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#169 俺たちの観光に新たな華が加わった件

 俺はとりあえず透ける下着を隠してあげようと、

「『コネクト』っ!」

最近、習得した指定した場所へ腕だけを繋げることのできるスキルで俺の部屋の棚の中へ。そこからを畳んであった前世の服を取り出し、立ち上がったセレスに

「と、とりあえず、これ着とけ。その...服が...。」

投げ渡す。

 「わ、分かってるわよ。私はアンタのために...い、いいえ...!断じて借りを返すためだけに水の中でも駆けつけてあげたんだから、当たり前でしょ?でも、ありがと...。恥ずかしいから、そんなに見ないでよ...?」

それを受け取ったセレスはその服にくるまって、最後は上目遣い。そ、そんな顔でこっちを見るなぁ...。惚れちまうやろ。俺の心の言葉は原始番号74でエンジンをかけた。

 そして、俺はセレスを後ろに連れて、元の船着場へと戻ってくる。そこには既に5人がいて、雅が真っ先に

「大丈夫でしたの?」

と心配そうな顔をして寄ってきた。

「あぁ、そこのセレスって人に助けてもらったからさ。」

俺は大丈夫だということと、セレスが助けてくれたことを伝えた。

 「助けたのは確かだけど、助けたくて助けたんじゃなくて、借りがあるから仕方なく助けてあげただけよ。だから、勘違いなんてしないでよね。」

「まぁ、こんな感じでツンデレなんだよ。」

「ツ、ツンデレなんかじゃないわよ!」

俺とセレスを言葉を交わして、ここに乱入する形でルナが

「ねぇ、悠人ぉ。そんなになるまで出したのぉ?女の子を抱くにしても節度は守らなきゃダメだよぉ?」

と相も変わらず変態発言。

「だ...く...???抱くってぇぇえぇ...?」

と雅は頭を抱えて赤面。俺は呆れる前に、

「いや、それ俺が死ぬ。」

と謎のマジレスをかましていた。


 というわけで、色んなやり取りの末、男子2人、残念少女3人、お嬢様1人という構図に新しくツンデレ少女というもう1つの華が加わる。正直、ここまでくると、むしろ男が他にいる方が気持ちを分かち合えて良い。と言うか、最初からハーレム状態に男1人が加わるこの構図なら丁度良かったのかもしれない。

 と、まぁ、こうなった以上、これからの観光はこの6人といくこととなる。あと、風邪を引かないようセレスには着替えてもらった。

 さて、もちろん最初はルナ提案の腹拵え。さっきの騒ぎで忘れかけていたのだが、そう言えばまだ俺たちは朝食すら取っていないのである。

 「だったら、オススメの店を知ってるわ。私、アルマに近いからここによく来るのよ。」

そのことを話すと、セレスは言う。

「あそこのフレンチトーストは絶品なんだから。」

そこへさらに添加する。これを聞いてルナが真っ先に涎を垂らして、

「フ、フ、フレ、フレンチトースト...。」

と完全にヤバい奴の顔で忙しなく息を漏らした。俺は目が線になる思いで、

「やべぇ。」

と漏らした。

 そして、着いたのは大体街の中心近くにある、アルバ運河脇の「パスト・ベッロ」という店。喫茶店ということだが、朝昼晩のメニュー全部が揃っていて、フレンチトーストが名物だとというポスターがデカデカと張り出されていた。

 俺たちは西部劇でよく見る開くのに押すも引くも自由な、酒場的なあの扉を押して入り、

「いらっしゃいませー。何名様ですかー?」

と女性の店員さんに聞かれたので、俺が

「7人です。」

と答える。すると、その人は

「かしこまりましたー。では、そちらの円卓にどうぞー。」

と言ったので7人でその椅子8脚に並んで座った。ちなみ(、並びは右奥からルナ、ルチア、雅、シリアンさん、俺、セレス、アリシアの順である。

 「ご注文はいかがなさいますか?」

さっきとは別の店員さんが来て訪ねると、まずはルナが

「私はフレンチトーストとリーベックコーヒーでぇ。」

と言う。メニュー見たところ、どうやらリーベックコーヒーはこの街特産の「リーベック」というコーヒー豆を使ったコーヒーらしい。

「わたくしもフレンチトーストとリーベックコーヒーにいたしますの。」

「じゃぁ、俺も同じので。」

「じゃぁ、俺も。」

「私も同じのでお願いするわ。」

「私もそれでお願いするわ。」

と雅、シリアンさん、俺、セレス、アリシアは彼女に追随。一方、ルチアは

「サンドイッチとリーベックコーヒーをお願いします。」

と言った。

 「フレンチトーストが6つ、サンドイッチが1つ、リーベックーヒーが7ですね。しばらく、お待ちください。」

これを承った店員さんはそう言って注文を記した紙をカウンターへ華麗に投げる。これをコックが受け取ると、早速料理に取りかかるのが見えた。

 「すげぇ...。」

これを見て感嘆する俺だったが、店員さんは構わず向こうの席へ次の注文を受けに去っていった。

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