20 【メインストーリー最終章】廃プレイヤー
次で最後のメインストーリーだ。
内容は魔王を倒すというありきたりなものだった。
やっと運営の仕事もどきが終わったか。
魔王城に行く前に、それぞれ準備をすることになった。
ルーナ姫は日傘の新調に。
フェレスはお菓子を作りに。
そして俺は港町ポルトに向かい、粉雪を探した。
「やまさん~」
いつものたまり場にいた。
「やまさんの家入ってみたけどさ、誰もいなかったわ」
「とりあえず家の中で死んでなくてよかった…」
「外で死んじゃったんだね(´;ω;`)」
「勝手に殺すな!」
「そういえば掲示板に晒されてたねw まさかやまさんがBOTの親玉だったとはw」
「もーからかうなよw BOT退治してたんだから」
「なんでそんなGMみたいなことしてるのw」
「俺のメインストーリーGMの手伝いみたいなのばっかりなんだよ」
「俺は普通だったけどなー。さすがゲーム内に転生したやつは違うなw」
「お前を引きずり込んでやりたいわ」
「話変わるけど、廃プレイヤーのクロノスいるじゃん?」
クロノスは迷惑プレイヤーとして有名で、度々掲示板に晒されている。
「あいつの近くにBOTが大量出現してたって晒されてたよ」
過去にもチートでBAN(利用停止)されていたので信憑性がありそうだ。
「懲りないやつだな」
「ま、関わらないほうがいいな。サービス終了まであと1週間だし」
「1週間なの!? 早くメインストーリー終わらせないと」
「がんばw」
粉雪との会話を終え、ポルトを後にした。