14 食事の時間
待ちにまった食事の時間。
《ピピピッ》
『食事よりアコニチンを検出しました。現在分解中です。分解完了および再スキャンに240秒かかります』
「ジェナさん」
「はい?」
「毒見は不要です。猛毒が入っています。」
「ええっ!」
あたしは、食事をぱくぱくほお張りながら、説得力の無い言葉を放つ。
「毒殺指示者の協力者がしばらくしたら様子を見に来ると思うので対処をお願いしますね。」
「あ、はい。」
「あ、あの~。」
「はい。」
「毒は大丈夫なのですか?」
「既に除去してますが見落としがあると怖いので食べて確認です。」
「......」
食事は大切です。エネルギー供給元としてはたくさんエネルギーがあった方が色々なことが出来るので残さず食べるつもり。
「味付けに何かないんですかね。」
「この壺が塩です。」
「ありがとう」
パクパク、モグモグ。
「食べ終わったら倒れた振りをするので入口からみえないところに隠れててくださいね」
「あ、はい。」
食べてからすぐ横になると太るとは言われているもののそんなことは関係なし。杖をお腹の上で保持して横になる。
ジェナは緊張した面持ちで入り口から死角になるところで待機。
しばらくすると人の足音が。ドアの鍵はあえて開けてあるので、するりと通り抜けて入ってきた。
「杖がどこかにあるはずだ、それを持ち出して早めに撤退するぞ。」
毒殺に失敗などということは微塵も思わずどかどかと部屋に入ってくる男が二人。
あぁ、あった。これだな。
あたしが握つて横になっている杖を取ろうとする。
背面からジェナが男の足に切りつける。
「ごぁ。」
「おのれ、こんちくしょう。」
ジェナに男が向かおうとするが、その直後、膝をついて倒れる。ナノマシンに指示して酩酊状態になるようにしむいたのだ。あっさり無力化される男二人。
とりあえず拘束したいが縄もなし。ジェナが伝令管に指示を出している。レオも呼んでもらえるようだ。
しばらくしてドタバタと人の駆けつける音。
「お嬢ちゃん、大丈夫か?」
「はい。」
ジェナに状況を確認するレオ。
「毒殺?」
料理の皿を見るが見事に完食済。
「痺れるとかそんな感じのものか?」
「そうですね。トリカブトとかでしたし」
ぎょっとするレオ。
「量が少なかったのか」
「いえ、2,3人はころりと行くぐらいでしたよ?」
「お嬢ちゃんは、なんで無事なんだ」
「毒は解体しました。」
あたしが持つ杖を見ながらレオが、
「聞いても理屈は分からんだろな。」
「はい、あたしも分かってませんから」
「おい!」
縄で賊を縛り上げたレオは
「とりあえず、こいつらの尋問してくる。」
ジェナは、自分の分の食事を持ってきてもらえるように頼んでいたので、あたしも便乗してお代わりを要求する。
「いや、下手人が分かるまで食事は出せない。」
「毒が入っているかはすぐ分かりますから平気です。」
レオは目を白黒させていたが、諦めたのか
「分かった、少し時間がかかるかもしれんが待っててくれ。」
最初の食事から波乱万丈であった。




