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そこそこな幸せで十分です  作者: 蒼川りこ
36/137

36)王子様達は皆さん優秀でした

誤字・脱字報告を行って下さいました方、本当にありがとうございます!


「プリナ~、ご飯食べに行くよ~。そろそろ起きて!」

「…んん?…あれ?ごめんね、また寝ちゃった」

「気にしないで。疲れてたんだよ」


メリザに起こされた私は部屋のベッドで寝ていた。森からの帰り道にイルクの背中で寝ちゃったんだった。


「皆は?」

「居間にいるよ。ウィル様達は淑女の部屋に入るのは何とか~と言って遠慮してたんで、寮の前で別れたよ」


居間に行くと皆が寛いでいた。いつの間にか私の部屋は皆の溜まり場になったみたい。皆にとって居心地の良い場所になっているのなら嬉しいな。



皆で食堂へ行くといつもと違って何故か入り口で止められた。

少ししてからロマンスグレーの執事服を着た人が来て、行った事がない最上階まで案内された。


「なんだろうね…?」

「何となく予想はつくけどな」


重厚なドアを執事さんが開けると大きなテーブルに食器が並べられていて、奥にウィル様、そしてダニエル様、セルゲイ様、ロベルト様、シャルル様が座っていた。


わあ、攻略対象キャラが全員集合してる!!

こうして揃っていると確かに全員イケメン!!眼福です!!!


私達全員が部屋に入ってドアが閉まると笑顔のウィル様が立ち上がった。


「ようこそ。さあ共に食事をしよう」

「…」

「セルゲイ様、行動早いね…」

「まさかその日の内に対応するとはな…」

「どうした?さあ早く座ってくれ」

「…失礼します」


謎の食事会が始まる。

1品ずつ運ばれるコース料理だ。

前菜が全員の前に並ぶとニコニコしながらウィル様が言った。


「森で私と食事するのは周囲の目が気になると言っていたのでな、こちらで席を用意した。これからは此処に来てくれ」

「これからって…毎食ですか!?イヤイヤイヤ」

「残念ながら私も多忙の身で寮で食事が出来る事は少ないんだ。毎回は付き合えない。申し訳ない」

「イエイエイエ、私達も毎回はさすがに…」


嫌です、とは言えず。

こんな食事を毎回なんて緊張してイヤだよ!

フルコース料理なんて前世で結婚式に招待された時以来だよ!!


「君達が殿下とこれ程親しいとは知らなかったよ」


シャルル様がスープを掬いながら笑顔で話し掛けてくれる。


「今日一緒に森に行って仲良くなれたんですよ…」

「そうなんだ。次は僕も参加しようかな?」

「シャルルは体力無いから無理だよ」

「えっ、森の探索はそんなにキツいのか?」


シャルル様は即座にダニエル様に止められていた。体力がないのね。頭脳労働タイプなのかも。一番体力がありそうなのはセルゲイ様だけどダニエル様も頑張ってたよね。まぁ山登りじゃないから歩く体力があれば十分なんだけれど。



メインディッシュのフィレ肉のナンとかソース添えを食べ終えたダニエル様が私達に話を振ってきた。


「君達はいつも暇な時は何してるの?」

「うーんと。皆でトランプで大貧民とかババ抜きとか?」

「大貧民?ババ抜き?」


この世界ではメジャーな遊びじゃないのか。大貧民は「革命」の方法とか私達の中でも細かいルールは違っていたけどね。

王子様達はゲームの説明をすると興味津々で、やってみたいと言うので食後はトランプ大会することになった。


私はお代わりのパンを千切りながらずっと気になっていたことを聞いてみた。


「ダニエル様やセルゲイ様、シャルル様の髪の色は地毛ですか?」


カロとメリザがむせた。ポリーとイルクは笑いを堪えてる…。


「これは確かに珍しいよな。僕らの家ではこの髪色が代々産まれるんだ。僕らの父や祖父も同じ髪色だよ。兄弟もね」


シャルル様が自分の髪を弄りながら教えてくれた。なるほど、遺伝と言う「設定」なんだね。


「いきなり髪の色について聞かれたのは初めてだよ。それも地毛かと聞かれるとは…ククッ!君はやっぱり面白いね!殿下やダニエルが気に入るワケだ!アハハ!」


笑い過ぎですよ、シャルル様。


「シャルルも私をウィルと呼ぶように」

「あ、そうだった。ごめん、ウィル」


シャルル様、切り替え早いね!


「私も是非聖樹を見に行きたいです。次は私もお誘い下さいね」

「ロベルトは生徒会の仕事があるだろう?」

「生徒会より聖樹の方がずっと重要ですよ。私もあと1年遅く生まれたかった…ナゼ私だけ学年が違うんだ…」


ロベルト様は今日は最初から声が掛からなかったのね。この人は何かあればすごく根に持ちそう。イルクが腹黒と言ってたけど何となく分かる。何ていうか、物凄く面倒くさそうな人だ。



デザートまで時間をかけた食事会の後はトランプ大会開催。

食事をした部屋を出て王子様達のプレイルームへと案内された。


簡単なルールの神経衰弱をした後はルールを教えながら大貧民。人数が多いので手持ちが少なく最初に配られたカードでほぼ勝敗が決まる。

ウィル様達は全員初心者なのに勝負事に強いのか、やっぱり私は連敗…。トランプ位は大富豪になってみたいのに!


他に皆で出来る遊びはないかと聞かれたので皆で「だるまさんが転んだ」をやってみた。予想外にウケてウィル様達も普通の男の子の顔で楽しんでくれた!捕まった同士で手を繋ぎ合って、ワイワイ騒いで、いつの間にか王子様達と私達平民との間の壁が無くなって、一気に打ち解けられた気がする!

一緒に遊ぶのって大事だね!


その後は「ハンカチ落とし」をやってみた。


「は~い!プリナが鬼!」


メリザが後ろから抱き付いて私がハンカチが落とされていたことを知った。全然気付かなかったよ…。


「メリザ、それズルい!」

「だってこれがルールだもん!」


え?後ろから抱き付くのが?私が前世で遊んだ時は後ろから肩を叩かれたような。

これも地域性の違いなのかも。


その後は何故か皆私を集中攻撃して、皆に後ろから抱き付かれた。負けっぱなしで悔しい!


「何で皆は私がハンカチ置くのを直ぐに気付いちゃうの!?私ばっかり鬼になって皆の周りを回ってるよ!?」

「プリナは顔に出過ぎだから」

「プリナ嬢が分かりやすいからだ」

「プリナ嬢は下手だな」

「プリナは可愛いな」



私ばっかり走り回って疲れてるのに皆は涼しい顔だ。

ハンカチ落としってこんなに疲れる遊びだったっけ?

10人で円を囲ってるから、その周りを走るのはかなりの運動量なのだ。


やっとハンカチを落として座れたと思ったら次はウィル様が嬉しそうに後ろから抱き締めてきた!


「はい!プリナが鬼だ」

「またぁ~!?」



もうハンカチ落としは絶対やらない!!!








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