表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そこそこな幸せで十分です  作者: 蒼川りこ
125/137

125)薬草採集の旅~2~

私達は渡り鳥達にトパーズ山の麓で鳥達が集めてくれた薬草と森で集めた薬草を王都まで運んでくれるように頼んだ。


そして、今度は隣のメノウ山との境を目指す事にした。


「シロップ、疲れてると思うけどお願いして良い?」

「ギャオ!」


シロップの背中に乗って目的地までひとっ飛び!




「この辺かなぁ」

「あ、池発見!」


そこには薬草が群生していた。


「ここを選んで正解だったね」

「よし、採集するぞ!」

「おーっ!」


私達がプチプチ薬草を採っていると目の前にヘビがやって来た。


「あ、ヘビさん、こんにちは!薬草分けてもらっても良い?」


ヘビが頭を上げて威嚇して来た!


「ギャウ!」

「!?」


シロップが私達の前に来て今度はヘビを威嚇した。

するとヘビは大人しくなった。


「ごめんなさい。ちゃんと薬草は残して行くから、少し分けて下さい」


私がヘビに頭を下げると、ヘビが頷いてくれた。


「ありがとう!」


私がヘビの頭を撫でるとヘビが暴れだして身体が光り出した。


「えぇっ!?この子も脱皮!?」

「プリナ!危ない!!」


閃光に襲われて目が眩んでしまった。


静かになって目を開くと……


「ドラゴン!!」


そこには岩肌のようなゴツゴツしたドラゴンがいた。

大きさはサイ位かな?

大型種なのか小型種なのか分からないけれど。


「…ドラゴンは他にもいたんだね……」

「恐竜にしか見えないけどな……」

「シロップ良かったね!お友達がいたよ!」

「ギャオ~!!」


私はドラゴンに抱き着いた。


「きっとあなたはこの山の守り神なんだね!あなたの縄張りを荒らしちゃってごめんなさい。でもこの薬草が必要なの。どうか助けて下さい。お願いします!」


ドラゴンは雄叫びをあげた。

すると山のあちこちで閃光が上がって、何頭ものドラゴンが集まって来た。


「!?こんなにドラゴンがいるの!?」

「まじか……」

「……何で今まで発見されなかったんだろう………」

「精霊達が隠してたのかもね」

「………素晴らしい…!!プリナ様といると奇跡が舞い降りて来ますね!!!」

「……今から1時間、私はロベルト様とは口聞きません」

「!?そんなぁぁぁぁ!!プリナ様ぁぁぁ!!!」



ドラゴンは各自飛び立って、薬草を集めてきてくれた。

ちゃんと根っこから採ってくれたらしく、これで薬草園で植え替えが出来そうだ!


「ありがとう!!助かりました!」


私はお礼に精霊達の力を借りて、だいぶ減ってしまった薬草を増やしておいた。


ドラゴンは皆頭を下げてくれた。


しかも帰りは王都まで送ってくれるらしい。

1人一頭に乗って帰ろうとするとカロが私の腕を掴んだ。


「プリナはオレと一緒じゃなきゃダメ」

「なんで?この大きさのドラゴンさんに2人乗るのは可哀想だよ」

「……プリナ1人じゃ危ないから」

「大丈夫だもん!」

「……お願いだから、一緒に乗って」

「………………」


カロにお願いされてしまった。


「カロの気の済むようにしてやって」

「プリナが手の届く範囲にいないと心配なのよ」

「早く帰りたいからカロの言うこと聞いてあげて!」

「良ければ私がプリナ様をお乗せしますよ」

「……………」

「!?あぁぁぁぁ!!プリナ様ぁぁぁぁ!!!お許し下さい!!!」


ロベルト様は懲りないんだから!!

そして様呼び直ってないし!!

何回繰り返すのやら!!



「プリナ、頼む!!」

「………分かった」


皆にも言われて仕方なくカロと一緒に乗ることにした。



私達は出発前にダッチオーブンでパンを焼いてカレーも作って夕御飯に食べる事にした。

精霊達のお陰で焚き火を起こして身体を暖める。

当たり前のようにカロに抱っこされる。


「これなら早朝には王都に着きそうですね」

「キャンプ用品持って来たのにお泊まりしなくて済んだね」

「沢山のお友達に助けられたねぇ。何日もかかるかと思ってたのに」

「これもプリナ様のお力ですね!」

「……………」

「!?すみません!!どうかお許しをっ!!!」


「皆で天幕で眠るのは出来なかったね。せっかく寝袋まで持って来たのになぁ」

「早く帰れる分には良いじゃん」

「そうだけど」

「今度は普通にキャンプに来れば良いじゃん」

「だね」



目の前の焚き火と背中のカロの体温とご飯食べたお腹の温かさで何だか眠くなってきた。


「プリナ、眠い?」

「うん………」

「もう夜だしね」

「朝から忙しかったもんね」

「ここで一晩明かして朝出発するか」

「!ホント!?」


私は振り向いてカロに抱き着いた!


「ありがとう!私寝袋で寝てみたかったの!!」

「現金だなぁ」


カロは笑いながら私の頭を撫でた。


「言っておくけど、カロは火の番だからね」

「えっ!?オレだって眠りたいよ!!意地悪言うなよ!!」

「ドラゴンさんが見守ってくれてるから平気だよ。カロ、一緒に寝よ?」

「!?」


私が笑顔で謂うと何故かカロが真っ赤になった。


「……天幕張るか~」

「プリナは私とメリザの真ん中!カロとイルクは端っこね!」

「ヘイヘイ」

「……………メリザ、オレと場所変わって」

「だめです!私だってプリナの隣が良いんだから!」

「同じ天幕に寝るのだけでも満足しなさい!!」

「………………………………分かった」

「何、その間!!」

「私がプリナ様のお側に寝るのは如何でしょうか?」

「……………」

「!?うわぁぁぁぁ!!プリナ様ぁぁぁ!!無視しないで下さい~!!!」


ロベルト様は実はドMなのかしら?

どうして学習してくれないんだろう…。



皆でワイワイ騒ぎながら天幕を張って寝袋に入る。

入り口から、カロ、ロベルト様、メリザ、私、ポリー、イルクの順に並んだ。


「狭いね~」

「何か楽しいね」

「うん!」


「明日朝早いんだからさっさと寝ろ」

「カロ、プリナの隣じゃないからって大人げな~い!!」

「うるさい」



朝になったら王都に帰る。

新しい友達も出来て、トパーズ山に来れて良かった!










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ