2話
「はい、注目。君たちの先生をやることになりました。まず自己紹介よろしく」
初「溟初。15歳です」
虚「天虚。15です」
「陸麓15」
「初、虚、麓だね。それにしても15なんて凄いねぇ。他の子はみんな22とかなのにね。いくら年齢を気にしないと言ってもねぇ。苦労したでしょよく頑張ったね」
初「先生の名前を教えてくれないんですか?」
「ああ、そうだったね。童子楽よろしく」
虚「どこかで聞いた名前だなぁ…どこだっけなぁ」
初「學先生!年はいくつですかー?」
楽「20歳」
ニヤリと笑うその顔は背筋が凍る。
虚「ああ、思い出した。八頭の一人、神童の楽…だっけか」
初「…6歳で夜多乃鴉に入ったっていう…あの…?」
虚「自分で言っているからそうなんじゃねーの」
楽「それじゃ楽しい楽しい入隊試験始めて行こうかな」
初「入ったらそのまま入隊なんじゃ…」
楽「うん、暁はね。先生たちは話してくれなかったと思うんだけど夜多は仕事がハード過ぎるからね。入隊試験があるの」
虚「入隊試験って筆記ですか?実技ですか?」
楽「もちろん、どっちも」
麓「早く始めよう」
楽「麓がそう言っているけど始めちゃっていい?トイレとかしなくっていい?」
虚「飯、食べたいんですけど」
楽「あ…もうお昼時なのね。いつも夜型だから時間感覚わからなくなるんだよね。ということで筆記試験終わったら昼ごはん食べに行っていいから」
初「マジ…?」
楽「簡単だよ。一問だけだから」
―
楽「はい。終わり。ね?簡単だったでしょ?」
初「簡単だったけど…どういうこと?」
楽「ほら、早く行かないと食べるもの無くなるよ。1時間後ここに集合ね」
―
初「なんて書いた?」
虚「全員。お前は?」
初「虚かな」