報酬受け取った日から一週後の夜半のことであった。

 雅は何かとてつもない邪気を感じて起き上がる。ルチアも結界の破壊に気付いて起き上がる。

「ルチアちゃんも感じましたの...?」

「いいえ、何かを感じ取った訳でもないのですが、結界が破壊されたので...。ですから、感じたというよりは察したという言葉が正しいですね。」

と部屋を出た2人は互いに顔を見交わし、互いに言葉を交わす。

 「わたくしは悠人くんを起こしてきますので、ルチアちゃんはルーナちゃんを起こしてくださいな。」

それから雅が言うと、ルチアは

「はいっ、喜んで...!」

と若干興奮気味に言う。

「念のため、釘を刺しておきますが、ルーナちゃんの寝込みを襲おうなんてふしだらなことは考えてはなりませんわよ。今の状況をよくお考えになって、そのような行為はお慎みあそばせ。」

結果、雅が彼女にそう言ってやるに至った。これに

「そ、そんなこと、考える余地もありませんよー...?」

と目を逸らせれ、疑念の眼差しを送る雅であったが、諦めて

「では、お願いしますわよ。」

とだけ言って、隣の俺の部屋へと入っていった。対するルチアもルナの部屋へ。

 また、そこでアリシアも起きて部屋の外に現れた。彼女も強い邪気を外に感じて、目を覚ましたのである。


 「起きてください、悠人くん...!」

その頃、俺はおそらくら丁度レム睡眠の頃で夢の中にそんな声が割り込んできた。しかも、よく知る声である。俺は瞼をゆっくり開いて、

「どうしたんだ、雅...?」

「何者かが屋敷に侵入したようですのよ!それも、かなりの強者かと思われますわ!」

問うと、雅はこう答えて起床を促した。眠気で全く頭が回らないのだが、それを察した彼女は

「やはり、よく眠れていませんわよね...。申し訳ありませんが、今は眠っている場合ではございませんの。だから、今から眠気を飛ばしますわよ。『アウェイク』っ!」

と俺に魔法を掛ける。その瞬間、眠気は完全に消し飛びお目々はパッチリ、エナジードリンクの十数倍は効果があると感じられた。

 「っ...!」

と、そこで突然、雅が息を飲む。

「ホ、ホントにど...むぐっ!?」

俺は驚きの声を漏らすがそれは口に回された彼女の手で遮られた。さらに、畳んで置いてあった布団に俺ごと包み込んだ。体の色々な所が当たって、しかも、雅も赤面してるしで心臓が鼓動を訴えた。と言っても、すぐに暑さが勝ることとなる。暑いながらも、何から隠れようとしたんだ、と

「『ペルスペクト』。」

と透視魔法を使うと、窓の外にはベリアルみたいなのが見えている。察するに、悪魔の一角でしかも見覚えがある。だとすれば、この悪魔は前に倒したアスモデウスの可能性が消えてベルゼバブとか言う奴である。

 バリィィィッッッン!その"おそらくベルゼバブ"は窓を叩き割り、部屋の中へと入ってきた。しかも、運の悪いことに奴は俺たちのいる布団へと手を伸ばしてきた。

「『テレポート』。」

俺はすぐに瞬間移動魔法を唱えて、接触を一先ず防ぐ。咄嗟に思い付いた場所でその先はさほど遠くない。他の3人も遅れてやってきて、その後ろにさっきのとは別の悪魔が見えていた。

 その悪魔は何やら呪文を唱えて、俺たちへ黒の球を放ってくる。ルチアが

「『プロテクト』っ!」

と障壁を生むも薄氷のごとく砕かれ、続くアリシアの

「『アイスウォール』っ!」

で、厚い氷の壁がこれを何とか防ぎきった。

 それからしばらくすると、屋敷の方から"おそらくベルゼバブ"も含め2体の悪魔らしきものがやって来て、奴らから逃げようとするもまた別の2体に行く手を阻まれた。あと、また1体見覚えがあるのが増えていた。

 「この人らで間違いないな、サタン。」

「あぁ、間違いないぞ、レヴィアタン。こやつらがベリアルの仇で、一応アスモデウスの仇でもある。」

「我輩はベリアル様の仇のために付き合っているだけであるぞ。アスモデウスの仇など取る価値もない。ベリアル様の仇討ちがアスモデウスの仇討ちにもなると言うなら、それは所詮、副産物に過ぎん。」

「俺はベリアルの仇さえ取れればそれでいいさ...。」

その内、4体は互いに言葉を交わす。酷い言われようだな、あの変態悪魔...。なんて思っていると残る1体、"おそらくベルゼバブ"ではない方で見覚えがある奴が

「久しぶりですね、皆さん。」

と言った。

 とにかく、これは悪魔5体の急襲。モーガンとの一戦に続け様のこの次第。俺はいよいよ、自分の不幸を本気で恨み始めた。

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