表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そこそこな幸せで十分です  作者: 蒼川りこ
83/137

83)勇者育成計画

ガブリエラが遊びに来た翌日、今度はガブリエラから私達の居場所を聞き付けたシャルル様とダニエル様がエクレア宅を訪問して来た。


「久しぶりだね、プリナ。会えて嬉しいよ」

「よっ!元気にしてたか?」

「お二人とも…酷い顔色ですよ!?」


2人は夏休みに入ってまだ1週間程なのにずいぶんと窶れてた。

私達は昨日と同じくお庭でお茶をすることにした。


「例の男爵令嬢がさぁ…とにかく面倒な人で。オレはまだマシだけど、ウィルやシャルルはお気に入りだからマジで気の毒だよ…」

「僕はトルマリーノ嬢のダンスパートナーを以前断ってるから根に持たれているみたいでね…」


御愁傷様です、としか言えない。


「王宮でガブリエラ様がミサキ…さまにお会いしたそうなんですけど…」


ガブリエラがミサキに言われた内容を伝えると、2人の顔色はますます青くなった。


「どうやら彼女はパーティーでプリナが言ってた「精霊の御遣い」らしいんだ。」

「…はい」


知ってますとも。


「あくまで伝説上の存在だと思われていたから文献などにもほとんど記録が無くて、国としても今後どうやって対応していくべきか処遇について揉めているところなんだ」

「上層部には精霊の御遣いが現れた事を喜んでる奴らもいてさ、彼女を丁重に扱えってしつこく言ってくるんだよ」

「下手したら王族と同等の扱いをしろとか」


うん。ミサキは要求してますね。


「今は未だ彼女の待遇は決まってないけど、とにかく令嬢の機嫌を損ねるな、と言われててね…誰も逆らえないんだ」

「オレらも格下扱いでさぁ、アレコレ要求して来て参ってるんだよ…」


暫くお二人の愚痴は続く。


そこにお部屋でお留守番させていたシロップがパタパタと飛んできた。


「シロップ!?みんなの前に出てきちゃダメでしょ!?」

「ガウ……」


ショボンとするシロップ…メッチャ可愛い!!!

叱るのも難しいわ!!


「えぇっっ!?し、シロップ!?え、だだってこないだ沼で…き巨大なドラゴンになって!!」

「アレがコレ!?ソレが、こんなに小さくなんの!?何で!?どうして!!」


シロップが脱皮したところを目撃している2人の驚き様は凄かった。私はロベルト様との経緯を話した。


「…なので、ロベルト様にはシロップのこと言わないで貰えますか?」

「プリナの気持ちは分かるよ。…でもロベルトの言い分も分かる」

「オレ達からは言わないでおくけど…あんまロベルトを悪く思わないでくれよな?アイツも国を背負う立場になる人間だし見過ごせなかっただけなんだ」

「……はい」

「いつかはプリナの口からシロップの事を話して欲しいとは思う」


もちろんお二人の言ってる事は正しい。

けど!!


「……もし、シロップを私から離したらこの子は何しでかすか分かりませんよ?」


脅迫してみた。


するとシロップは私の考えを理解してくれて2人にやっぱりライター位の炎を吐いた。私の気持ちがよく分かる良い子だわ!

私はシロップの頭を撫でて褒めた。


「シロップは火を吹くのか…!」

「………これは無理矢理プリナと離すのは悪手だな」


2人はシロップについて黙っていてくれると約束してくれた。



「ところで、王宮では性わ…男爵令嬢はどんなことを学んでるんですか?」

「今は彼女の能力について調べているよ。そして精霊の力を集める特訓中だ」

「特訓…?」

「まぁ分からない事だらけだからね、集中力を高める特訓中と言えば良いかな」

「ウィル様達皆さまはどんなことを?」

「男爵令嬢が「怖い」って言うから手を繋いでたりとか、側にいろって言うから側にいる」

「ただトルマリーノ嬢はこう…何て言うか、その、スキンシップが多くて…」

「そうそう!何だかやたら抱き着いて来るんだよな!「怖ーい」とか「不安」だとか言って超ウゼえ!令嬢に抱き着かれるならシロップに抱き着かれた方がまだマシだっつーの!!」


うわぁ。相手が拒否出来ないのを良いことにセクハラ三昧ですか。最低ですね。前世の職場の上司連中なら喜びそうですが。


ダニエル様はシロップに懐かれてビビっていたのに…そのシロップの方がマシとは、いかにミサキに嫌悪感を抱いているかが分かります。


「…それじゃ、シャルル様やダニエル様も一緒に特訓を受けて教わっているようなモノですよね?」

「まぁ…そうだね」

「確かにある意味修行中だよ…。苦行とも言うけど」

「…どんな感じか実際に見せてもらうことは出来ますか?」

「え?…それは構わないけど…ただ特訓は王城にある聖樹の側で聖樹の力を借りてやってるんだ。だから聖樹が近くにないと」

「!!じゃ、今から学園に行きましょう!緑の聖樹で試してみて下さい!」

「ちょっとプリナ…!?」

「突然何言い出すんだよ!?」


皆が私の提案に慌て出す。


「良い?私達は王子様達に何を求めてるんだっけ?」

「…!!」


私達で王子様達に補習を受けてもらって、教育しようじゃありませんか!!




私はかなり強引に強請って2人に学園に行く事を承諾させた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ