129)クリスマス?パーティー
「2学期お疲れ様でした~!メリクリ~!カンパーイ!」
「カンパーイ!」
私の部屋には紙を輪っかにした飾り付け、頭にはトンガリ帽子を被って、前世の定番パーティーの雰囲気作りをした。
料理は頑張ってローストチキンを作った!
ピザにミートボールにミネストローネにポテトフライに数種類のカナッペにマカロニサラダ。
ケーキは買った!
ボディーガード達も呼んだのでとても賑やかだ。
衣装はメリザが作ってくれたミニスカサンタ。
カロとイルクには大好評だった。
前世でも着たことなかったから超恥ずかしい!!
「プリナ、メッチャ可愛い!!写真撮ろう!!」
「やだぁ!!こんな格好の記録を残さないでよ!?」
「プリナ、すっごく可愛いよ!」
「そう言うメリザとポリーは何でコスプレしてないのよ…」
「さすがに全員分作る時間はなかったもの」
「私1人だけなんて罰ゲームでしかないよ!?」
「私がプリナのために夜なべして作った衣装が罰ゲームだなんて…!プリナひどいよ…!!」
メリザが目に涙を浮かべてしまった。
「えっ……あ、えーと、その、服は可愛いよ?」
「デモ今罰ゲームだって言ったじゃない…」
「あ、あのね、可愛い格好出来て私も本当は嬉しいんだよ!?」
「………ホント?」
「本当だよ!!」
「……じゃあ気に入ってくれた……?」
「もちろんだよ!!メリザは本当に衣装作りの天才だね!!」
「だったら一緒に写真撮ろうね?」
「うん!………あれ?」
いつの間にか写真撮ることになってしまった。
「!で、でもこの世界じゃ女性が足を出すなんてご法度だから現像出来ないんじゃない?」
「ヨシ!じゃあオレが現像技術を学んで写真にしてやる!来年は写真部に入部するよ!」
「はぁ!?」
カロが唐突な入部宣言した。
カロにもやりたい事を見付けて欲しいとは思ってたけれど、動機がおかしくない?
「カロが現像してくれるなら安心だね!これからジャンジャン撮ろう!」
「そうだね!プリナにはいっぱい着てもらいたい衣装の構想があるんだ~!」
「ミニスカナースとか見たい!」
「それはイルクの願望でしょ!?」
「私はアリスみたいなエプロンドレスが見てみたい!」
「それ良いね!3人でお揃いにしよっか!」
「オレはニーハイのメイド服が良い……」
「カロは「ご主人様」ってプリナに言わせたいんだ~!?」
「メイド服は男のロマンだろ!?」
「そうだそうだ!オレもそう思う!」
そうなのか?
まぁ私だけじゃなくて3人で着るなら別に良いか。
「みんな~盛り上がってる~?」
「エクレア!?」
エクレアがパーティードレス姿でやって来た。
「プリナ!何それ懐かしい!!ウケる~!!」
入ってきていきなり爆笑された。
「エクレア笑いすぎ!もう!パーティーは終わったの!?」
「まだやってるよ~。でも退屈だから抜けてきた!はい、お土産」
エクレアはシャンパンを手渡してきた。
本当にお酒好きだね!
まぁ今夜は良いか!
「婚約者さんは良いの?」
「向こうも私をエスコートして1回踊ったらサッサと居なくなってたし、良いんじゃない?」
「ドライだね……」
「政略結婚だもん。それに今夜はあくまでも学校行事だしね」
全員にグラスが渡ったのでシャンパンで乾杯。
「プハァ~美味しい!!」
「プリナは飲み過ぎんなよ」
「今夜は良いじゃん!無礼講だよ!」
「ダメ!今度は我慢しないからな!?」
「がまん?何を?」
「………………何でもない」
「?」
皆で楽しくご馳走を食べてプレゼント交換した。
私は皆にシロップの鱗で作ったキーホルダーを贈った。
メリザは手作りのブックカバー、ポリーは実家から入手した醤油、カロは木彫りの写真立て、イルクはペンケース、エクレアはカメオのブローチをくれた。
「明日には皆帰省するんだね…」
「結局プリナは誰と帰るの?」
「カロとイルクとだよ」
「メリザは?」
「私は一度実家に帰ってから行くつもり」
「へぇー。ポリーもそうなの?」
「!……私は………公爵様と……」
「えぇっ!?」
皆が驚いた。
私は先に聞いていたけれど皆は初耳だもんね。
「大丈夫なの!?」
「うん…。大丈夫だって言ってくれてる」
「……向こうで嫌な思いをするかも知れないよ?」
「…………うん」
エクレアが心配そうにポリーを見つめる。
貴族令嬢だからこそ、ポリーの苦労が見えるんだろうね。
「言っておくけど、この世界の貴族社会は前世の私達が想像もつかない位にシビアだよ?平民のポリーが公爵子息とハッピーエンドなんて期待しない方が良いよ?ゲームの世界とは言え私達にとっては現実世界なんだからね?」
「……分かってる」
「ポリー……」
私もポリーを応援すべきなのか正直分からないけれど、ポリーの気持ちを大事にしてあげたい。
でもポリーが悲しい思いをするのは嫌だ。
応援したい気持ちと止めたい気持ちとで複雑だ。
私はシャンパンを一気に飲んだ。
足りなくて、前にエクレアが置いていったワインもガブガブ飲んだ。
「プリナ!?飲むなってあれほど言ったのに!」
「むぅ」
カロが私のグラスを奪った。
「もっとのーむー!」
「もうダメ!プリナはこっち!!」
ムリヤリ水を飲まされる。
「や~だ~!ワインちょーだーい!!」
私はカロの膝に乗ってカロに取り上げられたグラスを必死に奪おうとした。
「!?ちょっ、ミニスカで乗って来んなよ!?」
カロが珍しく狼狽えたのでグラスを無事にゲット!
そのままカロの膝の上で残ったワインを一気に飲む。
「美味し~い……」
「………はぁ」
カロは諦めて私が落ちないように抱き締めてくれた。
「プリナ、こっちにお代わりあるぞ!おいで~」
「うん!」
私がイルクに呼ばれて行こうとしたらカロにギュッと捕まえられてしまった。
「カロ?プリナはお代わり欲しいの。イルクのところへ行きたい」
「絶対にダメ!」
「プリナにイジワルしないで?」
「………………………だめ」
私がカロに懇願すると目を逸らされてしまった。
「プリナもっと飲みたい!お代わりちょうだい!!」
「…………くそっ、分かったよ!!」
「ホント!?」
カロが私のグラスにワインを注いでくれた。
「……その代わり、オレの膝から降りるなよ?」
「うん!分かった!」
カロがお酒を飲ませてくれるなんて嬉しい!
クリスマスパーティーだから今夜は特別なのかな?
「カロ~?ヤキモチは見苦しいぞ~」
「プリナがミニスカでイルクに抱っこされるのが嫌だったんだね……」
「カロは最近独占欲を隠さなくなったね」
「進展はしてないけどな」
「カロ、頑張れ」
「うるさい」
私は大好きな仲間達と一緒で、美味しい料理に美味しいワインで幸せいっぱい!
いつもお酒を飲むのをストップするカロも珍しく飲ませてくれるし!
「カロ」
「ん?」
私はカロの首に抱き着いてホッペにチュウした。
「!?」
「ありがと!ワインもっとちょうだい!」
「…………あ、ああ」
私の意識はそこで途絶えた。
「良かったね~カロ!プリナからプレゼントもらえて!」
「……本人は絶対に覚えてないけどな」
「カロ、頑張れ」
私はカロの腕の中で朝まで眠りについた。




