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#174 残る三大英霊の固有魔法が最強のセロリな件

 銃持つ男が瞬間移動した先は、悠人たちの屋敷。中に直接、入ってきた。別に下ネタとかじゃなくて(二回目)。

 男は背中から散弾銃2丁を取り出し、ズガンッ!ズガンッ!廊下に銃声が響いて、拡散した銃弾が天井に当たって弾け飛ぶ。

「おぅらっ!出てこいやぁっ!侵入者のお出ましだぜぇっ!」

と怒号も響かせる。俺は丁度部屋に入らんとしていたのだが、侵入者となれば無視もできない。階段の方へ引き返して見ると既に雅がいた。遅れて、ルナ、アリシア、ルチアと、あと巻き添えを食らったシリアさんもやって来た。

 見ると、背中に全長の長い銃と、腰に短剣を携えた男がいる。

「先程、屋敷を囲んでいた全結界が一度に破壊されたのを確認したのですが...。やはり、侵入者でしたか。」

とルチアは言う。

「10層ぐらい重ねてたあの結界を一斉に!?な、何者なんだあんたは!?」

驚いた俺はつい彼に誰何する。

「俺はモーガン、三大英霊とも謳われる銃士の1人さ。」

すそんな返しがきた。また、三大英霊か...。これで終わりとは言え、その一角に会うのは三度目、流石に飽きてきた。ともかく、銃を持って侵入してきた時点で敵であるのは確かである。

 そんなもう飽き飽きな感じの敵に、今度はルチアが

「あのっー、どうやって入ったんですかっー!?」

と手をメガホンのようにして銃士モーガンに問う。これには、

「まぁ、そう急ぐな...!それはこれから分かることだ...。」

と答えて、飛び上がる。2階の高さへ来るとこちらへ銃口を向けてズガンッ!ズガンッ!俺たちは咄嗟に壁の後ろに飛び込み、

「『ファイアシュート』っ!」

とアリシアは炎を放つ。

 「きゃぁぁぁっっっ...!?」

だが、次に響いたのはアリシアの悲鳴であった。何と放った炎が奴を撃ち抜く手前で跳ね返ってきたのである。彼女はその衝撃で吹っ飛ばされたのだ。奴はすぐそこに降り立ち、銃から立ち上る煙を余裕の表情で吹き消す。

「驚いたか?俺の固有魔法は『マジックカウンター』。俺に魔法の類は一切効かん。」

と言って、壁の後ろを見る。

 だが、既に俺たちは1階廊下へと「テレポート」が済んでいる。雅百合華、ただ1人を除いて。

「ん...?」

モーガンは言って、後ろを向く。その頃には雅が先程までぶら下がっていたシャンデリアから手を離して、落下の加速度をを借りて魔剣を振り下ろす。ギィィィッッッン!という音ともに「ぐっ...!」

「いやぁぁぁっっっ!...ぐふっ...!?がっ...。」

モーガンは向こうへ吹っ飛ばされて、雅はこちらへ吹っ飛ばされる。ただし、何度も体を強く打ってこちらの方が明らかに大ダメージ。

 ズガンッ!ズガンッ!そこへ次の銃撃。

「くっ...。」

雅は痛みに堪えて床を転がる。銃弾がその頬を掠めていったが、傷は軽く済んだ。雅は転がった先で、

「『ヘルス・オブ・ディバイン』っ!」

と固有の回復魔法を発動。頬にできた傷も、全身にできた痣も見える所から見えない所まで一瞬で消えていった。

 「雅!」

「大丈夫ですわ...。もう、傷は癒えましたの。」

俺は奴が散弾銃の銃口を交換してリロードする内に、 彼女に寄って肩を貸し、死角に入って

「『テレポート』っ!」

ルナ、アリシア、ルチア、シリアんさんも

「「「「『テレポート』っ!」」」」

と唱えてそれぞれ瞬間移動をした。


 行き先は噴水裏、木々の陰。ただし、お互い目の通る場所に全員がいる。

「で、作戦はどうするの?魔剣は様々な魔法を付与して切れ味を上げたものだから、やっぱりあいつには効かないようよ。しかも、さっきの百合の様子を見るとその魔法がそのまま跳ね返って来るみたいよ。普通の戦い方じゃ、人の剣も魔剣だから私たちにあいつを傷付けるのは難しいわよ。」

とアリシアは俺に言う。俺はしばらく考えてみたが、あんな最強のセロリみたいな奴に対抗できる手段など、とりあえず拳で語り合おうの精神な上○さんでもなければ簡単には思い付かない。

 「す、すまん...今は思い付かん...。戦いながら指示を出すから、臨機応変に対応してくれ。」

俺は頭を抱えながらアリシアに言う。

「まぁ、私も思い付かなくてあんたに振ったんだから、別に良いわよ。」

これに彼女は同情してくれる。

 「本当にすまん。」

「だから、良いって言ってるでしょ...。何度も謝られるとこっちが困るわ。」

「すまん...。」

「ほら、また謝った...。」

無限ループって怖くね、とはこの事でこのまま行くと、何度謝っても会話が成り立ってしまう。俺は

「まぁ、だから、頼んだぞ。」

と流れを切って、

「分かったよぉ。」

「えぇ。」

「当然ですわ。」

「はい。」

「あぁ。」

と賛同を得る。

 そんなことをしている内に、モーガンは散弾銃を持ったまま、俺たちのいる庭に現れた。どうやら奴、何らかの方法で俺たちの大まかな位置を確認しているようである。だが、完全に特定するとまではいかないらしい。

「また、かくれんぼかぁ?それにしても、この遮蔽物の数...。良い場の選択だ。そりゃぁ、銃弾を防ぐものが多い方が俺とは戦いやすい。」

と頷いて、さりげなく俺たちの場所選びを称賛した。それはどうも、と俺は心の中でとりあえずは会釈の意を表明した。本当に表明したと言えるかは、謎であったのだが。

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