11話
楽「ドラマの撮影でしたー!みなさんご迷惑おかけしましたー!」
虚「申し訳ありませんでしたー!」
―
楽から聞いた。
社内から密告があったらしい。
楽「ま、大体の企業に1人は暁がいるからね」
虚「は…?」
楽「暁は同じ廻部隊と企業部隊がある。廻部隊は僕たちを一緒。企業部隊はその辺のサラリーマンとかと一
緒。ただ、色々盗聴とかするだけで」
虚「犯罪…」
楽「いいや、すでにもう法律で決まっているんだよ。ほら政治家とか一斉検挙されたこととかあっただろう?」
虚「いや、覚えてないですけど」
楽「あっそう。もう法律で暁の潜入は決まってるの」
虚「へぇ…でも暁ってバレるんじゃ?」
楽「ああ、入った瞬間おかしくなる。みたいな?」
虚「そうそう」
楽「ばっかだなぁ。何も社員にならなくても入れる職業はあるだろう?」
虚「清掃員…とかか」
楽「ピンポーン。だから関係ありませーん」
虚「この世界にどれだけの会社があると…」
楽「人間だけなら無理かもね」
虚「あー…AIね」
楽「意外と博識?」
虚「さぁ…」
楽「それにしても2人遅いなぁ…そんなに遠くはないと思うんだけど…」
虚「あ…屋上から降りてきてるんじゃ」
楽「そんなバカなこと…」
入り口が開く…。
初「バカでごめんなさいね」
麓「はぁ…」
楽は腹を抱えて笑った。
―
虚「ああ、時計から聞こえてたのね」
楽「時計弄った時に間違えて押しちゃったかも」
初「間違えて…ね」