23 サ終が決まったMMORPGに転生された俺、サ終までに現世に戻れた!!
それぞれが配置についた。
俺は王都リベルタスの広場でクロノスを待つ。
あいつが街を破壊しながらやってきた。
「今度こそ負けねーぞ」
挑発してみると、機敏な動きで向かってきた。
クロノスが近づいてきたところで、改良型ステッキを掲げた。
すると、警戒しながら機敏に動いていたクロノスが一瞬固まった。
今だ!!
「削除おおおおおお!!」
改良型ステッキをクロノスに向かって振りかぶる。
一瞬のうちに消え去った。
「成功です」
建物の陰からGMのエシャロットが出てきた。
「やるじゃない!」
「冒険者様、素晴らしかったですわ♡」
「やまさんないす~」
皆が祝福してくれる。
「いや粉雪が取引バグ覚えててくれたからだよ」
俺が改良型ステッキを掲げたとき、皆が一斉にクロノスに取引申請を送った。
大勢から取引申請が送られると、一瞬ラグが生じ動けなくなるバグがあったのだ。
これでゲームの未来は守られた。
まあもうすぐサービス終了するのだが。
『ゲームクリアおめでとうございます』
アナウンスが流れる。
ゲームクリア? メインストーリーとは違うのか?
『これより、意識を現世に引き戻します』
現世に引き戻す!?
ようやく戻れるのか。
皆にはアナウンスが聞こえていないようで、まだ祝福してくれている。
「みんなありがとう! 一緒に冒険できて楽しかった!」
消えていく身体で、感謝の言葉を叫んだ。
視界が暗い。
何かが頭に取りついている。
「外してもらって大丈夫ですよ」
頭についている装置を外す。
「記憶は混乱していますか?」
「いえ、大丈夫です。思い出してきました」
そう、俺はゲームのテストプレイをしていたのだ。
「没入感はすごいんですけど、やっぱりゲームの中に入っているという認識はあった方がいいですね」
俺の言葉を開発者がパソコンに打ち込んでいく。
「ご指摘ありがとうございます。では、詳しいプレイレポートの報告をお願いします」
俺の好きなファンタジーテイルは、VRMMOとしてさらなる進化を遂げていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。
初めて小説を書いたので、拙い内容だったかと思います。
昔ネトゲにハマっていたのですが、楽しかった半面、現実を犠牲にしてしまった感もあり、そのような気持ちを作品にして昇華したいと思い、書き始めました。
アクセス数も少なく、読んでる人なんているのかなと不安になることもありましたが、ブックマークを付けてくださった方がおり、この方々のために最後まで書こう!と励みになりました。
今後も何個か書きたいネタがありますので、また読んでいただければ光栄です。