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21 【メインストーリー最終章】王都襲撃

メインストーリー最終章のボス、魔王オメガ。


目の前にいるこいつを倒せば全てクリアだ。


「ルーナ姫、フェレス、今までありがとな」


「冒険者様、まだまだ私たちの冒険は終わりませんわ」


そう、メインストーリーをクリアしてもゲームは続く。


それがMMORPG。


俺たちの冒険はこれからだ!


「…盛り上がってるところ悪いんだけど、ただ魔王城に着いて魔王と対峙してるだけじゃない」


「いや最後だからなんか興奮しちゃって」


「さっさと倒すわよ」


フェレスの支援魔法を合図に、俺とルーナ姫が魔王をタコ殴りする。


ものの数分で魔王を撃破した。


(ああは言ったけど、現世に戻ったらもう一緒に冒険できないんだよな)


メインストーリーをクリアしたが、金貨と経験値とダイヤをもらえただけだった。


「現世に戻れないか…」


「何訳分かんないこと言ってんのよ」


確信があったわけではないが、また振り出しに戻ってしまった。


呆然としている俺を、ルーナ姫とフェレスが不思議そうに見つめている。


その時、女神のメガホンを使用したプレイヤーの全体チャットが流れた。


『注意! 大量のBOT(ボット)が王都リベルタスでショートソードをばらまいてる』


「BOTがリベルタスに!?」


「どういうことですの!?」


「急いで向かうわよ!」




王都リベルタスに向かうと、街が爆弾系モンスターに襲われていた。


「廃棄物処理施設の地下にいたやつだ!」


「ショートソードからマナの反応があるわ」


逃げ惑う人々、壊れていく建物。


いったい誰の仕業なんだ。


「ルーナ姫は歌でヘイト集め、フェレスはマナの吸収を頼む!」


「承知しましたわ!」


「BOTは任せたわよ!」


辺りをBOTが駆け巡っている。


まさかここでメインストーリーのBOT退治が活かされるとは。


ステッキを掲げ、集中する。


「消えろ――――――!!」


ステッキが光り、BOTが消えていく。


これでショートソードがばらまかれることはなくなった。


ルーナ姫がかなりの数のモンスターを引き連れている。


俺1人でさばき切れるだろうか。


「やまさん! 全体チャット見てきたけど何事?」


粉雪とギルドメンバーが集結していた。


「粉雪! みんな! 丁度いいところに」


俺は事情を説明して、皆と爆弾系モンスターを処理していった。


「マナの吸収終わったわ!」


フェレスが叫んだ。


ハンマーを掲げ、集中する。


「壊れろ――――――!!」


さっきから叫び声がダサいな…。


ちゃんとした決め台詞を考えておくんだった。


ハンマーが光り、ショートソードが壊れていく。


「とりあえず一段落ついたか」


爆弾系モンスターを倒し終えたルーナ姫がやってきた。


「お疲れ様ですわ。手分けして街の被害状況を確認いたしましょう」


各々けが人の手当てや建物の復旧に当たっていく。


俺は高台へと向かい、王都全体の被害状況を確認していた。


「てめーさっきから何してくれてんだよ」


振り返ると廃プレイヤーのクロノスが立っていた。

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