07 満点の夜空の下で。
夜中に目が覚めて、眠れないのでテントから這い出して空を見上げた。
灯りのない夜空はとても美しく星がきらめいていた。
星座があるのか判断する事は出来なかった。
天の川もしくはそれに類する星の並びは見れなかった。
周囲に林がある分低いところは見えないので見えていないだけかもしれない。
ピピッ
『夕刻と、現在の恒星の位置を照合して計算した結果、自転周期は約90000秒と推定されます。』
別に、同じ周期で日が昇ったり沈んだりするなら周期は関係ない気もするけど。
『朝はのんびり出来ます。暫くの間に体感差を感じなくなるかと思われます。』
きうまん、はちろくよんぜろぜろと比べると3600秒違い.....
「一時間違うぢゃない。」
どうせ夜は長いんだろうなぁ。文化レベルがまだ把握できてないけど。
『電気はなさそうです。』
なんでそんなことがわかるのよ。
『ナノマシンがキャンプ地内外を確認した結果です。』
仕事熱心だこと。
『現在、ナノマシーンの稼動に制約が出ています。』
なんで?
『エネルギー供給が不足して、増殖・活動のサイクルが低レベルに落ちています。』
どうすりゃいいの?
『積極的にエネルギー補充してください。食事、焚き火などの熱エネルギー源への近接などです。』
いくら食べても太らない?
『はい』
おおおおー、なんという理想的なダイエット。ダイエットというか維持か....
やせたりはしない?
『不健康になる前にエネルギーの消費を抑えますのでやせ細ることはありません。ただし、』
ただし?
『バストトップから削れてアンダーから増えるのは人間の体の構成上やむをえなく....』
なんとかしなさい!
『やむをえないことも』
なんとかしなさい!
『.....善処します』
よろしい。
でも、夜中に起きて温度の下がったところにいるのはまずいのかな?
『天体の観測による位置測定・方角測定・時間測定におけるデータ収集の有用性をかんがみるに無駄な行動ではありません』
よかった。まぁ、それでも寝ておいたほうがいいよね。
cyu☆ (c=see yu=you)