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33 国王陛下との非公式謁見 続き

「そうそう、そう言えば、城下で襲撃があったとの事であるがどうやら自害された様で首謀者は、分からなんだ。申し訳ない。」

「いえいえ、伯爵宅でも毒殺されかけましたので注意はしております。」

「なんと。」

「この度の話におきましては、託宣も盲信的に信じない方が良いかと思っております。」

「うむ。」

陛下はした顎をさすってうなる。

あたしは少し間を置いてから続ける。

「私は私の意思を持ちここに参りましたが、私自身も傀儡やも知れませぬ。」

「ワッハッハ。」

陛下は大きく笑った。

「あれだけ有益な話をしておきながら信じるなとは、まるで貴族間のやり取りのようなものだな。」

「その様なものと思って頂ければ幸いです。」

「ふむ。二つ聞きたいのだがよいですかな?」

「はい」

「賊が襲撃してきた際に魔術を使ったと聞き及んでいるが、術の使い手なのであるか?」

「いえ、魔術とまでは行かない手品の類です。」

「ほうほう。」

「例えばこんなような。」

あたしはサイドポケットから珠をひとつ取り出す。

そして念じて珠を崩壊させる。守衛の誰一人動けぬ内に部屋は薔薇の香りで塗りたくられた。

「おぉ。」

「襲撃者には、この様な匂いではなく目や喉に過剰な刺激を与えるものでしたが、流石にココでははばかられますので。」

「ワッハッハ。なかなか豪胆な者よのう。」

「恐れ入ります。」

「で、剣の使い手でもあると? あのような剣は今まで見たことが無い。」

「剣術は不得手ではありますが、無いよりはと思い用意いたしました。ただ、振るわれる事が無いように祈っております。」

「神代においても諍いは絶えないという事だな。」

「左様にございます。」

「なかなか有意義な場であった。そろそろ諸侯も参じて来ていよう。場を改めて話を行おう。そうそう、クレアについては玉座での帯剣を認めよう。ワシとて剣が振られないに越したことは無いが、この度はそうも行くまいて。」

「畏まりました。」


今この世界では、複数の思惑が交叉している。

今はただ、出来ることを行うのみ。

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