本の檻の文字神さま
私は生まれたその日から孤独だった。だが、多くの体を持ち、あらゆる世界を体現してきた。
私はこの世界の支配者にして、全てでもある。この世界の事なら何でも知っている。
だが、そんな私にも一つだけわからない事がある。
【違う世界】から、時折何かに見られているという事だ。……今も“それ”に見られている。
だから私も“それ”と【同じような姿】で見返す事にした。
そして私は、“それ”に問おう。
――そちら側から私を見ている“君”は誰だ?――
頭頭頭
頭頭脳頭頭
目 目
鼻
口
あなたが文字を見ている時、文字もまたあなたを見ているのかもしれない……。