15 【メインストーリー第3章】魔導士の少女
王都リベルタスの外れにある廃棄物処理施設へと向かった。
ここの施設はパーティを組むことが推奨されている上級者向けダンジョンだ。
駐在しているという魔導士と力を合わせなければならない。
廃棄物処理施設に着くと、入り口に少女が立っていた。
「運営管理局から頼まれてきたんだけど、魔導士はいるかい?」
「エシャロットから聞いてるわ。あたしが魔導士よ」
まさかこんな小さい子が魔導士だとは。
まだ 10 歳くらいじゃないか?
「あんた今『このガキが魔導士だと?』とか思ったでしょ!」
「いやそこまで思ってないが」
ルーナ姫が少女に抱きついた。
「いやーん♡ 可愛いですわー♡ お人形さんみたいー♡」
「なんでルーナ姫がいるのよ!? ってか慣れ慣れしく触るなぁ!」
必死に暴れるが、ルーナ姫はびくともしない。
もみくちゃにされて少女のツインテールはぼさぼさになっている。
「本題に入らせて…」
「あらごめんなさい! つい興奮してしまいましたわ」
息を整えた少女から説明を受けた。
増殖バグで大量に作成されてしまったアウルムの剣は、ダンジョン地下に保管されていること。
本来地下にはモンスターがいないのだが、アウルムの剣が発しているマナによってモンスターが寄り付いてしまっていること。
このパーティで地下まで行って、アウルムの剣全部を破壊することが今回のミッションだ。
「アウルムの剣って何本あるの?」
「10,000 本くらいじゃないかしら」
「そんなにあるの!?」
みんな増殖バグやりすぎだよ…。
「1 本 1 秒で壊せば 3 時間もかからないわ」
いや 1 秒で壊せるのか?
それを 3 時間も…。
まぁルーナ姫と一緒に頑張るか。
「私も応援しかできませんが頑張ってくださいまし♡」
「え? ルーナ姫も手伝ってくれるんじゃないの?」
「だってハンマーが 1 つしかないではありませんか♡」
あのGMめ~~~!!